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カメラマンをクビにしてiPhone撮影に切替えた新聞社がカメラマンを再雇用することに合意

By epSos .de

雇用しているすべてのカメラマンを解雇し、記者にiPhoneでの撮影・写真編集を教育する方針に切り替えた新聞社「シカゴ・サンタイムズ」が、クビにしたカメラマンを再雇用することになりました。

Chicago Sun-Times hires back photographers - chicagotribune.com
http://www.chicagotribune.com/business/breaking/chi-sun-times-photographers-20131203,0,420997.story

Two units ratify contract
http://www.chicagonewsguild.org/news/two-units-ratify-contract/

シカゴ・新聞記者労働組合とサンタイムズ・メディアは、従業員の労働条件を改定する3年間の暫定的協定の締結に合意しました。サンタイムズ・メディアは、新聞「シカゴ・サンタイムズ」を発刊している出版社であり、写真部のカメラマンをすべて解雇した翌日にiPhoneを使って記者にカメラマンの代わりをさせるべく「iPhone撮影の基礎」「ムービーの撮影と編集の基礎」「ソーシャルメディアへのアップロード方法」という3種類の要素にフォーカスを置いたトレーニングを行わせました。しかし今回、サンタイムズ・メディアが労働組合と合意した内容には、シカゴ・サンタイムズが解雇した記者の再雇用が含まれています。

今回の合意に至るまでにシカゴ・新聞記者労働組合は、サンタイムズ・メディアと15ヶ月にもおよぶ長い交渉を行ってきました。長期間の交渉の末に勝ち取った合意内容には、シカゴ・サンタイムズによって今夏解雇されたカメラマンの再雇用以外にも、2009年にサンタイムズ・メディアが破綻しシカゴの財政家ジム・タイリー氏が同社を買収した際に合意した有給休暇の返上規定の撤廃、2016年7月1日に2%の賃上げを行うことなど記者たちの労働条件改善の規定が多数盛り込まれています。


カメラマンの再就職に関する協定によると、シカゴ・サンタイムズによって解雇されたカメラマン28人のうちシカゴ・新聞記者労働組合員である17人は、サンタイムズ・メディアが運営する新聞5紙のいずれか1紙への再就職が認められ、その中にはシカゴ・サンタイムズが含まれています。また、再雇用を希望しない場合には、あらゆる紛争解決機関へ提訴する権利を放棄することを条件に、2000ドル(約20万5000円)の一時金が支払われるとのことです。

シカゴ・サンタイムズによって解雇されたカメラマンのうちシカゴ・新聞記者労働組合員である17人は、全国労働関係委員会に解雇の不当性を訴えていましたが、今回の合意によってこの訴えは取り下げられる見込みです。シカゴ・新聞記者労働組合の重役であるクレイグ・ローゼンバウム氏は「今回の合意は、サンタイムズ・メディアグループで働く従業員にとって素晴らしい内容であり、交渉を支援してくれたすべての人に感謝しています」と話しています。

By SalFalko

なお、協定は解雇されたカメラマンに再び就労の機会を保証するものですが、合意した内容の中には、カメラマンがムービーを撮影する場合の制限の撤廃も盛り込まれています。そのため、解雇されたカメラマンが再就職を希望する場合には、ムービー撮影や動画の編集などの新しく課されるタスクへの対応が求められることになりそうです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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