取材

「PS Vita」の全容がついに明らかになった「SCEJ Press Conference」まとめ


9月14日(水)、六本木の東京ミッドタウンにて、ソニー・コンピューターエンタテインメントジャパンが、「PS Vita」に関するカンファレンスを行いました。正式な発売日の発表に加え、ローンチ時に同時発売されるタイトルや、今後発売される予定のタイトルなどが、各社のプロデューサーから発表され、会場は大いに盛り上がりました。

次世代携帯型エンタテインメントシステム PlayStation®Vita 日本国内における発売日を2011年12月17日(土)に決定 同時発売タイトル、及び国内開発中ソフトウェアラインアップも発表

SCEJプレジデントの河野弘氏が登壇。


SCEJプレジデントとして、カンファレンスへの参加に感謝の辞を述べます。


そしてSCE代表取締役でありグループCEOとなるアンドリュー・ハウス氏を紹介。


ハウス氏が「PS Vita」展開に向ける意気込みを語り、最後は河野氏とがっしりと握手をして退場。


続いて河野氏から、これまでのPS3およびPSPの普及状況についての振り返りが語られました。PS3は全世界累計で5180万台の売上を達成。


昨年の東京ゲームショウからの一年間のシェアでは、ハードで49%、ソフトで46%を占めるに至ったとのこと。


さらに「PS Move」の展開や、有力タイトルを次々と発売し、今後もさらに攻勢を進めていく構えを見せます。


そして新色「スプラッシュ・ブルー」と「スカーレット・レッド」の発売を発表。


次に、PSPの状況を振り返ります。


PSPは全世界累計の売上台数が7140万台。


昨年の東京ゲームショウからの一年間のシェアではハードで43%、ソフトで49%となりました。


2011年1月から6月までのソフト売上では、トップ50タイトル中、16タイトルがPSP用ソフトとなったとのこと。


PSPも新色「レッド/ブラック」を投入予定。


しかし、良いことばかり続いていたわけではありませんでした。PlayStation Networkがサイバー攻撃を受け、ユーザーの個人情報が流出し、一時的にサービスが停止してしまうという事態も発生しました。


こうした概況を踏まえた上で、PS Vitaについての発表が行われました。


PS Vitaでは「究極のエンタテインメント体験」を提供すると語る河野氏。


PS Vitaは多様化する様々なプレイスタイルに対応していきます。


カジュアルなゲーム。


コアなゲーム。


そしてユニークなゲーム。


PS Vitaは、これらをすべて遊ぶことができるようなマシンになるのだとのこと。


そして改めて価格が発表されました。E3で告知した際と変更は無く、3G/WiFi版は2万9980円(税込)、WiFi版は2万4980円(税込)です。


そして発売日は2011年12月17日(土)に決定


すでにコミュニティサイトも開設されています。


そして3Gモデルの概要についての説明に入ります。


PS Vitaの3Gモデルネットワークを提供するのは、NTTドコモに決定


株式会社NTTドコモ代表取締役副社長の辻村清行氏が登壇。


PS Vitaのネットワークをドコモが提供すること、またこれに伴い新たな料金プランを提示することを発表しました。


下り最大128Kbps、上り最大64Kbpsの通信を20時間利用できる「プリペイドデータプラン 20h」が980円。下り最大128Kbps、上り最大64Kbpsの通信を100時間利用でき、下り最大14Mbps、上り最大5.7Mbps通信を3時間利用できる「プリペイドデータプラン 100h」は4980円。


そして辻村氏から、ドコモとPS Vitaの提携は3Gネットワークの提供のみにとどまらず、クラウド環境、スマートフォンやタブレットとの連動についても視野に入れたものであることが語られました。


続いて河野氏によるPS Vitaの3GネットワークおよびPlayStation Networkへの接続デモが行われました。起動デモの様子はこちらの記事でムービーを見ることができます。


多少手間取り、「Vitaも世界初のデモということで緊張しているようです」と苦笑しつつも、電源を入れ直して再チャレンジし、見事接続成功。


次に、SCE開発サポート部の秋山賢成氏から、PS Vitaに搭載されているアプリケーションについての説明が行われました。


ビデオやオーディオのプレイヤーとして使ったり、Webブラウジングを行う様子はこちらの記事でムービーを見ることができます。


GPSで取得した位置情報を利用するアプリケーション「near」。


フレンドとテキストチャットや音声チャットを行うことができる「Party」。


そのほか様々なアプリケーションが搭載されています。


専用Webブラウザも搭載。


コンテンツ管理を行うアプリケーションも搭載しています。USBケーブルでPS3やPCと接続し、コンテンツデータを共有することができます。


PlayStation Networkを活用するのに欠かせないフレンド機能も充実。


トロフィーの閲覧もできます。


さらに、各種SNSなどとの連動も用意されているとのこと。


河野氏は「PS Vitaはおよそ考えられるあらゆる機能を盛り込んだゲーム機」と語ります。


機体の性能だけでなく、PS Vita用のコンテンツを作るクリエイターからも様々なメッセージが寄せられているとのこと。


河野氏は「PS Vitaからクリエイターへの挑戦状」として、「クリエイターたちの創造性にVitaで火をつけたい」と語っています。


そして株式会社カプコンでCS開発副統括を務める小野義徳氏が登壇。


「こうやって僕が出てくると『ストリートファイター×鉄拳』でしょって思うだろうから、今日はカプコンから新しいものを発表させてもらいたいと思います」と小野氏。


小野氏が手にするPS Vita上ですでに起動しているのは「ULTIMATE マーブルvsカプコン3」。


「ULTIMATE マーブルvsカプコン3」はPS Vita本体と同時発売となることが決定


PS3の内容を携帯機で忠実に再現。


ネットワークを通じて離れたプレイヤーとの対戦も可能です。


もちろんPS Vita特有の機能を活かした遊び方も搭載されるとのこと。


小野氏は「PS Vitaで単に格闘ゲームを遊んでもらおうとは考えていません。ただ格闘ゲームを遊ぶだけなら、PS3に専用コントローラーを接続して遊んだ方がリッチなプレイが楽しめるでしょう」と語ります。


PS Vitaだからこそできるネットワークを活かしたゲーム体験を格闘ゲームでも提供したいと語ります。


河野氏から、コミュニティサイトで面白い結果が出ているという話が出ました。


小野氏がコミュニティサイトで行った「ストリートファイター×鉄拳」にどのキャラを参戦させたいかというアンケート。


なぜかトロが圧倒的な票数を獲得しています。


というわけで、トロとクロの参戦が決定しました。


続いて株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングスの専務執行役員である橋本真司氏が登壇。


橋本氏からスクウェア・エニックスがPS VitaおよびPS3向けに発売を予定しているタイトルが発表されました。


「ロードオブアポカリプス」


「地獄の軍団」


「ファイナルファンタジー零式」と「ファイナルファンタジーXIII-2」


そして10周年記念作品として「ファイナルファンタジーX」がPS Vita向けにリメイクされるとのこと。


次に株式会社コナミデジタルエンタテインメントの執行役員副社長である小島秀夫氏が登壇。


河野氏とがっちり握手をする小島氏。


小島氏は「ひとつのゲームを据え置き機と携帯機で交互に遊ぶ」というゲームのあり方を提案しており、PSPやPS3、そしてPS Vitaでこの考え方が実現できるように準備しているとのこと。


まずステップ1は、PSPとPS3の連携。PS3版の「メタルギアソリッド ピースウォーカー HDエディション」が11月に発売予定です。


次にステップ2は、PS2のソフトをPS3やPS Vitaで遊べるようにすること。これもPS3版「メタルギアソリッド HDエディション」が11月に、PS Vita版「メタルギアソリッド2・3 HDエディション」が2012年に発売予定です。


さらに「ZONE OF THE ENDERS HDエディション」がPS3向けに2012年発売予定、これはPS Vita版も開発中とのこと。


そしてステップ3、PS3とPS Vitaを連動させて遊ぶやり方。


これについては現在小島プロダクションで開発中のゲームエンジン「FOX ENGINE」で実現できるとのこと。オリジナルの完全新作も開発中とのことで、期待が高まります。


小島氏は、「僕はコアなゲームが好きなので、コアなゲームを作れる携帯機のVitaには期待している」と語っています。


そしてSCE JAPANスタジオの山本正美氏が登壇します。


山本氏からは、PS Vitaによって生まれる新しいゲームの遊び方が語られました。


「みんなのゴルフ6」では、ビジュアルロビーでコミュニケーションが取れるようになり、デイリーで全国大会が開かれ、フレンド同士でメールのようにショット情報を交換して時間に縛られず対戦を行う「マルチ対戦モード」が搭載されるとのこと。


こうした新しいネットワーク機能を使ったタイトルがいくつか紹介されました。


まず「勇者のくせになまいきだ。」シリーズの流れを汲むタスク管理ソフト「勇者のきろく」。タスクを達成するごとに新たなモンスターが生み出される、新感覚のタスク管理ソフトです。


PS Vita版の「どこでもいっしょ」シリーズ、「みんなといっしょ」。


より簡単に、より楽しく、様々なユーザーとのつながりを生み出すことができるとのこと。


PS Vitaではこうしたネットワークを駆使して、ゲームの次のステージを発見すべく今後も様々な挑戦を行っていくと山本氏は語ります。


そして株式会社ニワンゴの代表取締役、杉本誠司氏が登壇。


ニコニコ動画がPS Vitaをサポートすることを正式に発表しました。


PS Vitaでニコニコ動画の動画が表示されるところ。


さらに、発売当初は視聴のみの機能ですが、2012年春には動画投稿や生放送が行える配信機能を追加、さらに2012年夏以降は他タイトルとの連携を進めていくというロードマップが提示されました。


続いてPS Vitaのタイトルラインナップが河野氏から発表されました。


「真・三国無双 NEXT」


「アンチャーテッド」


「みんなのゴルフ6」


「リッジレーサー」


「真かまいたちの夜」


「ブラウザ三国志」


「地獄の軍団」


ローンチ時には26タイトルが同時に発売される予定とのこと。26タイトルと開発中の74タイトルの詳細はこちらの記事から確認することができます。


さらに発売予定のタイトルとして「テイルズ オブ イノセンスR」。


「GRAVITY DAZE」


「メタルギアソリッド HDエディション」


「FIFA(仮)」


「リトルビッグプラネット(仮)」


「NINJA GAIDEN Σ」


様々な有力タイトルが目白押しです。開発中の74タイトルの詳細はこちらの記事から。


そしてPSPの既存のUMDタイトルも、その多くがPS Vitaで遊べるようになるとのこと。


改めて発売日と価格を確認。


データ通信プランも確認。


初期出荷分の3G対応版の限定50万台に「プリペイドデータプラン 100h」がバンドルされることが発表されました。103時間分の通信料と契約手数料が込みで2万9980円(税込)となるとのこと。


予約開始は10月15日(土)から開始。


アクセサリも充実。


さらに東京ゲームショウでは試遊台数80台以上、31タイトルが用意されるとのこと。


また、東京ゲームショウに来ることができなかった人のために、全国試遊キャラバンも予定しているそうです。

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in 取材,   ハードウェア,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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