ハードウェア

お買い得情報や商品の位置をLEDによる可視光通信で通知するシステムをフィリップスが開発

By Luke Gattuso

大きなスーパーマーケットで買い物をしていると欲しい商品がどこにあるのかわからず、広い店内をウロウロと何往復もしてしまうことがあります。スーパーマーケットは売り場の記載されたポップを設置するなどして対策を講じていますが、商品の正確な場所まではポップを見ただけで判別できません。こういった問題を一気に解決出来そうなのがフィリップスが開発した照明システムで、スーパーマーケットに設置されたLED照明の電磁波を利用してスマートフォンに商品の位置情報やセール中の商品を送信してくれます。

Where is the guacamole? Don’t worry, Philips’ supermarket lighting will tell you!
http://www.newscenter.philips.com/main/standard/news/press/2014/20140217-Intelligent-in-store-LED-lighting-communicates-with-your-smartphone.wpd

フィリップスが開発したシステムは照明の発する電磁波からデータ通信が可能である可視光通信を利用。スーパーマーケット内に設置されたフィリップス製のLED照明が可視光通信でユーザーの位置情報をキャッチし、ユーザーはスマートフォンにインストールされた専用のアプリに欲しい商品を入力すれば、LED照明から商品の位置情報が送られてくるというものです。

Philips LightingのGerben van der Lugt氏は「我々の開発したシステムの素晴らしいところは、ユーザーだけでなく小売店にもメリットがあるところです。小売店がシステム導入に必要なのはLED照明だけなので、設備投資額を抑えられます」とスマートライティングシステムがユーザーと小売店の双方に利益があることを強調しています。

下記の画像は、実際にスマートライティングシステムを使って買い物をするとこんな感じ、というのを分かりやすく示したインフォグラフィックです。サンプルとなっているのは、友達を招いた夕食でメキシコ料理のグアカモーレを出そうと考えているデビッドさん。


入店前にデビッドさんがスマートフォンアプリを使って「グアカモーレ」を検索。すると、アプリはグアカモーレに必要な材料が何かを教えてくれます。


この状態でデビッドさんが入店すると、欲しい商品の位置情報をスマートフォンが受信し、効率的な買い物の道順を示してくれる、というわけです。


LED照明は位置情報だけでなく「アボカド50%オフ」などの割引情報も教えてくれます。


さらに、グアカモーレに合いそうなチュロスというデザートを提示してくれ……


売り場までしっかり案内してくれます。


実際にスマートフォンに売り場の位置情報やルートが表示されるときは下記の画像のような感じで、シンプルなUI。これならスマートフォンを使い慣れていない子どもや年配の人にも分かりやすそうです。


フィリップスのスマートライティングシステムは、ドイツのデュッセルドルフで2014年2月16日から20日まで開催されていた店舗用資機材・販促ツール・展示会資機材の展示会「ユーロショップ」で実演され、記事執筆現在いくつかの小売店で試験導入中とのことです。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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