メモ

Windows搭載マシンはなぜバッテリー消費量が多い傾向にあるのか?

By Juan Carlos M. Rosas

日本時間で10月23日の早朝に開催されたAppleの発表会イベントの中でもMacBook Airの電力消費効率の良さがアピールされていますが、全く別のところでそれを裏付けるような調査結果が明らかにされています。Windows機はMac OS X搭載機よりもバッテリー消費量が多くなってしまうという傾向が見えてきているのですが、なぜこのような状況になっているのでしょうか。

Coding Horror: Why Does Windows Have Terrible Battery Life?
http://www.codinghorror.com/blog/2013/10/why-does-windows-have-terrible-battery-life.html

ウェブプログラマーのJeff Atwoodさんは数年前、それまでは見向きもしなかったタブレット型PCのとりこになりました。その理由について、マイクロソフトの企業理念を交えてこう語ります。「設立当初、彼らは『すべてのデスクの上、そして家庭にコンピューターを』というビジョンを掲げていましたが、その目標は2000年台前半に成し遂げられてしまいました。では、その次に来るものは?それは、持ち運びができてどこでも使えるコンピューターの時代です」

いまや「コンピューター」といえば「タブレット」と同義だというほどに魅せられたJeffさんは、新しいiPad 5の発表を待ちわびると同時に、先日すでに購入したマイクロソフトのSurfaceシリーズの新モデル「Surface Pro 2」の到着を待っています。「最新のインテルマシンは恐ろしく高速化されていて、Surface Proは今後数年間の進化を予想する指標になると思っています」と興奮気味のJeffさん。

しかし、Surface Proはバッテリー消費が早いことにウンザリしていることも事実。Haswellプロセッサ搭載の新型になってどの程度改善されているのか興味を寄せていた時に、下記のようなグラフを目にすることになりました。


この表では、タブレットPCの使用パターンとして最も重視されているはずのWi-Fi接続でネットをブラウジングする場合のバッテリー駆動時間の比較を行っています。一番下の2つが新旧Surface Proとなっており、旧型の4.720時間から新型の「Pro 2」では6.680時間と42%も増加してはいますが、他のタブレットPCと肩を並べるためには少なくとも8時間程度の駆動時間が必須と思っていたJeffさんはこの数値を「実質的な後退」と感じています。

「でも、ネット閲覧用として7時間の寿命があれば、まぁ悪くはない……それじゃ、i5-4200u CPUとLPDDR3 RAMを搭載してスペック的にはほとんど同じ、しかもディスプレイの解像度が劣るMacBook Airの2013年モデルはどうなっているだろう?」ということで目にしたのが次のグラフです。


Surface Pro 2の42Whよりも少ない38Whというバッテリー容量でありながら、MacBook Airの11インチモデルは11時間を超えるバッテリー駆動時間を示しました。つまり、MacBook AirはSurface Pro 2の2倍の動作効率でシステムを稼働させているということになります。

実は、Jeffさんは過去にも同様のケースに遭遇しています。2009年にAnandTechが行った検証では、Boot CampをサポートするMacBook ProでMac OS XとWindowsを切り替え、それぞれのバッテリー寿命を比較しました。その結果がこちら。


結果、同一のハードウェアでありながらMac OS Xを使った時は8時間の使用が可能だったのに対し、Windows Vistaでは約6時間、Windows 7では6時間を切り、26%以上の性能差を示します。さらに、MacBook Air 13インチモデルでOS XとWindows 8の比較検証を行ったところ、7時間40分だったWindows 8に対し、Mac OS Xはなんと14時間25分という結果を残しています。

Windows 8はタブレットに最適なOSであるとしておきながら、なぜかデスクトップ向けのOSであるMac OS Xに比べて50%の性能しか持ち合わせていないことになっています。2009年時点では26%だった差が50%にまで広がっているというのであれば、これはパフォーマンスが低下しているとしか言いようがありません。


Jeffさんはこの件についてAnandTechのAnand Shimpi氏とTwitter上で議論を行いましたが、なぜこのような差が生じているのかについて結論にはいたりませんでした。同じく、複数のPCベンダーにも同様の質問を行いましたが、誰もこの結果について満足のいく説明を行うことができていません。サードパーティー製のものではなく、Microsoft自身が作り上げたハードウェア上で自社のOSを走らせているにもかかわらず、この差があるのはいったいなぜなのでしょうか。Jeffさんは「なぜこの結果が生じているのか、誰か教えてほしい。現時点では、ネットブラウジングを主な用途とするのであれば、Appleの商品がベストのチョイスになります」と語っています。

なお、「Appleはタイマーコアレッシングの制御に優れているため、このような差が生まれているのでは」というコメントもソース元のエントリーには寄せられているものの、まだ根本的な答えにはいたっていないようです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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