サイエンス

シリコンの100倍の電子移動度を持つ「グラフェン」の新合成方法発表

By PNNL - Pacific Northwest National Laboratory

グラフェンはシリコンの100倍の電子移動度と高い熱伝導性を持ち、鋼鉄より耐久性が高く柔軟性もあるという電子機器に適した素材です。そんなグラフェンを世界で初めて、実用的規模の単結晶グラフェンとして合成する方法が三星高度先端技術研究所(SAIT)成均館大学校の共同開発によって発表されています。

Samsung Electronics Discovers Groundbreaking Method to Commercialize New Material for Electronics | Samsung Electronics Official Blog: Samsung Tomorrow
http://global.samsungtomorrow.com/?p=35576


グラフェンはシリコンの100倍の電子移動度を持ち、耐久性と柔軟性を兼ね備えるなど、その特性からフレキシブルディスプレイやウェアラブルデバイスなど電子機器に適した素材です。実用的な加工方法がないことからグラフェンを使ったデバイスは今のところ登場していませんが、SAITと成均館大学校のグループが今までできなかった大型のグラフェンを合成する方法を発見。現在のシリコンウェハーで使われている半導体ウェハー規模の単結晶グラフェンの合成が可能となり、従来より大きな規模の電荷を保持することができるようになったことで、グラフェン商業化の突破口となる可能性があります。

Neowinは単結晶グラフェンの合成が成功したことについて、過去数十年の間リチウムイオン以外の成果が出てておらず停滞している「バッテリーの革新」と表現しています。研究が進んで商業化に成功すれば、小さなウェアラブルデバイスの中に、容積と重量の面で従来のリチウムイオンバッテリーの上限を突破する長寿命バッテリーが搭載されることが当たり前になり、スマートフォン・タブレットの小型化や、その柔軟性からフレキシブルディスプレイの開発にも適している可能性があるとのこと。


なお、研究結果は4月4日発行の「Science」に掲載されています。

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in サイエンス, Posted by darkhorse_log