取材

NTTドコモの「Galaxy Tab 10.1 LTE」「ARROWS Tab LTE」発表会まとめ


本日行われた発表会でNTTドコモがハイエンドタブレット「Galaxy Tab 10.1 LTE(SC-01D)」および初の防水タブレット「ARROWS Tab LTE(F-01D)」の2機種を発表しましたが、発表会の様子をまとめてみました。

本日の発表会。登壇者は株式会社NTTドコモ 代表取締役社長 山田隆持(やまだ りゅうじ)氏です。


高速・大容量・低遅延の「Xi(クロッシィ)」に対応した大画面タブレット端末2機種が本日の発表内容。


まずは「Galaxy Tab 10.1 LTE(SC-01D)」が発表されました。


「Galaxy Tab 10.1 LTE」は10.1インチのWXGA(1280×800)液晶ディスプレイ、フルHD動画再生に対応した1.5GHzのデュアルコアCPU「MDM 9200/APQ 8060」、200万画素フロントカメラ、DLNAをサポートしたIEEE802.11 b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 3.0+EDR、GPSなどを搭載しており、バッテリー容量は7000mAh。


「軽く、薄く、そして速く。」がキャッチコピー


そしてXi対応とお風呂で使える防水性能を兼ね備えたハイスペック防水タブレット「ARROWS Tab LTE(F-01D)」を披露。


防水性能に加えてワンセグやハンドジェスチャーコントロール機能を採用。


「ARROWS Tab LTE」は10.1インチのWXGA(1280×800)液晶ディスプレイ、1GHzのデュアルコアCPU「OMAP 4」、130万画素フロントカメラ、DLNAをサポートしたIEEE802.11 b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 2.1+EDRなどを搭載しており、バッテリー容量は6560mAh。


NTTドコモは今まで、タブレット端末を「スマートフォン」のカテゴリに入れてきましたが……


ついに「タブレット」がカテゴリとして独立。


Xi対応タブレットは動画配信や映像コミュニケーション、ゲームなどのリッチコンテンツを楽しむにあたって最適なモデルに。


Xi対応タブレット向けサービスとして数千のハリウッド映画や海外ドラマを収録した定額制サービス「Hulu(フールー)」をプリインストール。同サービスの利用には月額1480円がかかりますが、2011年9月8日~2012年2月29日までにHuluに登録したNTTドコモのAndroid端末ユーザーは3ヶ月間無料で視聴できます。


「よしもとケータイバラエティ JOOKEY」は吉本興業のオリジナル動画を毎日約10本配信するサービス。月額315円ですが、特典として約2ヶ月無料に。


ビデオメールやビデオチャットなど、動画を使ったコミュニケーションサービス「Qik ビデオ for DOCOMO」は動画保存容量無制限、ビデオメール送受信可能、HD画質にも対応した「プレミアム版」が365日間無料になります。


「ドラゴンネスト」や「SONIC ADVENTURE 2」がXiユーザー限定で提供されるゲームサービス「G CLOUD」。ゲームに使える3000円分のクーポンを先着5000人にプレゼントするキャンペーンも実施。


特典一覧はこんな感じになります。


HuluのCEO、Jason Kilar氏が登壇


山田社長と握手を交わします。


Huluのメリットなどを解説


いよいよ日本に本格上陸です。


ウォルトディズニーやFOX、ソニーピクチャーズ、ワーナーブラザーズといった有名映画会社のコンテンツを揃えているのがHuluの大きな強み。


タブレットやスマートフォンだけでなく、ゲーム機やインターネット接続対応テレビ、パソコンでも視聴できて月額1480円。


ドコモユーザーに対しては3ヶ月の無料トライアルが提供されます。


ドコモの社員によるXi対応タブレット実演デモが行われました。

ドコモ社員が実演、Xi対応タブレットの使い道を生活スタイルに応じて解説 - GIGAZINE


続いてはXiデータ通信料金を刷新。「Xiデータプランフラット」「Xiデータプラン2」の2種類に。


フラットな料金プランまたは2段階定額を選択可能。なお、2年契約の有無を選ぶこともできます。


Xi提供条件を変更。


現在は5GBまで利用すると、2GBごとに課金されていましたが……


上限を5GBから7GBに引き上げ。さらに7GB超過分は従来通り2GBごとに2625円を支払うか、128kbpsでの利用を選択することができるようになりました。


適用条件の変更を加味するとグラフはこのようになります。


2012年4月30日までのキャンペーンを適用した場合、最安で4410円で利用できるほか、2012年9月30日までに契約すると7GBを超過しても追加料金不要で37.5Mbps(一部エリアのみ75Mbps)で通信できるとしています。


また、2011年冬春モデルにXi対応スマートフォン4機種を投入することを予告。


さらにXi対応エリアを2011年度末までに全国の県庁所在地および政令指定都市に拡大するだけでなく、東京~博多感の新幹線駅構内すべてにXiエリアを拡大予定。


タブレット向けに各種アプリケーションを導入することも表明しています。


法人向けにもタブレットを活用したサービスを展開。


以上でXi対応タブレット発表会は終了です。


質疑応答の様子。登壇者は山田社長(右)と株式会社NTTドコモ マーケティング部 プロダクト&「サービスマーケティング担当部長 高橋健氏(左)です。


質疑応答の内容は以下。

日本経済新聞 ワタナベ:
Galaxyが特許侵害の報道が出ており、海外では販売差し止めとなっているが、ドコモはどう考えているか。WiMAXとの競合についてはどう考えているか。

山田:
端末販売に支障は無いと聞いている。ヨーロッパで差し止めになったが、日本の特許の状況は違うため、訴訟の内容は異なる。日本でも提訴されたということだが、Samsungから「販売に支障は無い」と聞いている。注意深く見守っているのは事実だが、ドコモの販売に支障をきたすものではないと考えている。

WiMAXとXiの競合状況については、Xiは「高速大容量・低遅延」ということを打ち出しており、電波の利用効率もHSDPAの3倍。低遅延であるためクラウドなどでも利用できるなど、いろいろな技術特性があるため、WiMAXにもしっかりと競合できる。WiMAXよりも能力は優れていると考えている。

MM総研 角:
いろいろな機能があって素晴らしいと思うが、2機種の違いは何なのか。販売目標をお教えいただけたらと考えている。

山田:
Galaxy Tabの方が少しだけ軽い。ARROWSは防水・ワンセグを備えている。前者はどちらかというと法人向けで、後者は女性でも使えるので家庭向けと考えているが、ドコモとして特に考えていることはない。20万代程度の販売を推進していきたい。

週刊ダイヤモンド コジマ:
大容量データ通信の影響について教えていただきたいのですが、Huluなどを利用する場合、7GB以上を利用するユーザーはどれくらいだと考えていて、ARPUにどれくらいの影響を与えるのか、そしてプラチナバンド(700MHz帯または900MHz帯の周波数)の獲得に向けての動きをお教え下さい。

山田:
2%が7GBを超えると考えている。大容量動画が出ると使われる量が増えると考えているが、Huluで換算すると30時間ほどになるため、大部分の人が98%に収まるのではないかと考えている。3GからXiにしていただく場合500円ほど高くなるが、それでARPUが上昇すると考えている。追加料金を支払うかどうかはユーザー次第。ユーザーから「アンケートを取ると階段状に料金が上がるというのは不安である」という意見があったため、「定額制であるけれども速度を落とす」という施策を取った。

プラチナバンドの獲得についてはトラフィックがどんどん上がっているため、周波数をいただいて更なる増設が必要であると考えており、周波数効率を考えるとLTEで進めていきたい。15MHz幅×2をいただきたいと総務省にお願いしております。

ライター 山田:
Huluは7GBだと何時間くらい視聴できるのか。テザリング使用時の料金体系は?

山田:
Huluだと30時間くらい。テザリングをしても料金は変わりません。音声通話が可能なスマートフォンの場合はテザリングをすると上限が上がりますが、この端末はデータ通信端末であるため、変わりません。

原:
スマートフォンとタブレットのカテゴリを分けるということだが、マーケティング戦略や、具体的にどういうところが変わってくるのかをお願いします。

山田:
タブレットの種類が少なかったため、従来はスマートフォンのカテゴリだったが、ユーザーの声を聞いていると一般のユーザーだけでなく法人からも引き合いがある。全体の4割程度を法人需要にしたい。

パソコンとタブレットを比べると「セキュリティをしっかりして欲しい」という要望が法人から寄せられるので、しっかりとやっていきたい。

日経BP 高槻:
法人向けタブレットソリューションは「セキュリティをしっかりやる」ということだが、PC並みのセキュリティ対策をしないといけないと思うが、どう取り組んでいくのか。ARROWS Tabのジェスチャーコントロールは次期Androidに採用されそうな機能を取り込んでいるが、APIを公開してユーザーが好きに利用できるようにするのか?

高橋:
ウイルスやマルウェアの危険性、フィッシングのリスク、置き忘れによる情報流出のリスクを懸念される法人ユーザーがいるが、ドコモとしてはウイルス対策を提供している。幅広い利用シーンへの活用については富士通さんと検討していく。

Xiタブレットの主な特長 | 製品 | NTTドコモ


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in 取材,   モバイル, Posted by darkhorse_log

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