サイエンス

世界最古・44億年前のジルコン結晶体から明らかになってくる太古の地球


約46億年前に誕生したと考えられている地球ですが、その原始の姿にはまだまだ明らかになっていないことがたくさん残されています。2001年にオーストラリアで発見された鉱物ジルコンの小さな結晶のかけらから、巨大な地球の太古の状態が見えてきます。

Oldest bit of crust firms up idea of a cool early Earth (Feb. 23, 2014)
http://www.news.wisc.edu/22568


At 4.4 billion years old, these tiny blue crystals are the oldest on Earth | The Verge
http://www.theverge.com/2014/2/24/5442932/blue-zircon-crystals-are-oldest-things-on-earth

このジルコンの結晶は、ウィスコンシン大学のジョン・バレー教授が率いる研究チームによって2001年に西オーストラリアのJack Hillsと呼ばれる地域で発見されたもの。その大きさは、人の毛髪の先ほどの非常に小さなものとなっています。発見後に行われた調査の段階で、すでに44億年前に形成されたものであることがほぼ確実とされていましたが、詳細な分析の結果、地球誕生から1億6000万年前後、現在から44億年前に地中で冷えて結晶化したものであることが裏付けられました。

年代の測定は、物質内に含まれる原子の位置を測定するアトムプローブ・トモグラフィー(APT)および、二次イオン質量分析法と呼ばれる手法を組み合わせて行われ、結晶が形成された年代と長年にわたる温度の変化を正確に割り出すことに成功、ジルコンの結晶が約44億年前に形成されたもので、その誤差はわずか600万年であることが確認されています。

約46億年前に誕生したとされる原始の地球はマグマが溶けた灼熱の天体で、徐々に温度が下がりつづけて約36億年前に生命が存在可能(ハビタブル)な環境に変化したと考えられていましたが、この発見は従来の説を覆すものとなっています。44億年前といえば、誕生直後の原始地球に火星ほどの大きさの天体が衝突したとされるジャイアント・インパクトの直後ということになりますが、その1億年後には地表の温度が下がったことを示しており、従来の説よりも8億年も早く地球が冷えたことを意味しています。

Zircon.Timeline.jpg (JPEG 画像:3189×2321ピクセル)


バレー博士は原始地球がごく初期の段階から冷えていたとする「Cool Early Earth」理論を唱えており、今回の発表はその理論を裏付けるものとなっています。この調査結果に対し、バレー博士は「判明した内容は、私たちが唱えている『43億年以上前から地球上には液体の水が存在していた』という結論を裏付けるものとなっています」と語っています。

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in サイエンス, Posted by logx_tm