メモ

誰でも自分で家具を製作できるようになる「家具のオープンソース化」とは


ソフトウェアの分野では「オープンソース」という概念が一般的になっており、FirefoxLinuxなどのソフトウェアが市民権を得ていますが、その考えを家具の分野にも広げようという動きがおこっています。通常、家具の製造といえば専用の設備や技能がなければ難しいものですが、オープンソース化とコンピューターテクノロジーがその垣根を取り払うことになるかもしれません。

OpenDesk - Open Source Furniture — Made Locally.
https://www.opendesk.cc


ウェブサイト上では、家具の設計データが「オープンソース」として公開されており、誰でもダウンロードして自分の手で材料を加工して家具を完成させることができるようになっています。また、そのデータをもとに材料の加工・組み立てを担当してもらえる「パートナー企業」が世界中に広がっており、材料の加工や組み立てを代行してもらうことも可能です。

サイト上では、テーブルやスツールなどのデータが公開されており、3D画像で製品を確認することもできるようになっています。

OpenDesk - Designs - Desk
https://www.opendesk.cc/designs/desk


OpenDesk - Designs - Cafe
https://www.opendesk.cc/designs/cafe


OpenDesk - Designs - Edie Stool
https://www.opendesk.cc/designs/edie-stool


ウェブサイトからは、4種類の方法でデータや製品を入手することが可能です。

◆DOWNLOAD(加工データ)
家具の設計図をデータ形式で入手することができます。データはAutoCADで読み込めるDWG形式DXF形式のファイルで提供されているので、CNC加工機にデータを読み込ませて材料をセットすることで加工をおこなうことができます。


また、組み立てマニュアルもデータで入手することができます。


◆SAWN(カット済み素材パーツ)
上記データに基づいてカットされたパーツをそのままの素材の状態で供給する形態です。組み立てや加工に必要な工具や資材がそろっていて、腕に覚えのある人はこのキットを購入して組み立てることも可能です。


◆FLATPACK(組み立てキット)
工具などは持っていないけれど、家具を組み立てた事はあるという人には、「IKEAスタイル」の組み立てキットが用意されています。木材は加工済み・塗装済みの状態になっており、組み立てに必要なパーツや説明書が同梱されています。


◆ASSEMBLED(完成品)
組み立てに自信が持てない人、手間をかけたくないという人には完成済み商品が用意されています。


自分自身で手間をかける割合が多くなるほど、費用は安くなります。また、パートナー企業の体制が整っていない地域では「FLATPACK」までの提供しかできないこともあるそうです。

このOpenDeskプロジェクトは、「WikiHouse」と呼ばれる「住宅のオープンソース化」を唱える活動の姉妹的な位置づけとなるものです。この活動の狙いは、「新しい家具の流通のかたち」を作り、デジタル技術をもとにした透明性が高く、持続可能(サステイナブル)な仕組み作りを進めるところにあります。

コミュニティでは、賛同するメーカーや工場、デザイナーを募集中で、公式サイトの「Join OpenDesk」からGoogle Group上のコミュニティに加入するか、メールで連絡を取ることができるようになっています。

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in メモ,   ネットサービス,   デザイン, Posted by darkhorse_log

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