メモ

スマートフォンのアプリに広告を掲載せずに収益化を実現する7つの方法

By 401(K) 2013

スマートフォン向けの無料アプリでは画面の隅に小さな広告を出して、その表示回数やクリック数などに応じた報酬が開発者に支払われるという方式が既に一般化しています。しかし、PCなどに比べてディスプレイが小さいスマートフォンでは、ただでさえ狭い表示スペースを犠牲にして広告を出すことでアプリの使い勝手をひどく損ねたり、ユーザーにうっとうしがられたりする危険性が高いため慎重な検討が必要です。もちろん、単にアプリを有料化したりアプリ内課金を行ったりすることもできますが、収益力を強化する方法はそれだけではないとVentureBeatの記事は述べており、以下の7つの方法を提案しています。

Apponomics: 7 ways to make money from apps without ads | VentureBeat
http://venturebeat.com/2013/02/18/apponomics/


1:ゲーム展開


8000万人のユーザーを持つ通話・メールアプリの「LINE」は完全に無料です。しかし「LINE」はこのユーザーベースの上で「LINEポップ」というパズルゲームを展開。1日で800万インストールを達成し2週間足らずで100万ドル(約9200万円)の収益を上げることに成功しています。

2:海外市場を狙う

By Esthrt

世界中に居るアプリのユーザーが皆同じということは決してなく、国ごとによってアプリに支払う額にバラツキがあるのは当然のことです。スマートフォンはグローバル化を加速させていますが、全てのデベロッパーがそれにキャッチアップできているわけではありません。多くのシリコンバレーの開発者たちがアメリカの市場にフォーカスしているのは正解とは言い難い状況です。なぜなら、「Google Play」で2012年の10月に最も高い収益を上げた国は日本であり、日本市場は同サービスの売り上げの全体のうち29パーセントを占め、米国の26パーセントを上回っています。また、「App Store」の収益の成長が著しい地域も日本、ロシア、中国、台湾、タイ、ブラジル、メキシコ、韓国などとなっており、これらの国々は全て米国よりも高い成長率を保っているため、これらの国を無視してしまっては、大きな収益のチャンスを逃してしまうと言えるでしょう。

3:別のアプリのインストールをうながす


ドルフィンブラウザ」は別のアプリを紹介してユーザーにインストールしてもらうことで、他のデベロッパーたちから報酬を受け取っています。同ブラウザでは起動時にユーザーに推薦するアプリの一覧が表示されるようになっており、これはユーザーに好評であるばかりでなくとても良い収益源となっているそうです。また、アプリを探すためのアプリでありレコメンデーション機能やお気に入りリストの機能を備えた「appsfire」も一般ユーザーにアプリのインストールをうながすことで他のアプリ開発者たちから収益をあげることに成功しています。

4:フリーミアムモデルを使う


Noom」はユーザーにしっかりと時間をかけてダイエット(減量)を行うために必要なタスクを表示するアプリです。また、同アプリは月額費用を支払ったユーザーにプレミアムコーチングというサービスを提供しており、このモデルで収益化に成功しています。ベーシックな機能を無料とし、より高機能なサービスを求めるユーザーに少しの課金を行うことで会社が収益を上げるという仕組みは、今のところ関係者全員にとって有効に機能しているようです。

5:ライセンスビジネス


ライセンスビジネスはユーザーを惹きつける魅力のあるキャラクターやブランドを持つ者のみがなしえることで、全てのモバイルアプリ開発者がライセンスビジネスや物販を行えるわけではありません。この種の収益化に成功した会社の筆頭は「Angry Birds」で知られるRovioで、同社はテーマパークからTシャツや玩具、スマートフォンケースや水筒、文具にベッドシーツからスナック菓子まで多様な製品を販売する200以上のパートナー企業にキャラクターの使用権を与えています。その結果、2010年にはRovioは全収益の30パーセントをライセンス料から得ており、2012年にはこの比率は50パーセントまでアップする見込みとのことです。

6:企業向けに有料化する


クラウドストレージ「Box」は企業向けのビジネスを行って成功を収めた典型的なサービスです。一般のユーザーに課金をする代わりに、「Dropbox」などの強力な競合がひしめくコンシューマーマーケットを離れ、未開拓市場が広くあると見込まれる企業向けのビジネスに舵を切っています。また、企業の従業員が必要とする情報を一元管理するためのサービス「Evernote Business」も同様の戦略に基づいた収益化を目指しているようです。

7:エンターテイメント型の広告をつくる


ゲームの中の街に広告を載せるといった類いのものだけがクリエイティブな広告ではありません。6000万インストールの実績を持つ「Talking Tomcat」を開発したOutfit7が成功させたエンターテイメント型の広告は以下の通りです。

ドリームワークスは映画「マダガスカル」のプロモーションを「Talking Tomcat」で行うことを決定しましたが、Outfit7はクライアントが単純なバナー広告を求めていないことを理解していたのでインタラクティブな広告を作成しました。それはユーザーがTomcatに5回以上話しかけると「マダガスカル」の広告が起動し、アプリの背景などが変化するという仕組みでした。同社の収益化を担当していたNarry Singh氏は「映画のプロモーションをゲームの一部に組み込むことによって成功しました。ユーザーはアプリを買うのではなく、ストーリーを欲しているのです」と述べています。

というわけで、いくつかの収益方法は個人のデベロッパーには困難な方法であるかもしれませんが、単に広告を出したり自分と同じ国にいるユーザーに課金する以外にもアプリから収入を得る方法はいくつもある、ということのようです。なお、作ったアプリが十分な収益を上げていない開発者のためのアドバイスは「もし、今あなたが作ったアプリがお金を生み出していなくてもパニックにならないでください。多くの人にインストールしてもらって、アクティブに使い続けてもらえる製品を作ることに集中しましょう。ユーザーが増えればいずれ後から収益が付いて来るのです」となっています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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