レーザー砲・レールガンなどの未来兵器をアメリカ海軍が実戦配備の見通し


レーザー光線を使って宇宙空間で白熱のバトル、というのはSF映画ではよくある光景ですが、アメリカ海軍が、レーザー砲を実戦配備する計画であることが伝えられています。なお、アメリカ海軍は、レーザー砲だけでなくレールガンもほぼ完成段階とのことです。

AP News : US Navy ready to deploy laser for 1st time
http://www.apnews.com/ap/db_15897/contentdetail.htm?contentguid=SgFdoPRA

アメリカ海軍が長年研究してきた「レーザー砲(光線銃)」は、空中を飛行する無人偵察機や海上を疾走するスピードボートを迎撃する兵器として効果的だと考えられていますが、開発はいよいよ大詰めで実用段階まで近づいているようです。APニュースは、アメリカ海軍が2014年後半に駆逐艦にレーザー砲を配備する計画であることを伝えています。

アメリカ海軍のエネルギー・電子兵器システム部門のプログラムマネージャーを務めるマイク・ジヴ大佐は、レーザー砲の導入によって「戦闘方法が基本的に変わる」と語っています。ジヴ大佐によると、アメリカ海軍のレーザー砲は、たった一人の海兵でも操作して敵を攻撃することが可能なレベルまで開発が進んでおり、ペルシャ湾・ポンセの海上基地に配備・展開する準備が整っているとのこと。

By Los Alamos National Laboratory

まるで映画スター・ウォーズさながらの未来兵器のレーザー砲ですが、SF映画と違ってレーザービーム自体は人間の目では見えないそうです。「レーザービームを目で見ることはできませんが、レーザー砲を受けたターゲットの甚大な被害は目で見えるでしょう」とジヴ大佐は話しています。

また、アメリカ海軍は、レーザー砲の他にも「レールガン」の開発も進めており、こちらも開発は順調であるとのことです。アメリカ軍のレールガンは、バージニア州で行われた大陸実験で音速の6~7倍の速度で弾丸を発射することに成功。アメリカ海軍は、レールガンを従来型の長距離砲を補完し置き換える目的で、2年以内に船上での実験も予定しています。

By RGJohn

敵に大きなダメージを与えられ、弾の入れ替えが不要で連続放射が可能なため、兵器として非常に優秀なレーザー砲ですが大きな欠点を抱えています。レーザー砲は、雨・ほこり・大気の乱れに弱く、そのような状況下では威力が弱まるとのこと。レキシントン研究所の軍事専門家であるローレン・トンプソン氏は、「アメリカ海軍は悪天候下でもレーザー砲を使用できる手法を開発したとしていますが、ほこりや降雨によってレーザー砲の射程距離が短くなるのは疑いのないところです」と話しています。

一方、レールガンは砲射するのに大量の電気エネルギーが必要で、このエネルギーをいかにして海上で創出するのかが大きな課題とされます。しかし、アメリカ海軍の有するステルス性を持つ新しい駆逐艦「Zumwalt」は、発電用ガスタービンを備えており海上で最大78メガワットの電力を作り出せるので、レールガンの砲射は十分可能とのこと。


それぞれ解決するべき課題を抱えるレーザー砲とレールガンですが、両兵器ともに敵に大きなダメージを与えられる攻撃力を持ち非常に優秀な兵器であることは間違いのないところ。さらに1発あたりのコストは従来の兵器よりもはるかに安くなると試算されるため、アメリカ海軍が開発に力を入れるのも無理のないところと言えそうです。

・つづき
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