取材

普段は感じられない電磁波を見たり聴いたりできる不思議な装置「crt mgn」


エンターテインメントやアニメーション、マンガなどを含めた4つの部門において優れた作品を顕彰する第17回文化庁メディア芸術祭で、アート部門の大賞を受賞したのがドイツのミュージシャンであるカールステン・ニコライさんの「crt mgn」という作品です。crt mgnは、普段の生活の中では感じることのできない、電磁波を視覚と聴覚で感じられる作品になっています。

こちらが磁石の付いた大きな振り子が天井からぶら下がっている装置、crt mgnです。


磁石を支えているヒンジ部分。


床にはモニターが2台並べられていて、ネオン管の白い光が4本映し出されています。


モニターの横に並べられた2台のスピーカー。


crt mgnで使用されている磁石はペースメーカーなどの機器に影響を及ぼす可能性があるので、観賞する際は作品から1m以上離れる必要があるとのこと。


こちらは作者のニコライさんで、アルヴァ・ノトという活動名で活躍するミュージシャン。坂本龍一とコラボレーションしたこともあります。


crt mgnが作動し始めると、大きな振り子が弧を描きながら揺れ始めます。


振り子がテレビのモニターの上を通過するたびに、スピーカーからブォンブォンという大きな音が聞こえ始めました。


crt mgnが実際に音を奏でている様子は下記から確認できます。

crt mgnが音を奏でている様子 - YouTube


モニターに映し出された4本のネオン管の光が、振り子の動きに合わせてグニャリと曲がります。


なんとも不思議なcrt mgnは、振り子に付いた磁石の磁界をモニターに設置されたアンテナが捉え、振り子が通過するたびにモニター上の画面がゆがむという仕組み。アンテナは電磁波を分析する装置として音響機材へとつながっているとのこと。


観客は音響信号へと変換された電磁波の変動を音として知覚でき、また、モニター上でも視認できるようになっています。crt mgnは第17回文化庁メディア芸術祭で展示されており、誰しもが感じたことのない電磁波を見て聞いて楽しめる作品です。

©2013 Carsten Nicolai

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in 取材,   動画,   アート, Posted by darkhorse_log