2013年10月12日 22時00分試食

かきの旨みが濃厚にギュッとつまった「かきくん製油漬」を食べてみました

冬の味覚のひとつである牡蠣(かき)は生で食べてもお鍋に入れてもおいしいもの。そんなかきを薫製にして油漬けにした一風変わった缶詰「かきくん製油漬」が、かたくちいわしのオイルサーディンやホタテ貝柱燻製油づけなどの商品を作っている竹中罐詰株式会社から販売されているとのことなので、どのような味になっているのか実際に食べてみました。

缶詰マニアも大絶賛！竹中缶詰　通販代理店　燻製かき缶詰はスモークの香りがほどよく旨い！京都・丹後のええもんや本舗
http://www.matsusakaya.com/?pid=17722219

かきくん製油漬は和紙のような紙を帯巻きにしたパッケージングになっています。

使用されている原材料は、70グラムのかきと綿実油、食塩など。身の大きさにより、一缶あたり5～8粒のかきが入っているとのこと。

参考までに缶の大きさはこのぐらい。iPhone 5sとよく似たサイズ感です。

それではさっそく開封、紙の帯巻きをはがすと……

キレイな金色の缶詰が登場。

あけやすいプルタブを引いてフタを開けると、大ぶりな身のかきが現れました。この時点でいいニオイが漂いだします。

缶詰の中には身のしっかりしたかきが6粒と、すこしサラッとした綿実油がフタちょうどまでヒタヒタに入っています。

漂うかきの香りに我慢できず、まずは一口。かき特有の甘さと苦さに薫製の香ばしさがプラスされ、なんとも濃厚な味が口いっぱいに広がります。かきは油漬けにする前に乾燥させ薫製にしているので、生がきよりも身が締まってプリっとした触感はなく、口に入れた瞬間にほぐれてしまう感じ。メーカーの説明によると「丹後・久美浜湾産を中心に丹後近海で獲れる新鮮な『かき』をボイルしてスモークをかけ、油づけにしました」とのことで、かきの一番おいしいところが凝縮されている感じです。

缶のままいただいても非常に風味豊かですが、温かい状態だとどうなるのか、試してみました。油の入った缶のままオーブントースターに入れてみます。

5分ほどオーブンすると油の周りからぷつぷつと気泡がたってきて、加熱前よりも香ばしさが増した香りが漂います。

加熱することで、かきの表面に少し色が入りました。左の油に浸かっていた側と比べると一目瞭然。

それではこちらも一口パクリ。熱が入ったことで身がしっかりして、香りや塩気も増します。これならメーカーのおすすめ通りお酒のつまみにピッタリ。

さらに七味唐からしを加えてパクリ。かき自体の濃厚さに七味の香りがプラスされ、とても豊かな風味が広がります。

粒を取り出した缶の底を見てみると、油の底になにやら沈殿したものを発見。

スプーンですくい上げてみると、かきのうまみがしみ出したエキスでした。すこし躊躇しながらも口に入れてみると、まるで本物のかきを口に入れたほどの風味を感じました。わかりやすく表現すると「これだけでご飯一杯イケる」ぐらいの濃縮度です。

缶のままでもおいしくいただける「かきくん製油づけ」ですが、他の食材と一緒に味わえばさらにおいしく食べられるのでは、ということで缶の油をそのまま使った「かきパスタ」を作ってみました。

仕上げにバジルやパセリ、岩塩を少しトッピングしていただきました。パスタとオイルは、ほのかにかきの香りが漂う優しい味わいですが、身を一口添えるだけで一気に濃厚なかきワールドが広がります。

最後に、「かきの炊き込みごはん」でシメ。かきエキスの量が少なかったのか、ごはん自体にはあまり風味がつかなかったのですが、すこししょう油を垂らしてあげると、不思議とかきの風味が引き立てられてきました。ごはんを炊く際に、しょう油・みりんなどで少し味を加えてあげると、かきの良さが引き立てられるのかもしれません。