試食

あの「ヨシダソース」は一体どのような味なのか、いろいろな料理で試してみた


ヨシダソースとは、創業者である吉田潤喜氏が19歳で単身アメリカにわたり、無一文から年商250億円にまで到達した会社で、アメリカ生まれの日本の味として、北米・ヨーロッパ・中米、そして日本をはじめとするアジア諸国など、世界各国で使用されています。

日本ではなかなか一般のお店では見かけることがないのですが、コストコで偶然にも発見したので購入し、どんな味なのか、そしてどのような料理に合うのか試してみることにしました。

ヨシダソース オフィシャルサイト
http://yoshidasauce.jp/index.html

今回レビューするのはこの2本です。左は「ヨシダソース グルメのたれ」(税込714円)、右は「ヨシダソース BBQ」(税込900円)。何も知らないと「車用のオイル?」と思ってしまうほどのマッチョな容器です。


大きさを比較してみるとこんな感じ。


まずは「ヨシダソース グルメのたれ」から見てみます。


肉類やマリネ、そしてバーベキューに合うそうです。原材料を見ると、しょう油をベースにした調味料であることが確認できます。


重さは約1.5kg。


次は「ヨシダソース BBQ」。


肉や野菜に合い、「アメリカン・バーベキュー」の味が楽しめるとのこと。原材料を見るとトマトペーストが主成分のようです。


重さは約1.4kg。若干「ヨシダソース グルメのたれ」より内容量が少なめです。


早速開封してみます。「ヨシダソース グルメのたれ」の香りは、しょう油の効いた酸味のある匂い。嗅いだ瞬間「あ、これ肉に合う」と感じられるほどに和風の焼肉のタレのような香りです。


匂いからは焼肉のタレの味が想像されるのですが、実際は酸味や香辛料の味が薄い、というか薄く感じられるほどの、強い甘みを感じます。かなり濃い味で、例えるなら水で薄めて使用するそうめんのつゆの原液を甘辛くしたよう、もしくはみたらし団子のタレのようです。


一方「ヨシダソース BBQ」はケチャップの香りをギュッと凝縮させたようなトマトペーストの酸味の強い香りが特徴。若干ですが、フルーツの風味も感じられます。


味はマクドナルドのナゲットソースのバーベキュー味に似ています。トマトの酸味がよく効いていて、ハンバーグや揚げ物に向いていそうな味です。


匂いや味は確かに日本のソースに似ているところがあるのですが、甘みや酸味が強かったりと微妙に味の方向性が異なります。このソースは日本ではどのような料理にマッチするのか、いろいろな料理で試してみることにしました。

用意した食材はこんな感じ。片っ端からソースとの相性をチェックします。


まずはオーソドックスに肉料理からチャレンジしてみることにしました。豚バラ肉をジュージュー炒めます。


最初は炒めた豚バラ肉に、直接ソースをかけてみます。「ヨシダソース グルメのたれ」をポトポト。


ソースの匂いを嗅いだときの直感は正しかったようで、肉との相性はバッチリです。甘辛いソースの味が肉のうま味を消さず、うまくひき立てています。


今度は炒めている最中にソースを投入してみます。


熱で煮立った肉汁の染みこんだソースから香ばしい匂いがふわっと漂ってきます。これを肉にかけるとまたうま味が増します。


直接ソースをかけるよりも、肉にソースの味が染みこみ味わいが深く感じますが、これはソースには熱を持たせた方がとろみが出て肉の脂とよく混ざるためです。加熱することにより、ソースの甘みが上手にうま味に変化しています。豚のショウガ焼きのような味で、しょう油の味をより濃くした感じ。ご飯が欲しくなります。


今度は「ヨシダソース BBQ」を焼いた豚バラ肉にかけてみました。


ソースは肉に合う味なのですが、ソースと肉がうまく絡み合っていません。最初にソースの味、その後に肉の味という風に、味が分離して感じられます。


そこで、今度は炒めている途中にソースを混ぜてみます。


完成です。


スーパーなどでタレ付きの肉が売られていますが、それに似た味で濃厚なソースが肉の味全体を包み込んでいます。熱によって成分が飛ばされるためか、若干マイルドになった酸味が肉によく合います。やはりこちらもソースに熱を持たせたほうが肉とうまく絡み、また香りも豊かになります。


肉といってもいろいろありますが、焼き鳥ではどうでしょうか。こちらも試してみます。


「ヨシダソース グルメのたれ」をかけてみましたが、一般的な焼き鳥と同じ味です。もともと焼き鳥のタレは甘辛いので、違和感が感じられません。


「ヨシダソース BBQ」は、焼き鳥の脂となじむと味が丸くなり、鶏肉の味をかき消さない程度の甘さと風味に落ち着きます。


お次はトンカツです。「ヨシダソース グルメのたれ」をかけています。衣にソースが染みると油で甘さが中和され、肉とほどよくマッチします。


「ヨシダソース BBQ」は味の濃いソースなのですが、例えば肉など素材自体が強い味を持っているとソースの味に負けることなく、むしろソースとの相乗効果によって味の層が広がる感じ。このトンカツもそのパターンで、ソースによって味が引き立てられています。


どんどんいきましょう、次は串カツです。「ヨシダソース グルメのたれ」をかけてみました。肉が鶏のささみで割と淡泊なためか、味が完全にソースに負けてしまってちょっと残念。


「ヨシダソース BBQ」だと確かに普通に食べられるのですが、肉というより衣にソースが合っている感じです。


揚げ物の別パターンで、今度はコロッケにかけてみます。


「ヨシダソース グルメのたれ」をかけてみました。コロッケにしょう油をかけた味、そのまんまです。


こちらは「ヨシダソース BBQ」バージョンのコロッケ。串カツと同じく肉というよりも、具の外側の衣と相性がよいです。


エビ天にもかけてみます。


「ヨシダソース グルメのたれ」を先にチョッチョとつけてみました。パクッと口に入れると、ソースの味がそのままダイレクトに感じられます……。素材自体の味が薄いと、ソースに完全に飲まれてしまうといういい例です。


「ヨシダソース BBQ」も同じです。完全にソースの味しかしません。「エビはどこ??」と探すレベル。


大阪のソウルフードたこ焼きにもかけてみます。まずは、「ヨシダソース グルメのたれ」から。


「甘みのあるソースがきっと合う、間違いない」と予想していていたのですが、それは完全に妄想でした。外側の皮が薄いせいでどんどん中にソースが染みていき、たこやき全体をあっという間に浸食してしまいます。そのため、たこやき本来の味をソースがスッポリ覆ってしまいソース一色の味になります。甘さばかりが強調されて、ちょっと合わない。


「ヨシダソース BBQ」バージョンのたこ焼きです。


こちらのソースは粘度が濃いので「ヨシダソース グルメのたれ」みたいに、たこ焼き全体にソースが染み渡るようなことにありませんが、濃いケチャップをそのままかけているような味でたこ焼きの味はほとんど感じられず。「ケチャップの味さえあればOK」というほどにケチャップ好きならありかも。


お好み焼きにもかけていきます。


「ヨシダソース グルメのたれ」をポトポトと振ってみました。たこ焼きの結果もあり「ちょっと合わないだろう」と考えていたのですが、意外や意外、割と合います。お好み焼きにはネギ焼きなどしょう油で味付けをするものもありますが、まさにそれと同じような味です。


「ヨシダソース BBQ」をトロトロとかけました。酸味の効いたソースは確かに悪くは無いのだけれど、普段のお好み焼きソースに慣れているとちょっと違和感を感じてしまいます。マクドナルドのバーベキュー味のナゲットソースをそのままかけたような味です。


肉まんです。「ヨシダソース グルメのたれ」をかけてみたのですが、これがよく合います。例えるならシューマイにしょう油をかけた味。具の部分だけを食べると、「ちょっとソースの甘みがきついな」と感じるのですが、具を包む皮の部分と一緒に食べると皮がうまく甘さを吸収してほどよいマイルドな味に落ち着きます。


次に「ヨシダソース BBQ」の場合、ファストフード店のハンバーガーのように濃いケチャップソースで具も皮も全部まとめてしまったような味わい。どうやら「ヨシダソース BBQ」をかけると、肉まんもハンバーガーのような味になるようです。


焼肉を食べているときにタレのついたご飯を食べると割といけるなと思うことがあるのをヒントに、「もしかしたらこのソースはご飯に合うのでは?」とひらめいたので試してみることにしました。


「ヨシダソース グルメのたれ」の味に何かの食感が加わった、というただそれだけ……。やはりタレのついたご飯をおいしく感じられるのは、肉の味があってこそだと痛感できる一品でした。


こちらはソースの粘度が濃いぶん、よりダイレクトにソースの味が感じられます……。


まだまだヨシダソースのあくなき研究は続きます。さて、次は目玉焼きにチャレンジです。


しょう油をかける感覚で、「ヨシダソース グルメのたれ」をサラッとかけます。


黄身の部分と混ぜながらいただきました。ちょっと濃いしょう油をかけているような感覚で、全然違和感なし。


次は「ヨシダソース BBQ」で。


例えるなら、ちょっとフルーティーな味付けを足したケチャップをかけて食べているような感じです。黄身の甘さでソースの酸味がまろやかになり、味にちょっと変化が欲しいなぁというときに味わうといいかも。


毎日の朝ご飯にしている人も多いはずの食パン、「もしこれにソースが合うようなら朝の食生活にバリエーションが増えるかも?」と試してみました。


「ヨシダソース グルメのたれ」です。しょう油をパンにかける人がいないのと同様、このソース単体のみで食べるのはちょっと無理がありました。甘さがパンに染みこんで、パンの香ばしい風味が犠牲になっています。しかし、例えば先ほどの目玉焼きをここにはさんだりすると調度よい味になりそう。


「ヨシダソース BBQ」もソースの単体でパンにはちょっと合いません。しかし、カツをはさんでカツサンドにする際に使うソースとしてはいいかも。


今度は焼くまえにソースを塗って試してみます。


トースターに入れ、焼けるまで3分ほど待ちます。


できあがりです。加熱されたソースの香ばしい匂いがします。


「ヨシダソース グルメのたれ」は熱によって香りが出る分、より一層ソースがみたらし団子のタレのような風味になります。熱を加えることにより甘みも適度に落ち着き、パンの香ばしさも相まってこれはこれでありな味です。


「ヨシダソース BBQ」の場合は熱を持ったソースから非常に濃厚なケチャップに似た味が感じられます。ピザのようにここにいろいろな具を乗せると、より味わい深くなりそうです。


サラダにもかけてみます。「ヨシダソース グルメのたれ」をかけてみたのですが、ソースの味が強すぎて野菜の味がかき消されてしまいます。


「ヨシダソース BBQ」も同じく、ソースの味しかしません。野菜のようにシンプルな素材の味には、これらのソースを直接かけるのはやめておくのが吉。


冷ややっこにもかけてみました。「ヨシダソース グルメのたれ」をかけてみると見た目は完全にしょう油をかけた冷ややっこですが、味は全く別物です。ソースの甘みが強いためきめ細やかな豆腐の味がかき消されてしまいます。


「ヨシダソース BBQ」をかけてみると、これもソースの味ばかりが先行して「豆腐の味はいずこへ?」状態です。さらに、かつおぶしやネギとの相性もよくないので、絶対にオススメしません。


日本食の代表と言っても過言では無い料理といえば、刺身です。「刺身にならもしかしたら合うのでは?」と淡い期待を込めて、いざ実食!


どちらのソースをつけても、全く合いません。魚本来の素材の味を根こそぎソースが持っていっている感じ。「どちらもは無理にしても、しょう油ベースの「ヨシダソース グルメのたれ」ならいけるかな」と考えていたのですが、甘かったようです。


ここまで、いろいろな料理でソースを試してみて分かったのですが「ヨシダソース グルメのたれ」は基本はしょう油の味なので調理の途中に素材として使う場合は非常によいのですが、甘みが非常に強いため完成した料理にかけて使う場合はこの甘みをうまく利用できる料理でないと合いません。もしくは、ごく少量であったり薄めて使う必要があります。一方、「ヨシダソース BBQ」はトマトの酸味がよく出ているバーベキューソースで、肉料理の調理の途中で使用してもよく、またケチャップのような感覚で完成した料理に使うことも可能です。ということで、それぞれのソースに合った料理を再度ピックアップしてみました。

これはチキンナゲットです。


「ヨシダソース BBQ」をかけます。


「ヨシダソース BBQ」はマクドナルドのナゲットソースに味が似ているので、よく合います。まさに王道の味。


ハンバーグにダイレクトに「ヨシダソース BBQ」をかけます。


「ヨシダソース BBQ」のトマトの酸味と肉の味がよくマッチします。


こちらはもち。


もちを砂糖しょう油を使って食べているようで、「ヨシダソース グルメのたれ」の甘みがいい感じにもちに合います。香辛料がある分、砂糖しょう油とはまた少し違った味の感覚が味わえてグッド。


いかそうめんにもかけてみます。


まずはネギをパラパラ。


そして、ショウガをお好みの分量で。


最後に少しだけ「ヨシダソース グルメのたれ」をかけます。


見た目には完全にしょう油をかけたいかそうめんと同じです。


「少しだけかける」というのがポイントで、ちょっと甘みの効いた、いかそうめんが食べられます。「ヨシダソース グルメのたれ」とネギやショウガとの組み合わせも、違和感はありません。


最後の締めはアイスクリームです。以前「「アイスクリームにかける醤油」を買ってきたので、アイスの上にたらしてみました」という記事でアイスクリームとしょう油の相性の良さを紹介した通り、しょうゆはアイスクリームに意外に合うもの。ということで、蜜をたらすがごとく「ヨシダソース グルメのたれ」をかけてみました。


ちょっと足り無いなと思ったら追いソース。


みたらし団子のタレをそのままかけたような味で、普通のアイスクリームの甘さでは足りないという人にはありだと思います。かなり濃厚な味わい。ごちそうさまでした。


日本にあるようで無い味を持つヨシダソース、今回試したのは代表的な2種類でしたが、確かに日本よりも海外で大いに受けそうな味であり、普段の食事の味がマンネリ化しており、もっとエキセントリックな味を求めている人にはぴったりです。「グルメのたれ」は主に肉の下味を付ける際に、「BBQ」はバーベキューソースとしてフライなどの揚げ物に使うのが王道です。


なお、Amazonでも以下のように購入が可能となっているので、海外に行かずして海外の味を知りたい人はポチるだけでお手軽に体験可能です。

Amazon.co.jp: ヨシダ グルメのたれ 645g: 食品&飲料
http://www.amazon.co.jp/dp/B002E09G36

Amazon.co.jp: ヨシダグルメのたれ BBQ ボトル: 食品&飲料
http://www.amazon.co.jp/dp/B002E05DJ2

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in 試食, Posted by darkhorse_log

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