レビュー

紫外線を照射して靴の臭いを取る「シューズセーバー」を使ってみました


紫外線のうちUV-Cを直接照射することで菌やウイルスの心臓部であるDNA(核酸)を破壊し、増殖を絶ち除菌を行って靴の臭いを消してくれる、というアイテムが「シューズセーバー」です。天日干しというおなじみの方法からワサビやレモン、コーヒーの残りかすなど、靴の脱臭によいとされる方法はいろいろありますが、シューズセーバーはどれほど効果があるのか、試しに使ってみました。

靴用紫外線除菌脱臭器「シューズセーバー」(JF-UVS)|製品案内|J-Force Powered by ForceMedia
http://www.j-force.net/products/jf-uvs/jf-uvs.html

これがシューズセーバーのパッケージ。「絶対に嗅ぎたくない匂いが、そこにはある」とかなり強いインパクトですが……


裏返すと「足元キレイに!紫外線で女子力UP!」と女性を意識したパッケージになっていました。


なお、除菌脱臭効果はありますが、人体には使用できません。


シューズセーバーが照射するのは253.7nm(UV-C)の紫外線で、太陽光には含まれますがオゾン層に吸収され通常地上まで届かないもの。近年のオゾン層破壊で危険性が危惧されている、人体に有害な紫外線です。照射照度は1500uw/平方cm以上、ランプ電力は2W、ランプ寿命は8000時間です。


電池寿命は最大約3時間、本体には10分自動オフ機能が搭載されています。


シューズセーバーは本体1個入りと2個入りがあり、今回購入したのは2個入り。箱の中には取り扱い説明書も含まれていました。


150mm×44mm×23mmで、持ち運びのしやすいサイズです。


iPhone 5sと比較するとこのくらい。


横から見るとこんな感じ。電池を含まない重さは約60gです。


本体側面には電源ボタン。これを長押しすることでライトがオンになります。


本体の中央には紫外線ライトの姿。


なお、使用には別売りの単4電池4本が必要。


実際にライトを照射させてみると、暗闇で青っぽく光っていました。細菌やウイルスを含む生命体は絶えず増殖を行っていますが、シューズセーバーで用いられているUV-Cを直接照射すると菌やウイルスの心臓部であるDNA(核酸)が破壊され増殖を絶つことができるので除菌できる、という仕組み。そのため、食材や材質・薬品に由来する臭いに対しては効果がなく、細菌や微生物に由来する臭いに対してのみ効果があります。なお、ライト照射中に至近距離で光を見たり、皮膚に光を照射しないように注意してください、とのこと。


ということで、水洗いができず、臭いがつきやすい革靴やブーツを使って実験してみます。


3秒間ボタンを長押しし、ライトをつけた状態のシューズセーバーを靴の中に。


シューズセーバーの位置は少しずつズラして照射することで、より効果的に除菌・消臭ができるとのこと。


10分間で照射が自動的にオフになるのですが、牛革製のブーツにライトを10分間照射してみても、特に違いは感じられず……。革靴の場合、皮の臭いと細菌由来の臭いが混ざっており、明らかにこれは細菌由来の臭いだ!ということが分かるレベルの臭さじゃないと、臭いが混じりあって効果が分かりづらいのかもしれません。

ということで、次はスニーカーを使って際チャレンジ。ライト照射前にくんくん嗅いでみたところ、皮の臭いがない、純粋たる足の臭いです。


片方の靴にシューズセーバーを入れ、紫外線を照射します。


靴の奥の方を照射したり……


位置を変え手前の方を照射したりして効果を高めます。


照射すること計10回。これ以前にも何度か別の靴に対して照射したためか、シューズセーバーのライトはすっかり弱くなってしまいました。これだけ照射したからには何か違いが……と思いくんくん嗅いでみたところ、なんということでしょう、臭いにほとんど違いはありませんでした。


他の素材で試してみよう、ということで次は生乾きのタオル。細菌を殺して臭いをとる仕組みなので、理屈的には生乾きのタオルや洗濯物に対しても効果を発揮するはずです。


シューズセーバーをタオルで覆い、紫外線を照射していきます。


ライトが自動的にオフになった後、果たして臭いは消えているのか……?と思い、こちらにも鼻を近づけてみたところ、大きな違いはありません。もしかしたら自分の鼻がおかしいのかと思い、3人の編集部員に試しに嗅いでもらったところ、照射したところと照射していないところで全く違いはないとのこと。生乾きのタオルに対しても、紫外線を1回照射したくらいでは効果を発揮しないようです。


この他、革靴・ロングブーツ・スニーカーなど、いくつかの靴で試してみたのですが、特に違いは感じられず。唯一、以下の写真にあるインド産の革靴に照射した時は「臭いが薄まった?」という気がしましたが、はっきり言えることは、1回照射しただけでは驚くほどの効果は得られないということ。しかし、紫外線による殺菌は効果が認められていること、Amazonのレビューには確かに効果を感じている人がいること、照射の隙間や影により照射されない微生物が存在する可能性もあることなどを考慮すると、じっくり時間をかけて使うことで少しずつ臭いを取ってくれるのかもしれません。


なお、2本セットになったシューズセーバーは税込で4097円です。


2013/10/11 14:35追記
シューズセーバーを販売するフォースメディアのお客様サポートで尋ねてみたところ、シューズセーバーは今ある臭いに作用するものではなく、日々使用し、菌が減っていくことによって徐々に臭いの発生を防ぐ形なので、その意味では脱臭というより防臭効果があると言えるとのこと。靴に既にしみこんだ臭いについては取りづらいため、比較的新しい靴に入れて日々使用するのが効果的な使い方のようです。

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in レビュー, Posted by darkhorse_log

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