試食

「心臓麻痺たこ焼き」「スーパーハバネロチキン」などの激辛料理を食べてきた


京都府向日市の「京都激辛商店街」と呼ばれる商店街の店を中心として「KARA-1グランプリ」が開催されました。これは日本各地の激辛料理店、総数40店舗が一堂に会するイベントです。会場のほぼ全ての店舗をまわってきたので前回の記事に引き続き残りのお店を一挙にレビューします。

◆「スーパーハバネロチキン(税込200円)」
赤ちり亭(東京都渋谷区宇田川町25-5センタービルB1F)

調理をする人がヘタ付きのヘルメットを被っていて、まるで唐辛子のコスプレ状態。


ここでは揚げたてのチキンを販売しています。


辛さは「まだまだ♪」のレベル1から「辛さの向こう側が見えるはず!!」というレベル5までの5段階から選べます。。


迷わずレベル5をチョイス。


表面に辛唐辛子と思われるスパイスがはりついていて、「赤い」を通り越して「黒い」になっています。どう見ても危険。


唐辛子の量が多いため、かじった瞬間は苦く感じるのですが、その直後に真っ赤な炭火を口の中に突っ込まれたような熱さと痛さを感じます。危険だと判断して、即座に口をゆすいでも辛い成分が舌に染みこみ、洗っても洗っても落ちません。食べた後は内臓に燃えるような熱さを感じます。レベル5は一口かじっただけでも脂汗が噴き出すほど。レベル3を食べた人でも10分近く水を飲み続けないと痛みに耐えられないほどのダメージを負う辛さです。よほどの覚悟と自信が無ければ、レベル3以上は危険です。


◆ 「ベトコン・ラーメン (税込300円)」
岐阜ベトコンラーメン広め隊・萬天龍(岐阜県岐阜市則武中1-12-5 萬天龍)

「ベトコン」とは「ベストコンディション」をつくるための素材を使ったラーメン、という意味とのこと。


「ベトコンラーメン」にはニンニクやニラ、もやしなどの野菜を唐辛子で辛く炒めたものがトッピングしてあります。「食べると体調が良くなる」ことから「トコンディションになるラーメン」、略して「ベトコンラーメン」というわけ。


今回の「KARA-1」の中で最も辛かったのはトッピング用の青唐辛子。種の部分が舌先に触れただけで激痛が走り、声を出さずにはいられないほど。ただもう、もん絶するしかありません。10分ほどは水を飲み続けても痛みが治まらないという、食品の域を超えた劇物です。


スープはそれほど辛くなくアッサリめの味。


ニンニクが丸のまま入っています。興味本位で唐辛子に手をつけなければ、少し辛みを感じる程度で無難に食べられる味です。辛さに耐性の無い人は、絶対に唐辛子は食べないように。


◆ 「心臓麻痺たこ焼(税込250円)」
おいでや(兵庫県三田市中央町4-24)

「おいでや」とお客を招くような名前のお店ですが、ここのたこ焼きには「心臓麻痺」というかなり物騒な名前がつけられています……。


「絶対に無理をしないで下さい」とのこと。


食事なのに自己責任を求められるという次元。


見た目はごく普通のたこ焼き。たこ焼き本体はそれほど辛くありませんが、ソースの辛さが強烈。


ソースの中に唐辛子の破片が混ざっており、口に入れた瞬間は甘みを先に感じますが、かんで飲み込んだ直後くらいに口の中に強烈な辛みが広がります。とはいえ「KARA-1」の中では中の上くらいの辛さで「心臓麻痺」はさすがに言い過ぎかな、という印象です。


◆ 「赤餃子丼 (税込300円)」
全日本餃子道連盟 総本部『餃子道』(岐阜市中鶉1丁目129番地アベニュー鶉1-4号)

今回の「KARA-1」で随一のボリュームを誇る「赤餃子丼」。


以下のように油で揚げたぎょうざが使用されています。


ぎょうざは3個乗せが基本。


ライス、もやし、ぎょうざ、天かすと4層構造のどんぶりメシになっています。


具そのものはそれほど辛くありませんが、輪切りの唐辛子がいたるところに混ざっているので結局どこを食べても辛い、という状況。お酢が入っているのか、少し酸味も感じられます。


ライスもギッシリ詰まっています。


お昼前になると大勢の人が集まり、屋台の周辺は黒山の人だかり。


人気店では30分待ちの行列ができることも。


◆ 「ガンガン大王 麻婆豆腐(税込300円)」
大阪亭(大阪府大阪市北区天神橋1-10-8)

お店はこんな感じ。


大鍋でマーボー豆腐を煮込んでいます。


ライスなどはなく、マーボー豆腐のみ。


全体的な味付けは普通のレストランのものと比較しても辛くないレベル。しかし、中央にある「肉みそ」のような部分には辛さが凝縮されています。


刻み唐辛子がたっぷりと入った味噌は激辛。豆腐に熱さが加わると辛みが強調されてかなりの痛みを味わわされます。


◆「サムゲタン(税込200円)」
鳥一代(東京都港区芝浦3-13-18ト-ホ-ビル2F)

鶏肉と滋養強壮があると言われている素材を煮込んだ韓国のスタミナ料理、サムゲタン。


スープの右半分にラー油っぽいオイルが見えます。


箸でつまむとホロホロと身が崩れるほど柔らかく煮込まれた鶏肉と薄味のスープは癒やし系の味。辛さの刺激に疲れた頃に食べるとホッとできる味です。


◆ 「与一まん ラーメン&らーめん(税込100円)」
一代元 大田原店(埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-1-17トリムビル1F)

コンビニでよく見かける保温機に入れられた肉まん。


特製ラー油が入っているとのこと。


外見はごく普通の肉まんです。


具がやや赤いのでラー油入りであることがわかりますが、辛さはほとんど感じませんでした。


◆ 「ポテK-A-R-A (税込220円)」
ミンミン 向日町店(京都府向日市寺戸町小佃19)

向日市の第6向陽小学校の生徒が授業の一環で同店を訪れた際に考えたアイデアをもとにしたフライドポテト。


中国風さんしょうがたっぷりとまぶしてあり、スーッとするような独特の辛みがあります。辛さはあまりないのですが、さんしょうとポテトという組み合わせは意外にいけるという新しい発見がありました。


◆ 「京九条ネギの辛焼そば (税込500円、ハーフ300円)」
カフェパタヤ(京都にて移動販売)

京都で製造されている「ツバメオリソース」を使用したやきそば。


ハーフサイズと通常サイズを選んで購入できます。


こんな感じで刻んだネギと唐辛子がたっぷり。


麺はツルツルの中太。最初は甘みを感じますが、後ほど鋭い辛さが舌を襲います。


◆「お好み焼きバーガー(赤い爆弾)(税込300円)」
一天(大阪府大阪市北区天神橋1-19-1)

「KARA-1」の中でもベスト3に入ると思われる強烈な辛さだった「お好み焼きバーガー」のお店はこんな感じ。


唐辛子が入った激辛ソースをお好み焼きにこれでもかと塗りつけています。


胃薬があるそうです。


今回は胃薬無しで挑戦しましたが、どうしても無理な場合はお店の人に言えばもらうことができます。


辛子をペースト状にしたソースを2枚の小さなお好み焼きで挟むという作り。ソースそのものはタバスコを凶悪にしたような辛みがあり、お好み焼きにもベッチャリとしみこんでいるので、悶絶するほどの辛さです。もう一度これを味わうことになれば、本当に勘弁してほしいレベル。


◆ 「激辛とりしめじスープ (税込300円)」
やきとり大吉 東向日駅前店(京都府向日市寺戸町渋川2-38)

「黄金一味」というものものしい名前の一味が気になります。


既に半日以上も辛いものをひたすら食べ続けてきたので舌がマヒしていたのかもしれませんが、ほとんど辛みを感じることはなく、鶏肉の出汁が効いたやさしい味のスープとして飲むことができました。


◆ 「激うま辛餃子-初級 (税込300円)」
一来一来(京都府向日市向日町南山39-8)

ストレートな焼きぎょうざを販売する屋台。


こんな感じで大量に焼いています。


表面には大量のラー油。


それでは覚悟を決め、いただきます。


最初から表面にラー油のようなものが塗ってありますが、ツンとした辛さがあるだけで後を引く感じはなく食べやすい味です。


◆「超激辛カレーパンレベルスリラー(税込200円)」
まあ’sキッチン(京都府向日市寺戸町八ノ坪24-3)

揚げたてのカレーパンを販売するスリラー。


表面にスパイスを塗りつけています。


袋には手書きで「スリラー」の文字が。


表面についているスパイスは、おもに粉状になった唐辛子のようです。


表面についた唐辛子がダイレクトに舌を刺激し、食べた瞬間に激辛を感じることができます。具にはウズラの卵が入っているため、食べ応えあり。


◆ 「激辛KOBURIバーガー (税込300円)」
WHAT'S BEEF(京都府京都市東山区五軒町106-20)

何度この「激辛」の文字を見たことか……。


バンズのサイズはマクドナルドのものより一回り小さい印象ですが、パティが肉厚の分かなりボリューム感があります。


タマネギとレタスがたっぶり。


ビーフの味がしっかりするパティは食べ応え十分で、ハンバーガーとしての完成度はかなりのものですが「激辛か?」と言われると首をかしげてしまう感じ。普通のハンバーガーを少し辛くした程度で、最後まで問題無く食べきれます。


◆ 「ししから丼 (税込300円)」
へき亭(京都府亀岡市千歳町毘沙門向畑40)

イノシシの肉を使った個性派のどんぶり。


ごはんの上に山盛りの具を乗せてもらえます。


ネギや紅ショウガに辛子などの薬味がタップリ付いてきます。


イノシシの獣臭なのかまず強烈な酸味のある匂いが、鼻をつきます。食べるのをためらうほどです。食べた瞬間は唐辛子の辛さを感じますが、それよりも何よりも匂いにノックアウトされました。


◆ 「辛うま!俺の豚キムチ焼そば (税込200円)」
京お好み 久蔵(京都市中京区恵比須町439早川ビルB1)

オリジナルの辛味ソースを大量にかけた焼きそば。


まずはいかにも辛そうな赤いソースをかけ、その上から焼きそばソースをかけます。


ジュワーと豪快に焼いていきます。


完成です。


もっちりとした中太麺と酸味のきいた辛みの相性が良く、辛党なら楽しんで食べられるレベルの刺激です。


◆ 「激辛タンドリーチキン (税込300円)」
ナマステ タージマハル(京都府向日市寺戸町殿長25)

インド人が作る本格的なタンドリーチキンです。


屋台にはこのように窯が持ち込まれています。


窯にチキンが入った状態。


毒々しいほどに真っ赤ですが実は全く辛くなく、ジューシーなチキンの旨みを堪能できます。


こんな感じでペリッと身を剥がすと中まで色が変わっていて、しっかりと味がしみていることがわかります。


◆ 「激辛くっきー (税込220円)
かふぇ くっちーな(京都府向日市寺戸町初田12-7 ハイツイースト1F)

さて、ここからはデザートです。もちろん全て激辛。まずは「くっちーな」に立ち寄ってみます。


「KARA-1」ではスイーツすらも激辛のようです。


外見はごく普通のクッキー。


どう見ても辛そうには思えません。


糖衣なので口に入れても最初は甘みしか感じませんが、サクサクとかんでいく内に舌が引きちぎれるような辛さが広がります。


◆激辛豆乳どーなつ(税込170円)
山下とうふ店(京都府向日市寺戸町小佃19ライフシティ東向日店内)

ドーナッツもありました。


唐辛子が練り込んであるのが外見からもわかるので、おそるおそるかじってみます。


見た目通りに激辛で、甘みを感じる余裕は皆無。生地に唐辛子が練り込んであるため、噛めば噛むほど辛く、痛くなってきます。本当に痛い、痛すぎます。もはやお菓子ではないけれどもドーナッツ以外の何物でもないというかなり謎な食べ物になっています。


◆ 「激辛3色だんご(激辛羽二重餅) (税込100円)」
京鳴海 篁庵(たかむらあん)(京都府向日市寺戸町殿長28-1)

「KARA-1」ではだんごすらも激辛仕様になっているようです。


串の一番上にあるだんごは辛くないのがせめてもの救い。


こんな感じで販売されています。


もっちりとした食感で口の中に残りやすいため、辛さが強調される感じ。急いで飲み込みすぎるとのどに詰まりそうになりモゴモゴしている間も辛さのダメージが口の中に広がるという凶悪な仕様です。


◆ 「サドンデスクレープ (税込430円)」
クレープのお店 おんりー 東向日駅前店(京都府向日市寺戸町初田27-1)

「激辛から激甘まで」というフレーズに、ついつい激甘のクレープに手が出そうになりますが、激辛料理を味わい尽くすため、激辛のクレープにチャレンジします。


サドンデス(突然死)と名付けられたクレープ。なお、値段は通常は430円ですが、会場では特別価格の300円で食べられました。


チョコレートソースなどに混ざって、明らかに辛そうなソースが置かれています。


パッと見ただけではただのクレープ。


しかし、よくよく中をみると先ほどの唐辛子ソースがベッチャリと塗りつけられています。


「KARA-1」では来場者が食事に使った割り箸が「投票券」の代わりになっており、これをおいしかったと思うお店のボックスに入れることで投票ができます。


2012年の人気投票1位「ゴールドグランプリ」に選ばれたのは「激辛坦々麺」麒麟園でした。


値段はどれも300円程度とお手頃価格に設定されているため、ついついたくさん食べてしまいそうになりますが、自分の体と相談しちょっと抑えめにしておかないとおなかを壊す可能性もあるので注意が必要です。辛さ対策としては、食前に牛乳を飲んでおくと多少なりとも効果があります。次に「KARA-1グランプリ」が開催される時には参加したいと考えている人は、事前に準備しておくといいかもしれません。また、辛さは店によって度合いが大きく異なるので、どれほどの辛さなのかをスタッフに確認した上で注文することをオススメします。

なお、この記事で紹介したお店はイベント出店のみならず常設店舗の運営も行なっていることろがほとんどなので、興味のある人は近くのお店に足を運んでみるのもいかもしれません。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
防塵マスク&ゴーグルを着用しないと作れない激辛唐辛子100本入りの「ギロチン炒飯【ゴッド】」を本当に命がけで食べてきました - GIGAZINE

通常の5倍辛い「カラムーチョ 神出雲唐辛子」と辛さの限界に達している「激辛マニア 史上最強ハバネロ味」を食べ比べ - GIGAZINE

激辛スナック夏の陣、超暴君ハバネロvs大魔王ジョロキアvs激辛マニア - GIGAZINE

フリトレー「激辛マニア」は暴力的な辛さで舌がヒリヒリする - GIGAZINE

自分が作った激辛ソースを食べて死んでしまった男性 - GIGAZINE

in 試食, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.