サイエンス

しょっぱい物はなぜうまい?塩はタバコや麻薬級の常習性があると判明


塩にはタバコや麻薬と同じような常習性があるという説を主張する研究者が、自らの行った実験の結果を発表しました。

Why salt is addictive: It stimulates the brain cells just like cigarettes and hard drugs | Mail Online

高血圧や心臓病のリスクを高めるにもかかわらず、なぜ日々の食事から塩分を減らすのがとても難しいのかという疑問を解決するのに、「the journal Proceedings of the National Academy of Sciences」誌上で発表された研究結果は1つの解答を示しています。

実験は、ハツカネズミを2つのグループに分け、片方のグループには減塩したエサを、もう片方のグループには食塩水のしずくを与えました。そしてその2グループのネズミの脳の活動を観測し、それらを普通のエサを与えられたマウスを基準として比較されました。

また、3日食塩水を断たせたハツカネズミに、好きなだけ食塩水を飲める状況を与えた際の、ハツカネズミの脳の動きについても観測しました。ネズミたちが食塩を渇望している時、脳細胞からはニコチンやヘロイン、アルコールなどの物質に対して起こる依存症に関係するタンパク質が生成されたということです。

研究を行ったイギリス・メルボルン大学のDerek Denton教授は、「この実験によって、塩に対する渇望はコカインやヘロインの依存症を起こす際の神経構造が引き起こしていることが分かりました。また、塩を摂取すると、体内に吸収されるよりずっと早く、脳は塩を体内に取り込んだことを認識することも判明しました」と語ります。

また、この実験中で、ハツカネズミに香辛料を塩分と併せて与え、塩辛いものを食べる喜びを部分的に減らしたところ、食欲をやや減退させることができたとも発表されています。

Denton教授は、塩の中毒性は、進化の過程で生き残ってきた際の本能が関係していると指摘。水や塩が不足してから5~10分以内に補給することができると生存確率が高まるため、塩辛い食べ物は非常に中毒性があり、おいしく感じる可能性があるとしています。


同じく研究に携わったアメリカ・Duke大学のWolfgang Liedtke博士は、「依存をブロックする経路が、塩に対する欲求を低下させられるかもしれないということが分かり、われわれは喜んでいます」とコメントしています。

塩に対する中毒性の研究とは別に、近年行われたExeter大学で行われた6500人の被験者を対象にした研究では、食事中の塩分レベルを下げた場合に、心臓病や早世するリスクが減るという強力な証拠は特に得られなかったとのこと。しかも、塩分を抑えた食事をすることで、かえって数人の心臓病患者の死亡リスクを押し上げたという例も挙げられています。

この研究結果に対して、減塩を推奨している専門家は、「減塩は長期にわたって取り組む必要があるため、実験の期間だけでは減塩の効果を十分に計測できていないと反論しています。塩分の取りすぎによって健康を害するかどうかについては議論の余地があるようなので、塩分の中毒性以外にも、本当に適切な塩分量というのが判明するのが待たれるところです。

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in サイエンス,   , Posted by darkhorse_log