2014年03月22日 09時55分取材

実寸大パトレイバーがキャリアに引かれてAnimeJapan 2014会場に登場

4月5日から公開される映画「THE NEXT GENERATION パトレイバー」には実寸大で制作されたパトレイバーが登場します。これは総監督の押井守さんの強いこだわりにより実現したもので、制作にはお金も時間もかかっているとのことですが、AnimeJapan 2014ではこのパトレイバーを目の前で見ることができるようになっています。

THE NEXT GENERATION パトレイバー
http://patlabor-nextgeneration.com/

東5ホールの奥、REDステージ手前にあるのがパトレイバーのブース。レイバーの肩にある赤色灯が光っているので、遠目でもすぐにわかります。

ブースには明らが劇中で着用している特車2課の出動服に身を包んだコンパニオンさんがいます。

その背後にあるのは、塩原佑馬が乗り込み指揮を執る指揮車両。

1班だと山崎弘道が乗り込むレイバーのキャリア。当然ですが、本編に出てくる姿そのままにレイバーを積み込んでいます。

整備員がいじっていたパネルもちらっと見ることができます。

そして横たわっているパトレイバー。

上から見るための台が設けられていて……

全身がどうなっているのか確認可能。ちゃんと腰の部分にナンバープレートがついています。

巨大な手

太ももの部分、このあたりに拳銃が格納されているはず。

足元

映画は第1章が4月5日に公開されるほか、第2章が5月31日、第3章が7月12日、第4章が8月30日、第5章が10月18日、第6章が11月29日、第7章が2015年1月10日公開。そして2015年のゴールデンウィークに長編劇場版が公開されることになっています。

各章のBlu-rayは上映期間中には劇場限定版が販売され、その後、一般Blu-rayとDVDが発売されます。テレビでは、BSデジタル10chのスターチャンネルが無料番組「週刊パトレイバー」を放送中で、4月5日は「パトレイバーDAY」として過去のパトレイバー劇場版を一挙放送。4月26日には第1章をテレビ初放送することになっており、以後も順次放送予定です。また、ファミリー劇場では「アニメ機動警察パトレイバー」完全放送SPと題して、4月1日からテレビシリーズ・OVAシリーズ・劇場版を完全放送します。

また、17時40分からは泉野明役の真野恵里菜さん、シバシゲオ役の千葉繁さん、押井守総監督が登壇してのステージイベントが行われました。

「アニメの主人公とは違う世代を描きたい」「実写なので役者にも無理がない」という2つの理由から今回のシリーズ制作を決めた押井さん。テレビアニメとは別の世代であるということがすぐにわかるようにプロローグとして「エピソード0」が作られました。

本作のオファーを受けた千葉さんの感想は「おお、やっときたね！」というもの。以前から話としては聞いていて、アニメをやっていた頃から早く実写にならないかと願っていたそうで、正式に話をもらったときには嬉しさで鳥肌が立ったそうです。

真野さんが演じる泉野明(いずみのあきら)は、初代の泉野明(いずみのあ)と比較される位置にあります。これまでに映画で何度か主演経験のある真野さんですが、明はその中でも一番等身大の女の子だとのことで、強烈な個性を持つ特車2課のメンバーの中では「普通の女の子」だと語りました。

押井さんはアニメを作っているころから「実写だったらこう撮るだろう」とイメージは持っており、実際に劇場版パトレイバー2では実写制作も考えていたとのことで、今回のシリーズが実写だから特別にどうしようこうしようというのはなかったそうです。ただし「実際にパトレイバーを作りたかった」という思いはあり、実際に作ってみて「やっぱり本物がないとダメだよな」と感じたとのこと。また、アニメも実写も変わらないキャラクターとして千葉さんの存在があり、アニメと実写をつなぐ存在となっていて、新しい6人の隊員はアニメ版を背負うことなく実写版のキャラとしてイメージできたので、「やっと来たか」と現場でも違和感はなかったと押井さん。

ステージではオープニング映像が初披露されました。映像を見た千葉さんは「いよいよだな、みなさんに見ていただけるんだなという気持ちが高まってきますね」とコメント。ちなみに音楽は川井憲次さんが担当。「いつオファーしたんですか？」という質問に押井さんは「最初から決まっていました。川井くんしかできないでしょう」と即答。

手間暇とお金がかかっているのでモニターで見るのはもったいない、スクリーンで見ると3倍くらい楽しいのでぜひ映画館でみて下さいと押井さん。懐から小説を取り出し、「ノベライズ版も出ます。僕は書いていないので、安心して買って下さい」と笑いを誘っていました。内容は、3代目の隊員6人のバックグラウンドを突っ込んで描いたもので、映画で描かれるのはまたちょっと違う楽しい特車2課の姿が見られるとのこと。