ハードウェア

持ち歩き可能でPCやテレビを動かせるソーラー発電ユニット「The Forty2」


太陽光で発電してリチウムイオンバッテリーを充電、テレビやラップトップPC、投光機などに給電するという機能を持ち運び可能な1つのユニットにまとめて大量生産をする、というプロジェクトが米国のクラウドファンディングサイトKickstarter上で展開されています。

製品の外観はこんな感じ。旅行用トランク位のサイズがあり、太陽光を当てると最大200Wの発電ができ、3つの出力用コンセントを備え満充電のリチウムイオン電池から毎時350Wの給電が行えます。生産はアメリカ国内で行うそうです。


折りたたんで小さくして持ち歩くことが可能。


このプロジェクトの中心メンバーはペパーミントエナジー社のDaren Davoux氏(左)、Tom Brzica氏(中央)、Brian Gramm氏(右)。


「Yes, we are a business. No, we are not a charity(慈善事業ではなくビジネス)」と明言しつつも社会貢献を目指す、という彼らのユニークな試みがよくわかるプロジェクトの解説ムービーでは以下で見られます。

The Forty2 by Peppermint Energy ? Kickstarter


ムービーの序盤では「世界中にいる30億の人々が信頼性のあるシンプルかつ持ち運び可能な電源を必要としています」と語られています。


発電所からの安定した電力供給が受けられない地域で医薬品を冷蔵したり……


飲料水を殺菌したりするために電力が必要というわけです。


もちろん、道路や部屋の中に明かりを灯すのにも電気は必要。


しかし、世界中にはこういった用途に使用する電力へのアクセスを持たない人がたくさんいる、という現状をなんとかするためにつくられたのが以下のソーラー発電ユニット「The Forty2」です。


小さなパネルを複数枚搭載する構造。


太陽光からエネルギーを取り出し電池に蓄える機能が1つの持ち運び可能なユニットに集約されているのが特徴で、パネルと電池を別々に用意する必要がありません。


実際に作動させることができるプロトタイプは以下の通り。


パカッと開けるとこんな感じ。


成人男性と比較するとこれくらいの大きさ。


家庭用の大型テレビを動かすことが可能。


「MacBook Air」を充電する様子。


表面はこんな感じ。


ヒンジ部分はこうなっています。


据え置き型の投光機につないで明かりを灯すことも可能。


「30億人の人が安定した給電を受けられず、そのうちの半分以上の人はまったく電力へのアクセスを持たない状態で生活しています」とGramm氏は述べています。


ペパーミントエナジー社はNGOやNPOとも連携してプロジェクトを進める予定で、インドや米国サウスダコタ州の僻地に「The Forty2」を供給する計画を立てているとのこと。


「The Forty2」の部品の多くは既製品ではなくカスタムメイドなので大量生産にはそれなりの資金が必要です。


そして、この製品の生産を始めるために、彼らはKickstarterで資金集めを行っているというわけ。


ちなみに、映像の最後にあるメッセージは「Let's turn on the light for everybody(みんなのために明かりを灯そう)」となっています。


このプロジェクトは日本時間の2012年9月12日午後11時24分まで出資者を募っており、記事作成時点では550ドル(約4万3000円)を出資し、50ドル(約3900円)の国際送料を支払えば製品が1台もらえる権利が15人分残っています。

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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