2012年09月12日 12時00分メモ

Intelが語るこれからの18か月で訪れる数々の技術革新

By Thomas Hawk

インテルでPCクライアントビジネスを担当しているKirk Skaugen部長が、ここまでの10年間で起きた技術革新よりもすごいものが18ヶ月(1年半)の間に押し寄せてくると語りました。先日、インテルが2013年からノートPCやスマートフォンにワイヤレス充電技術を搭載するという話題がありましたが、これもその1つだそうです。

Intel’s checklist of innovations coming in the next 18 months on the PC | VentureBeat

Skaugenさんによると、数々の技術革新が起きるのはタッチ志向OSのWindows 8が発売される10月26日からで、その波は翌年へと繋がっていきます。もし予想通りにいった場合、コンピュータ産業に2000億ドル(約15兆6000億円)の年間売り上げがもたらされると見られています。

半導体市場の調査会社リンレイグループのアナリストKevin Krewellさんは、タッチ、ジェスチャー、音声による操作によって多くの技術革新が訪れると分析しています。タッチと音声認識に関しては例えばAppleの「Siri」などを通して浸透しつつあり、これらの技術をPCに組み込んでいくというのは自然な流れです。

Skaugenさんが提唱している、これから18か月で起きる技術革新の内容はこんな感じ。

◆タッチスクリーン操作を備えたWindows 8
Skaugenさんによると、インテルのテストでは約80％の人々がいろいろな操作方法よりもタッチスクリーンの方を好むという結果が出たとのこと。

◆6インチ(約15cm)から3フィート(約90cm)までに対応した近距離深度トラッキング
ジェスチャー認識デバイスなどを取り扱っているベルギーのSoftKinetic社は10本指を認識するソフトウェアとカメラを開発しており、Creativeとともに2013年には製品化してPCに組み込む予定です。

By See-ming Lee 李思明 SML

◆ノートPCのバッテリー連続駆動時間が終日に

By Ed Yourdon

◆ニュアンスを含む音声認識
現在よりも音声認識の精度が上がるということで、PCに自然な会話で命令を与えたり、短文を書き取らせたり、テキストの翻訳を音声合成で出力したりすることができるようになります。

◆2D/3Dのリアリティ拡充
インテルは現在、フランスのAR技術企業Total Immersionと協業しており、例えば3Dメガネをかけて、オンラインショッピングをバーチャルリアリティで感じられるような仕組みが作られたりする予定。

By coolinsights

◆顔分析
カメラがユーザを認識してセキュリティパスワードとして使用したりできます。

By Maja_Larsson

◆パーセプチャルコンピューティング(感覚・知覚的情報)のソフト開発キットが登場
開発者が上述の利点を生かしたソフトウェアを開発できるようになります。

By Telstar Logistics

◆インテルの第4世代Coreプロセッサ「Haswell(ハスウェル)」が2013年後半に登場
現在のチップと比べると、同じ電力消費量で2倍の計算能力があります。ちなみに消費電力の面から見ると現在のCoreプロセッサは15～17W、Atomプロセッサは2W、Haswellは10W。

By Rico-san

◆ウルトラブックの数が現在の70から140以上に倍増
ノートPCとタブレットを兼ね備えたコンバーチブルノートPCも出てくるとのこと。

By thiloleibelt

◆Intel Anti-Theft Technology 2.0を含むよりよいセキュリティの提供
これによって、ノートPCが盗まれてもどこにあるかが探知可能になり、必要とあらばハードウェアをロックしてしまうことも可能に。また、Identity Protection Technology(アイデンティティー・プロテクション・テクノロジー)によって、ソーシャルネットワークの利用もより安全になります。