メモ

4Kコンテンツへの本格対応を果たしたHDMI2.0規格はどのように進化しているのか


フルHD(1920×1080)の4倍の解像度を持つ4K解像度は、次世代のテレビ放送で使われることもあって非常に注目を集めています。その4Kコンテンツの伝送に対応するべくHDMI規格にバージョン2.0(HDMI 2.0)が登場しましたが、これまでのHDMI1.4に比べてどう進化したのかについて、ゲーム製作会社Sykhronics Entertainmentの代表を務めるMike Kasprzak氏がブログで解説しています。

4k, HDMI, and Deep Color « tooNormal
http://www.toonormal.com/2014/01/10/4k-hdmi-and-deep-color/

現在のところHDMI2.0に対応したテレビは発売されていませんが、CES 2014の会場では対応する4Kテレビがいくつか出展されていました。「HDMI2.0によって4Kコンテンツへ対応した」と一般的に言われますが、Kasprzak氏によるとこの表現は正確ではないとのこと。従来のHDMI1.4でも4Kコンテンツの再生は条件次第で可能であり、またHDMI2.0でも再生不可能な条件もたくさんあるからです。

こちらの表はHDMI1.4からHDMI2.0へのバージョンアップでの4Kコンテンツへの対応の差異を示したもの。黒い字がHDMI1.4でも対応している映像、オレンジがHDMI2.0によって新たに対応した映像を表しています。


この表を読み解くために、表内の用語の意味合いについて簡単に説明します。

ビット
表の上部にある「bit(ビット)」とは、デジタル画像・映像を構成するピクセルが表示できる最大の色数を表します。映像の1コマは3枚の画像を組み合わせて表示するため、例えば、RGB・8ビットでは8ビット×3=24ビット(約1678万)の色を表現できるということです。

フレームレート
表の左にある「4K@(数字)」の数字部分はフレームレートを表しています。フレームレートとは、1秒間にいくつのコマを処理できるかという値で、数値が高いほど映像が滑らかで高品質と言えます。

RGB
RGBは、赤(R)・緑(G)・青(B)の三原色を混ぜて色を作る映像再現手法のことを示します。

YCbCr(YUV)
表内の、「4:4:4」のような3つの数字による表記はYCbCr(YUV)と呼ばれる、RGBで表現された値を基に換算された数値で色を再現する手法を表しています。

YUVでは、輝度(Y)と色差(UとV)の3種類の画像をセットにして画像を表現します。YUVの中でも、解像度を一切落とさない画像のことを「4:4:4」と表記します。YUVでは4:4:4が最も高品質な画像であり高画質の映像と言えます。


これに対して、デジタル画像の情報量を減らす目的で画素を間引きしたものが「4:2:2」「4:2:0」です。人間の視覚特性は輝度に対する感度に比べて色に対する感度が低いことから、輝度(Y)の画像は間引かずに色差(UとV)の画像を間引くことで、画質の劣化を抑えつつ情報量を減らすことが可能です。UとVのそれぞれの画像を水平方向に半分に間引いたものを「4:2:2」、水平・垂直両方向を半分に間引いたものを「4:2:0」と表記します。

一般社団法人 映像情報メディア学会が公開しているPDFファイル「知っておきたいキーワード 4:4:4と4:2:0」にわかりやすい図が掲載されています。


以上の用語を踏まえた上で先ほどの表をもう一度見てみると、HDMI1.4では8ビットのRGB・8ビットの4:4:4・12ビットの4:2:2でそれぞれフレームレートは24~30までの4K映像にしか対応していなかったのに対して、HDMI2.0ではより多くの4K映像に対応したことが分かります。


Kasprzak氏は、中でもHDMI2.0が「60フレームレートでの4:2:0映像」に対応したことに注目しています。Blu-rayムービーの多くが4:2:0でエンコードされていることから、4KのBlu-rayムービーを高画質で出力するにはHDMI2.0が必要となるとのことです。

しかし、高画質の4K映像を求めるにはHDMI2.0ではまだまだ十分ではないとKasprzak氏は考えています。その原因は、HDMI規格の帯域幅の狭さにあります。例えば、8ビットカラー・60フレームレートの4K映像の帯域は最大で12Gb/s、12ビットカラー・60フレームレートの4K映像では最大で18Gb/sに到達するため、最大18Gb/sの帯域に対応したHDMI2.0でさえすでに帯域に余裕がない状態であるというわけです。


特に、テレビやBlu-rayなどのムービー以上に問題なのがハイスペックPCを使ったゲームとのこと。4K解像度のゲームで高いフレームレートでのプレイを望むゲーマーを満足させるためには、HDMI2.0をさらに進化させたHDMI規格の登場は不可欠のようです。

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