サムスンがApple製品に真正面から挑むスマホ＆タブレットの比較CMを公開

イギリスの家電メーカー・ダイソンとの掃除機をめぐる訴訟合戦に突入しているサムスンですが、アメリカで発表されているGALAXY Note3とGalaxy Tab Pro 10.1のCMでは、AppleのiPhone 5sとiPad Airに真正面から挑んでいます。

Samsung goes back to trashing Apple with latest commercials | The Verge
http://www.theverge.com/2014/2/19/5425888/samsung-back-to-trashing-apple-with-galaxy-tab-pro-commercial

一体どんなCMになっているのかは、以下のムービーから確認することが可能です。

Samsung Galaxy Note 3 -- LeBron James - YouTube


画面サイズの違いを見せつけんばかりの構図で始まる映像。画面下には「実際の表示イメージです」との一文が添えられています。

CMに起用されているのは、NBAのスター選手の一人であるレブロン・ジェームズです。GALAXY Note3のディスプレイは解像度1920×1080ピクセルの約5.7インチFull HDスーパー有機ELで、CMでは「レブロンのダンクはフルHDの画面で見たいものだよね？」とナレーションが添えられています。

一方のiPhone 5sのディスプレイは解像度1136×640の4インチRetinaディスプレイ。ダンクを決める映像のGALAXY Note3とは明らかに差をつけられている印象で、「レブロンもどこかに行ってしまうかも」というナレーションも辛らつです。

さらに、「GALAXY Note3は、便利なスタイラスペンを本体に内蔵」とのナレーション。

「『ほかの』スマートフォンにはスタイラスは付いてきません。これはGALAXY Note3だけ」とさらにかぶせてきます。

「こうやってスタイラスでレブロンだけを切り抜いて……」

「雲の上までジャンプさせると、もう地球には戻ってこないかもしれないぜ！」とイケイケのナレーション。

「そしてその写真を友だちにサクッとメールで送って、レブロンのクールさを教えてあげよう」

「こんなに違うものができちゃいます」という比較写真。ここでも「実際の表示イメージです」の表示が誇らしげなCMになっています。

一方の以下はGalaxy Tab Pro 10.1のCM。一本の鉛筆を題材にしたiPad AirのCMをモチーフにしたものになっています。

Galaxy Tab Pro 10.1 -- Multitasking, redefined - YouTube


Apple版のCMでは一本の鉛筆について「限りなくシンプルであり、限りなくパワフルなツールがある。それを使えば、詩を書き始めることも、シンフォニーを書き上げることもできる」とナレーションが入っていますが、サムスン版では「限りなくシンプルであり……めちゃくちゃとがっている。予定を書き込んだり……ゴルフの時にスコアをごまかすこともできる」とApple版のCMを題材にしているのは明らか。ここまで露骨だと逆に面白くなってきます。

「ちょっと待てよ……おや、iPad Airじゃないか」

「これは何だ……？おお～、さらに薄くなっているGalaxy Tab Pro 10.1だ！」とノリノリのナレーション。iPad Airの厚さが7.5mmなのに対し、Galaxy Tab Proは7.3mmと、わずかに薄く仕上げられています。

2560×1600ピクセルとなり、iPad Airの2048×1536ピクセルを上回る解像度のアピールも当然ながら抜かりなく。

そして、iOS系の製品よりも優れた「マルチタスク」というセールスポイントを見せつけます。iPad AirをはじめとするiOS 7採用機でも一部マルチタスクは可能になっていますが、ここでは次の写真のような2画面での動作を可能にするものを意味していると思われます。

ムービーを見ながらメールの作成を行えるGalaxy Tab Pro。これはiOS 7にはない特徴です。

「Galaxy Tab Pro 10.1と……こっちの鉛筆を持って行くことにしよう」というナレーションでムービーは終わります。

アメリカではこのような比較広告の手法が広く用いられており、サムスンだけがズバ抜けたCMを制作したというわけではありませんが、日本ではなかなか見ることがない興味深い内容となっています。