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ゲームの歴史に残る衝撃的なムービーシーンランキングベスト16


オープニングやエンディングに限らず、ゲーム中の様々な場面でストーリーを盛り上げてくれるムービーシーン。あまりの壮大さについ見入ってしまったことがあるという人も多いのではないでしょうか。

今回のランキングは、アメリカのとあるゲーマーが独断と偏見にもとづいて勝手にランク付けしたものですが、和洋を問わずさまざまなジャンルのゲームがピックアップされており、海外ゲーマーの視点という意味でもなかなか興味深いラインナップとなっています。


ストーリーの大どんでん返しや、驚くほどクオリティが高いものなど、いろんな意味で驚くべきムービーのランキングは以下から。

The Most Epic Cutscenes Of All Time - UGO.com

16位:「鬼武者3」(2004年発売 カプコン) オープニングムービー

YouTube - Onimusha 3 - Opening Movie


鬼武者」はバイオハザードのエンジンを使い、当初プレイステーション用のソフトとして開発が開始されましたが、開発の途中で新ハードであるPS2の発表を受け、急遽ハードを移行。PS2最初期の作品のひとつとして、100万本を超えるヒットを記録しました。俳優の金城武がキャラクターのモデルとなり、声優、モーションアクターも担当。シリーズ第1作目「鬼武者」のオープニングムービーは「シーグラフ2000」でElectronic Theater最優秀賞を受賞。今回のランキングに取り上げられている第3作「鬼武者3」のオープニングムービーも「シーグラフ2004」Electronic Theaterで入選を果たしています。

ランキングをまとめたK.Thor Jensen氏によると、カプコンのタイトルの中では、バイオハザードシリーズに比べると主流から離れるものの、そのゲーム性とクオリティはトップクラスであるとしています。またこの評価では、鬼武者シリーズはカプコンがフランチャイズ化を失敗した作品であるとされていますが、鬼武者シリーズ自体はもともと三部作完結の予定であり、第4作目「新 鬼武者 DAWN OF DREAMS」まで含めたシリーズ累計では全世界で700万本以上の出荷を達成しています。

15位:「メタルギアソリッド」(1998年発売 コナミ) サイボーグ忍者登場

YouTube - Metal Gear Solid: The Twin Snakes - Ninja Killing Soldiers


メタルギアソリッド」は、ポリゴンを用いた三次元描写を有効に利用し、MSX2用に制作された前作とはまるで別物のゲームとなって登場した潜入アクションゲーム。以後、全世界で圧倒的な支持を確立する「メタルギアソリッド(MGS)」シリーズの第1作目。そのシナリオは米国のフォーチュン誌にて「20世紀最高のシナリオ」と評されています。

Jensen氏は、ストーリーのプロットを伝えるのに十分なムービーを挟みながらも長すぎると感じさせず、ゲームプレイとムービーのバランスが絶妙と評価。ゲーム中で最も印象的だったのはサイボーグ忍者の登場シーンとのことで、強化外骨格を身につけ、ステルス迷彩で姿を隠しながら圧倒的な戦力で敵兵をなぎ倒してゆく登場シーンがランキング入り。

14位:「ファイナルファンタジーVII」(1997年発売 スクウェア) エアリスの死

YouTube - Aeris; Her Death And Beyond


プレイステーション用初のFFシリーズとして登場し、インターナショナル版、アルティメットヒッツ版を加えた「FF7」としての国内総出荷本数は400万本を超える超大ヒット作。CD-ROMを用いたプレイステーションのハード特性を存分に生かし、壮大なムービーと美しい音楽がイベントシーンに盛り込まれ、機械文明を豊富に取り込んだFF独自の世界観を見事に表現しています。

Jensen氏は、プレイステーション初期のグラフィック、なぜフェニックスの尾を使わないのかという疑問、それらを考え合わせてもなおこのムービーは素晴らしいと語り、このムービーを評価。ゲームにおけるムービーの位置づけとしては、壮大なプロットの中であえて主人公側の個人的な側面を取り上げたもので、最終的にセフィロスを倒さなくてはならない理由をユーザーに与えてくれるものだとしています。

13位:「ワンダと巨像」(2005年発売 SCE) エンディングムービー

YouTube - Shadow of the Colossus Ending (part 1 of 3)


主人公ワンダを操作して、世界の各地に散らばる巨像と戦うアクションRPG。物語の舞台となる「いにしえの地」は、広大なマップ一枚で構成されており、砂漠や遺跡などの圧倒的にリアルなグラフィックが作品の独特な世界観を表現しています。日本ゲーム大賞2006 優秀賞受賞。

Jensen氏はこのムービーについて、非常に長いものだが、上田文人の傑作である「ワンダと巨像」を越える壮大なムービーは少ないだろうと評価しています。物語の結末には、それまでの主人公の戦いを覆してしまうような大展開が用意されており、恋人の命を取り戻すために主人公と一緒に戦ってきたプレイヤーの心を大きく揺さぶるものになっているとのこと。

12位:「Bioshock」(2008年日本発売 2K Games) :アンドリュー・ライアンとの出会い

YouTube - Bioshock Gameplay: Andrew Ryan Plot Twist


Bioshock」は、ストーリーや世界観を楽しむ事に主眼を置いたRPG風のFPSゲーム。狂気の科学者が支配する海底都市ラプチャーに遭難した主人公が生き残りを賭けて戦うという設定ですが、ストーリーの中で主人公は、大量の力を得るために少女が変質させられた怪物を殺すか、助けてお礼として少量の力をもらうかの選択を何度も迫られます。この選択がエンディングに大きく影響してゆくというのも、このゲームの大きな特徴のひとつとなっています。

Jensen氏は、「Bioshock」の最大の魅力はプレイヤーの選択が厳しい現実をもたらすことだとし、ゲームの序盤、プレイヤーが出会う人物は「Would you kindry...(恐れ入りますが……)」と紳士的に話しかけてくるが、彼の言うことに従っていると、プレイヤーはだんだん彼の言うことを聞かなくてはならないような感覚に陥り、その感覚のまま選択を実行してゆくと、最終的にとんでもない結末に行き着くと語っています。ランキングの12位にはそのとんでもない結末がランクイン。

11位:「killer 7」(2005年発売 カプコン) ウルメイダの依頼

YouTube - Killer 7 - Cloudman


killer 7」は須田 剛一氏がディレクターとしてグラスホッパー・マニファクチュアで開発したアクションアドベンチャーゲーム。トゥーンレンダリングを用いて、カートゥーン調のキャラクターやストーリーの雰囲気をスタイリッシュに表現しています。週刊ファミ通プラチナ殿堂入りのほか、欧米でも数多くの賞を受賞。難解なストーリーと過激な暴力、性表現が詰め込まれた作品となっています。

Jensen氏は、「killer 7」は須田氏の作品の中でも特に偏ったもののひとつで、脳をかき乱されるような感覚を愛する人もいるだろうし、奇妙に制限されたゲーム性を嫌う人もいるだろうと、このゲームが賛否両論あるものと評価。その上で、いずれにしろこのゲームで中心となるのはムービーであり、中でも秀逸なのは億万長者アンドレイ・ウルメイダが涙を流しながら主人公たちに自分を殺すよう依頼するシーンであるとし、このムービーをランキング11位に挙げています。

10位:「スタークラフト2」(2010年発売 ※日本語版なし ブリザード・エンターテインメント) 裏切り

YouTube - StarCraft II Cinimatic - The Betrayal


RTS(リアルタイムストラテジー)というゲームジャンルは、日本ではあまり普及していないジャンルですが、欧米ではゲームのジャンルとして主流なもののひとつとなっています。「スタークラフト」シリーズはRTSのビッグタイトルで、近未来を舞台に、武器を持った人類の陣営テラン、強靱な肉体を持つエイリアンの陣営ザーグ、魔法を使って戦う知的生命体プロトスの3種族が争うというストーリー。競技として成立するほど絶妙にコントロールされたゲームバランスが注目される同作ですが、3つの種族を横断する壮大なストーリーも秀逸です。

ランキングには、スタークラフト世界の重要な人物であるサラ・ケリガンが、裏切りによってザーグ(エイリアン陣営)に捕らえられるシーンがランクイン。

9位:「デビルメイクライ3」(2005年発売 カプコン) ダンテのオフィス

YouTube - Devil May Cry 3 - Mission 01 - 3 - Dante's Office


公式には「スタイリッシュ クレイジーアクション」というジャンル名が与えられているデビルメイクライシリーズの第3作が9位にランクイン。シリーズ第1作はもともと「バイオハザード4」として制作されていたものの、アクション演出などの面で「やりすぎた」と判断され、オリジナルタイトルで発売されたというだけに、ムービーシーンの演出はど派手に仕上がっています。

Jensen氏によると、ひとつの部屋の中で展開するムービーとして、デビルメイクライ3におけるダンテのオフィスのシーンは非常に印象的だとのこと。異世界からの突然の襲撃という緊迫した状況ですが、ピザを食べるのを中断しないダンテなどの演出が光っており、特にビリヤード台のシーンはランキング入りにふさわしいものとなっていると評価しています。

8位:「ヘイロー:リーチ」(2010年発売 Microsoft Game Studios) エンディング

YouTube - Halo Reach Ending


ヘイローシリーズはXbox360用のFPSゲーム「Halo: Combat Evolved」を第1作とし、以降ヘイロー2、ヘイロー3に至るまで全世界でいずれも500万本以上を売り上げた超人気シリーズ。本作リーチは、ヘイロー・ウォーズ、HALO 3:ODSTに続くシリーズ第5作で、第1作目からさらに過去の時代を舞台としており、後のヘイローシリーズへとつながっていく物語となっています。

Jensen氏は、ヘイロー:リーチは紛れもなく悲劇であり、プレイヤーは決して勝利することのできない戦いに身を投じることになるが、このエンディングはそうした救いの無い戦いの中で一筋の希望を与えてくれる物になっていると評価。エンディングにおいてプレイヤーの戦いは後のヘイローシリーズへと続く巨大な文脈の中に回収され、あなたの戦いが無ければ後のヘイローシリーズに続く歴史も無かったのだという事実をプレイヤーは発見するだろうと語っています。

7位:「メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット」(2008年発売 コナミデジタルエンタテインメント) オールド・スネーク vs リキッド・オセロット

YouTube - Metal Gear Solid 4 - Snake vs. Liquid Ocelot Cut Scene


メタルギアソリッドシリーズの完結編として制作され、ファミ通クロスレビューで史上8作目の最高得点である40点をマーク。海外からの評価も高く、GameSpotなどでGame of the Yearを獲得しています。

また、本作では主人公であるソリッド・スネークの肉体に急激な老化が起こったという設定で、その容姿からオールド・スネークと呼ばれており、「メタルギアソリッド」から登場している敵役のリボルバー・オセロットも、主人公のライバルであるリキッド・スネークが乗り移ったかのような人格を表しており、こちらはリキッド・オセロットと呼ばれています。

Jensen氏は、メタルギアソリッド4は全編壮大な瞬間に満ちているが、その中でも最高のシーンはオールド・スネークとリキッド・オセロットの最後の対決だとしています。美しい対話、拳と拳による戦い、小島秀夫のすべてがここに集約されており、ゲームにおける完成されたクライマックスだとのこと。

6位:MechWarrior 2: 31st Century Combat(1995年発売 Activision) イントロ

YouTube - MechWarrior 2 Intro


メックウォリアシリーズは、米国のゲーム会社FASA社が1984年に発表したボードゲーム型のウォー・シミュレーションゲーム「バトルテック」のビデオゲームシリーズ。「バトルテック」はボードゲームのほか小説やテーブルトークRPGなど様々なメディアで展開。本作「メックウォリア2:31st Century Combat」はWindows95用に日本でも発売されています。

Jensen氏によると、DVDなどの大容量メディアが登場する前の時代は、ムービーを挿入するということはゲームの容量を大幅に消費してしまうため、ムービー自体が非常に希少なもので、内容も短く、ごく限られたポイントでのみ挿入されていたとのこと。その中でも優れたムービーが無いわけではなく、メックウォーリア2のイントロは、現在に比べるとかなり質の低いポリゴンを使っていながら、見る人を巨大ロボットに飛び乗りたい気持ちにさせることに成功しており、現代のムービー製作者も見習うべきところが多いと評価し、ランキング6位に挙げています。

5位:ウォークラフト3(2003年発売 ブリザード・エンターテインメント) アーサスの帰還

YouTube - Warcraft Lore 4: Arthas Murders His Father to be King of Lordaeron


ウォークラフトシリーズも、ブリザード・エンターテインメイントが有するRTSゲームのビッグタイトル。未来世界を舞台とするスタークラフトシリーズとは対照的に、こちらは剣と魔法のオーソドックスなファンタジーの世界観をベースとしており、人間、ドワーフ、エルフ、ナイトエルフ、オーク、アンデッドなどの種族が存在しています。日本版は2003年にカプコンから発売。

Jensen氏は、かつての良きパラディンであるアーサスが栄光に包まれて祖国に帰還するこのシーンは、ウォークラフト3における極めて重要な瞬間であるとしています。アーサスは彼の父である王の前にひざまずきますが、次のシーンでは驚くべき凶行に及ぶことになります。

4位:ヘイロー2(2004年発売 マイクロソフト) 爆弾を送り返す

YouTube - Halo 2 Cinema "Return to Sender"


ヘイローシリーズの第2作目である本作は、1作目で行われた知的生命体「コブナント」との戦いの続編で、コブナントによる地球進行から物語が始まります。ゲームとしては、前作同様の主人公視点によるFPSですが、武器を2丁同時に装備できるようになり、敵の持っている乗り物を奪ったりできるようになるなど、新たなシステムが追加されています。

Jensen氏は、良いムービーというのは、ゲーム中の激しい戦いがすべてこの瞬間につながっていたと感じさせてくれるものだと語り、ヘイロー2で主人公であるマスターチーフがコンベントから送り込まれた爆弾をコンベントに送り返すシーンは、まさにこれに適っていると評価しています。

3位:ファイナルファンタジーVIII(1999年発売 スクウェア) バラムガーデンの戦い

YouTube - Galbadia Vs. Balamb


実はこの作品が初代プレイステーション用ソフトの中では第2位の累計販売本数(360万本)を誇っているということは、あまり知られていないのではないでしょうか。FFシリーズとしては初めて主題歌を取り入れ、ストーリーにもキャラクター同士の恋愛の要素を強く持ち込むなど、それまでのFFシリーズには見られなかった試みが見られます。国外での販売本数は約430万本。

Jensen氏は、その奇妙なゲームシステムと突飛なシナリオによって、FF8は近年のプレイヤーたちからは不評を買っているものの、ストーリーの壮大さが失われているわけではないとしています。特に、主人公たちの拠点であるバラムガーデンが敵に乗っ取られ、移動要塞にされてしまった後のシーンは最も魅力的なもののひとつだと評価し、ランキング3位にこれを挙げています。

2位:Mass Effect(2007年発売 マイクロソフト) ソブリン崩壊

YouTube - Mass Effect's Most Epic Cutscene


Mass Effect」はサードパーソンビューのシューティングゲーム(TPS)で、宇宙を舞台とした壮大なストーリーが特徴のゲーム。プレイヤーはゲーム内の随所で大小さまざまな選択を行い、この選択の積み重なった結果がストーリー展開に重要な影響を及ぼすというコンセプトが、ゲーム名の由来となっています。

Jensen氏によると、壮大という言葉は、星間宇宙を股にかけて様々な世界と時代を冒険する「Mass Effect」のためにあるようなものだとのこと。ランクインしたシーンは、「Mass Effect」のストーリーにおいて極めて重要な意味を持つ、生命を持った宇宙船「ソブリン」が破壊されるシーン。

1位:Duke Nukem 3D(1996年発売 3D Realms Entertainment) エイリアンのトイレ

YouTube - I'LL RIP YOUR HEAD OF AND SHIT DOWN YOUR NECK


Duke Nukem 3D」は、Duke Nukemシリーズの第3作目であり、2Dの縦横スクロールシューティングだった前作から打って変わってFPSとなっています。日本ではシリーズのほとんどが発売されておらず、知名度も高くはないDuke Nukemですが、本国アメリカでは人気の高い作品のようで、FPSの草分けとも言える「Doom」に匹敵するほどのクオリティを秘めているとも言われています。

内容としては破天荒そのもので、狂暴なエイリアンによって破壊され荒廃した世界を救うのが主人公であるデュークの使命なのですが、デュークは常に下品な独り言をつぶやいており、このムービーのような残虐で下品なことも平気で行ってしまいます。世界観もかなり独特なものとなっており、コアなファンによってリメイクも計画されているとか。

Jensen氏は、新しいゲームもこのDuke Nukemのように壮大なムービーを取り入れてくれることを願うばかりであると語っています。

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in 動画,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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