自己理解メソッド「MBTI」を使って「稼ぎ」「教育レベル」など人を社会経済的に分類するとこうなる

心理学者ユングの心理学的類型論をベースに研究開発された「MBTI」は、人間を16のタイプに分類し、自分をより深く理解するツールとして活用されています。そんなMBTIの分類別に、「平均所得」「教育レベル」などを比較した社会経済的統計データが明らかにされています。

MBTI Socioeconomic Info Graphic | Career Assessment Site
http://careerassessmentsite.com/mbti-personality-types-socioeconomic-infographic/

◆MBTIとは？
「Myers-Briggs Type Indicator(MBTI)」は、1962年に母・Katharine Cook Briggsと娘・Isabel Briggs Myersのブリックス親子によって開発されました。MBTIは自己理解を深めることで自己肯定感を増すと共に、他者との違いは「特性」ではなく「質」にあることを理解することで他人を肯定的にとらえられるようになることを目的とした自己理解ツールで、キャリアカウンセリングなどで広く利用されています。

MBTIでは、ユングの提唱した指標である「内向：I」「外向：E」「感覚：S」「直観：N」「思考：T」「感情：F」に、「判断的態度：J」「知覚的態度：P」という独自の指標を加えて、人を4指標16タイプ(ENFJ、INFJ、ENFP、INFP、ENTJ、INTJ、ENTP、INTP、ESTJ、ISTJ、ESFJ、ISFJ、ESTP、ISTP、ESFP、ISFP)に分類しています。

◆MBTIテスト
現在の国際規格で定められたMBTI診断は、質問項目は93問(すべて二者択一方式)、回答時間は20分前後で、MBTIに習熟した有資格者との面談などが義務づけられています。しかし、MBTIをより簡易に調べるウェブ上のテストもあり、例えば下のサイトで自分のタイプをチェックすることが可能です。

Personality test based on C. Jung and I. Briggs Myers type theory
http://www.humanmetrics.com/cgi-win/jtypes2.asp

上記のサイトでは、72の質問(二者択一方式)に回答し、年齢、性別を入力することで自分のMBTIタイプを判断できます。自分で試してみたところ、「ENTJ」タイプで、外向(78％)、直観(75％)が強く、思考はほとんどなし(1％)という診断結果になりました。

◆MBTIによる社会経済的分類
キャリアコンサルティングサイトCareer Assessment Siteが作成した、MBTI別16タイプをさまざまな統計データで表現したインフォグラフィックは以下の通りです。

・気質
ENFJ、ENFP、INFJ、INFPは「Idealist(理想主義者)」、ISTJ、ISFJ、ESFJ、ESTJは「Gurdian(保護者)」、ENTJ、ENTP、INTJ、INTPは「Rationalist(合理主義者)」、ESFP、ESTP、ISTP、ISFPは「Artisan(職人肌)」という気質を持ちます。

・平均所得
所得の高低は、タイプ別に明確な差が現れています。最も高いENTJタイプと、最も低いINFPタイプでは2万2000ドル(約219万円)も差があるという結果に。

・平均修学レベル
各タイプで大きな違いは見られませんが、わずかにRationalist(合理主義者)が高いようです。

・男女別の各比率
男性の60％は理論派なのに対して女性の65％は感覚派と対照的な結果に。これは何となく分かる気がします。

・アメリカでの比率
MBTI発祥の地であるアメリカでの16タイプの人口比率は下図の通りで、Gurdian(保護者)が46.4％と最も多く、Rationalist(合理主義者)はおよそ10人に1人という結果に。この結果も、"世界の警察官"を自認するアメリカ人のイメージと合っていそうです。