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南アフリカのギャングに密着して撮影されたギャングの実状を示す40枚の写真


下に掲載する写真は、スペインのジャーナリスト、ホセ・チェンドン氏が南アフリカのギャングに密着して撮影した、南アフリカのギャングとその周辺の実状を示した写真です。

チェンドン氏は2009年にソマリアが無法国家となっている状況を分析、報道し、スペインで最も権威のあるジャーナリズム賞のひとつ「オルテガ・イ・ガセット賞」を受賞しました。現在は南アフリカのケープタウンを拠点としてジャーナリストとしての活動を続けています。


Gangland culture in South Africa : Jose Cendon

南アフリカのギャングは、アパルトヘイト政策により都市中心部から有色人種が追い出された1950年代から興ったと言われています。


警察が住民を家から追い出す活動をする中で、自警団的な自己防衛手段としてギャングが登場したのが始まりとされます。


ギャング社会に溶け込む子どもたち。胸に大きな痕が見えます。


髪を赤く染めた少年。


ギャングは貧困層に根付き、社会的な問題と分かちがたく結びついています。


◆麻薬密売

アパルトヘイトが終わると、ギャングはヘロインやメタンフェタミン(覚せい剤)の生産と販売のために、ナイジェリアや中国の犯罪グループとの同盟を形成し始めました。


麻薬を手にする男性。


パイプを使って煙を吸引します。


入れ歯を外す男性。歯が抜けてしまうような年齢ではなさそうですが、ケンカによるものなのか、シンナーやトルエンなどの有機溶剤による影響なのか、分かりません。


彼らは、失業と貧困に苦しむ地域に根付き、そこで麻薬の販売を行うことで、さらに地域の治安を悪化させ、問題を深めてしまっています。


◆アメリカンズ

こうした地域に密着したギャングのほかに、ケープタウンで活動するさらに大規模なギャングとして、「アメリカンズ」と呼ばれるグループがあります。


彼らは、アメリカの国旗とラップミュージックを好み、安易な金稼ぎを行うことから、「アメリカンズ」と呼ばれているそうです。


「MONEY LOVE」と書かれたタトゥー。


背中には自由の女神が描かれています。


「MONEY WALK$」と書かれたTシャツ。


服の下には銃が描かれていました。


鼻の頭には「$」のマークが描かれています。


硬貨が足を埋め尽くすように描かれています。


◆銃の氾濫

南アフリカのギャングは、「Mongrels」「Playboys」「Naughty Boys」「Hard Livings」「Junkie Funkies and Corner Boys」などのグループに分かれ、それぞれがテリトリーを持ち、定期的な抗争を繰り返しているそうです。


拳銃を握る男性。かなり若年のように見えます。


ズボンに無造作に突っ込まれたリボルバー。


ギャングたちは拳銃などの武器を持ち、抗争の際にはこれらの武器が使用されます。


ホセ・チェンドン氏は、ギャングに所属する家族にも接触を試みています。


ナイフを持つ青年。


抗争で片足を失った男性に肩を貸して歩きます。


片足を失った男性の義足。


チェンドン氏の取材中にも、ひとりのギャングが亡くなりました。男性の死を悲しむ家族。


男性が棺に収められ、埋葬されてゆきます。


南アフリカにおいて、警察によるギャング排除の戦略はことごとく失敗しており、いまやギャングは南アフリカにおいてある種の文化とすら捉えられているそうです。ケープタウンは、ギャングに直接起因する殺人事件の数が最も多い都市のトップ5に常に挙がり続けているとのこと。問題解決の糸口は未だに見えていません。


ホセ・チャンドン氏の写真や現在継続中のプロジェクトの内容は、彼のサイトから確認することができます。

Home : Jose Cendon


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in メモ, Posted by darkhorse_log

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