インタビュー

秋田禎信・田島昭宇ロングインタビュー、驚きの合作「ハンターダーク」の見どころや2人の意外な素顔をたっぷり聞いてみました


先日新シリーズが秋から登場することが決定した「魔術士オーフェン」の秋田禎信氏と「多重人格探偵サイコ」の田島昭宇氏によるSF長編「ハンターダーク」の発売が決定したことをお伝えしましたが、発売を前に両氏にインタビューしてきました。

秋田氏に対して以前、GIGAZINEでインタビューしたことがありますが、今回は滅多にメディアに顔を出さない田島氏の提案により、居酒屋でお酒を飲みながら2人に対して2時間半に及ぶロングインタビューを行うことになりました。

普段聞けない作家と漫画家の私生活について、たっぷり聞いてきた詳細は以下から。ハンターダーク|T.O Entertainment ONLINE STORE

◆目次
・秋田・田島コンビ結成の経緯
・立ち食いそばとか好きですね
・月刊連載は実質書くのに5日しか使えない
・そういうところがなんかビンビンきてる
・田島さんの絵を見て思うこと
・もしも時間がたくさん有ったら
・戦車とか拳銃とかカッコ良いもの
・最近気になった作品
・「テガミバチ」の浅田さんの家でゲームをする
・「原稿なんて上がるわけがない」
・田島昭宇のデザイン公開「ハンターダーク」カバーイラスト
・俺の生原稿、いくらで売ればいいかな?
・ハンターダークの見どころは「荒唐無稽だけど大まじめな世界観」
・みんなフィギュアが好き
・田島家の猫、秋田家の猫
・田島家のウーパールーパー
・田島昭宇が漫画家を目指すまで
・未来の作家に向けて

今回のインタビューは恵比寿の居酒屋「かこい」で行われました。


秋田禎信先生


田島昭宇先生


◆秋田・田島コンビ結成の経緯


まずは乾杯


GIGAZINE(以下、G):
まだお酒も入ったばかりなんで、簡単なところからお聞きしていこうと思うんですが、田島さんと秋田さんは既にお会いされたことがあったんですか?

田島昭宇さん(以下、田島):
うん、前にね。どれくらい前だっけ?

秋田禎信さん(以下、秋田):
3~4年前くらいですかね。

TOブックス編集部長 柴田さん(以下、柴田):
その時もやっぱり飲んでたんですよね(笑)

G:
その時はまだ、秋田さんの小説に挿絵を入れるという具体的な話では無かったんですか?

田島:
全然違ったね。漫画化するお話で動いてて、これも消えたワケじゃないんですよね(笑)

G:
田島さんのお仕事というと「多重人格探偵サイコ」などの漫画のイメージが強いのですが、こうした挿絵のお仕事というのは、他にもけっこうあったりするんですか?

田島:
たまーにありますよ。ぽつりぽつりと。

G:
たしか「帝都物語」は田島さんでしたよね。

田島:
あれはカバーだけですね。中の挿絵も込みでっていうと、たしかにあんまりないですね。俺、なんかラノベっていうのってお仕事あんまり振られないんで。なんか知らないけど(笑)

G:
挿絵を入れる上で、漫画と違った難しさというのもあるんでしょうか。

田島:
なんかあるかな? いや、漫画とは違いますよ。全然。コマ割りのある1ページとかじゃないんで。ハンターダークだと、機械人を書きたかったんで、章扉に機械人を描いて、キャラを並べたいなっていう感じで。お話に沿った挿絵っていうんじゃなくて。

G:
キャラクターデザインという感じなんですかね。

田島:
うん。

秋田:
この企画の出発点っていうのがすごく特殊で、元々は造形をされている岸啓介さんっていう方がおられまして、彼がデザインしたロボットの造形物を映像化するという話があったんですね。で、キャラクターはあるけどお話が無いから、それに対する原作を作ろうということで、僕に話が来て、それで作り始めたのがもう何年も前なんですよ。


田島:
あ、そうなんだ!

秋田:
そうなんですよ、実は。出来上がったには出来上がったんですが、その映像の企画っていうのが、会社が変わったりいろいろあって、原稿が宙に浮いちゃったんですね。それでどうしたもんかなって話になって、せっかくだから本にしようか、と。その時にタイトルとかキャラクターの名前を変えたりして、ハンターダークに受け継がれているんですね。

田島:
その時に秋田さんが書いた話が寝かせてあったんだね。

◆立ち食いそばとか好きですね


G:
飲みながらのインタビューという形式は田島さんからのご提案ということでしたが、日頃からけっこうお酒は飲まれるんですか?

田島:
いや、人並みですよ(笑)

G:
行きつけのお店とかはあったりするんですか?

田島:
立ち食いそばとか好きですね。今日も食べましたけど。

TOブックス編集者 設楽さん:
今日はどちらで?

田島:
今日は家の近くのいきつけの立ち食い蕎麦店(笑)

設楽:
タバコをやめたそうですが、食事の好みって変わりましたか?

田島:
いや、変わらないよ。だから、(タバコをやめてから)普通においしいよ、すべてが。……いや、変わったかな? もしかしたら変わったかも……。でも、好きな物はより好きになったし、もともと俺、嫌いな物って無いし。

設楽:
立ち食いそば、オススメの店あります?

田島:
立ち食いそばはね、都内で言うと「梅もと」かな。

設楽:
そば屋で何食べるの?

田島:
えっ? 普通に天ぷらそばだよ。あとラーメンとか、カレーライスとか、子供の食い物が好きですね。ハンバーグとかも。

G:
職場の近くで食べに出られたりするんですか?

田島:
いや、最近は無いですね。昔住んでたとこだと行ったんだけど。

G:
仕事終わりに飲みに行ったりとかは?

田島:
ビール買っといて、仕事終わった後にちょっと飲んだりとかだと、毎日飲んでますね。休肝日を作れって言われるんですけどね。


設楽:
休肝日って、週に2回続けて取らないと意味ないらしいですよ。

田島:
えっ!? 1回じゃダメなの?

設楽:
はい、なんかの本に書いてありました。秋田さんは毎日お酒飲んだりするんですか?

秋田:
いや、僕は一人じゃ飲まないんですよ。

設楽:
飲んで盛り上がって仕事したりとかします?

田島:
いや、たまーにあるけど、飲んじゃったらもうやめるかな。友達とかに聞くと、飲みながら描くヤツとかいるけど、ヤバイよそれは。アルコール依存症の手前じゃん。

秋田:
飲むことによってパフォーマンスが発揮されるのはマズイですよね(笑)

◆月刊連載は実質書くのに5日しか使えない


G:
お二人とも小説家、漫画家ということで、朝9時から夜18時までというお仕事ではないと思うんですが、一日のスケジュールってどんな感じなんでしょうか?

秋田:
僕は部屋で仕事をしているとあんまりはかどらないので、喫茶店でやってることが多いんですね。時間はもうメチャクチャで、24時間やってる喫茶店が無いのが不満なんですけど、喫茶店の時間に合わせてることになりますね。土日は混んでるからイヤだな、とか。

G:
今日は何時から何時までやろうとか、決めてやったりするんですか?

秋田:
やろうと思っても全然進まなかったりすることが多いので、これからやるぜっていうより、なんとか10枚書いたけど、ところで何時間かかったんだろうとか、そんな感じですね。12時間くらいパソコンに向かってても何にも進んでないよっていう時もあるし。

G:
締め切りに合わせて調整していく感じですか。

秋田:
調整というほど美しいものでもなくて、もう締め切りが近づいたらやらなきゃいけないからやっていくっていう(笑)

G:
田島さんのほうはいかがですか?

田島:
一日の仕事ですか? 俺は朝起きて、緑茶飲んで、仕事する感じですね。朝とか規則正しくないんで、何時に起きてとか決まってなくて、ずるずるズレて行きますね。前の日遅くまでやったら、次の日起きるの遅くなるし。だけど、そろそろちゃんとしなきゃいけないのかなーって思いますよ。言われたしこの前。

設楽:
言われたんですか(笑)

田島:
言われた。昔のスタッフと電話で話してたら「ダメッスよ、ちゃんとやんなきゃ」って。「うっせーよ」って言ったけど。でもやった方がいいですよね(笑)


G:
なかなか「ここまでに作ろう」といって作れるものでもないと思いますが、一本の作品を仕上げるまでに、だいたいどのくらいかかるものなんでしょうか? 秋田さんの場合どうでしょう。

秋田:
いやぁ、早い時は早いですけど、終わらないものは何年かかっても終わらなかったりするんで。(時間がかかる)理由っていうのも全然分からないですから。大げさな言い方になっちゃうんですが、作品って最後の一行が終わらなきゃまったく意味がないじゃないですか。90%出来ましたって言っても全然意味がなくって。またその最後の一行を書くまでに気が変わって書き直したりするので油断ならないんですよ(笑)

でも今回のハンターダークはわりと集中して、2~3ヶ月くらいで書いてた気がしますね。

柴田:
いや、早かったですよ。早い時はすごい早さですよね。


田島:
秋田さんは連載やってないの?

秋田:
むかーしはやってましたねぇ。

柴田:
去年やってたじゃないですか(笑)

秋田:
そういや、隔月誌に連載をやってましたっけ。

田島:
月刊1本やってた時は?

秋田:
月刊1本も昔やってた時がありましたけど、まぁ、若かったからできたんだなぁと思いますね。

G:
月刊1本っていうと相当ハードなんでしょうか?

秋田:
実質書くのに5日しか使えないんですよ。そこははっきり覚えてるんですが、5日以上かかったら、他の仕事ができなくなる。


柴田:
そうか、その間に長編も書かなきゃいけないし、ゲラチェックもしなきゃいけないから。で、40枚~50枚くらいですね。5日で。

田島:
新聞連載とかしてる人いるじゃん。あれはまとめて(原稿を)渡してるの?

柴田:
あれは、スタート前に書き溜めてあるんですよ。

田島:
えっ、じゃあ膨大に書いて、編集者が切ってるの?

柴田:
その計算は作家さんがしたり編集者がしたりとケースバイケースですが、スタート前にバーッと溜めてあるから、なんかあっても毎日載ってるんですね。

田島:
一回はココって作家が指定するんだね。それが何回分も溜まってるんだ。

柴田:
週刊連載とかってどうなんですか?

田島:
俺、週刊やったことないもん。

柴田:
友達の人とかは?

田島:
いや、こなしてましたよ。あんまり書き溜めとかしてるように見えなかったな。

秋田:
僕が聞くには、書き溜めてるんだけど、あっという間に無くなるっていう感じみたいですね。漫画の週刊連載とか想像すると、恐ろしいですよね。ネームに何日かけられるか、実際の作業に何日かけられるかっていうのを計算すると。一週間に7日しか無いから、ものを考える時間なんてほとんど無いはずなんですよ。でもそれをやってるんですよね。

G:
田島さんはいかがですか? 定期的な連載だと月刊ですか。

田島:
いや、時間かかりますよ。年々ノロマになってるような……2週間は余裕でかかるな。もっとかかるかな。作画だけで2週間は余裕でかかっちゃいますね。

◆そういうところがなんかビンビンきてる


G:
田島さんは「魍魎戦記MADARA」が終わってから「多重人格探偵サイコ」が始まるまでの間、けっこう長いインターバルがありましたが、その間はどんなことをされていたんでしょうか。ウワサでは絵の修行をされていたという話も聞いたのですが。

田島:
修行ゥ!? ドラゴンボールみたいにですか(笑) そういうわけではなく……ダラダラ普通に遊んでただけですよ。でも、充実した日々だったと思うけど。なんか怠けてたけど、お金もあったんで。その時は。適当にダラダラして、楽しかったですね。

G:
MADARAからサイコになって、絵の雰囲気が変わったような感じもしましたが、何か意識したところはありますか?

田島:
トーンはなるべく使わないように心がけてたような気がする。

G:
作品ごとに雰囲気を変えようという意識があったりするんですか?

田島:
いや、その時の気分かな。こういう絵が描きたいとか、そんな感じ。

G:
今回のハンターダークでは、こんな感じでやっていこうっていうのはありましたか?

田島:
秋田さんとのやつは、前のやつもそうなんだけど、前のっていうか俺はまだ生きてると思ってるけど……

秋田:
書こうと思ってます(笑)。いや、すごく書きたい話なので……。

田島:
秋田さんのはなんか、漫画っぽい感じが良い感じかな。俺がこう、求めてるものがあるっていうかなんちゅーか。漫画にしやすいっていう。だから今回のハンターダークも漫画にしたいなぁって。


G:
秋田さん、原作者としては今のお話を聞いていかがですか?

秋田:
いや、話を合わせるわけじゃないんですが、今回のって特に、僕の中に最初からあったコンセプトっていうのがカートゥーンっぽい感じなんですね。

G:
カートゥーンっていうと、どんなものですか?

秋田:
アメリカでやってる子供向けのアニメみたいなものですね、パワーパフガールズとか。設定としてはすごく荒唐無稽で、バカバカしいものなんだけど、それを作品内では大まじめにやっているみたいな。だから、今回のお話ではけっこうありえない設定がいろいろ入ってて、例えば、登場人物がロボットなんですが、ロボットは生活している中で、定期的に油の雨を浴びないと体が動かなくなるみたいな。現実的に考えると、もちろん油を浴びたくらいで動けるようになるわけないんですが、そういうようなノリで。そういうのが、僕の中では漫画っぽい部分なのかなっていう。

それをパロディとかメタ的にやるんじゃなくって、作品内ではみんなまじめなんです。だから今回の作品で書いたものに裏設定みたいなのは無くって、書いたものがすべてになってます。

僕自身カートゥーンが好きで、コミックっぽさとか、漫画っぽさっていうのは、僕の中でも至上のものとしてあるんです。そういう意味で、(田島さんの感想は)とても嬉しい話なんですね。


田島:
そういうところがなんかビンビン来てるんだろうなぁ。

秋田:
ありがたいですね。

G:
田島さんはアメリカのコミックとか読むんですか?

田島:
アメコミは見るけど、漫画としてはちょっと読めないな。

秋田:
カートゥーンにもいわゆるアメリカ式というか、ハリウッド式の弊害みたいなものもあって、作家個人の創作物でいられないっていう難しさがあるんですよね。それが日本人から見るとシステム的で冷淡なものに見えてしまったり。どうしても、どれも似たようなお話になりますし。でも膨大な数が作られている中で日本に来るものってだいぶ限られているんですね。

田島:
ああ、そうなんだ。

秋田:
なので、人気のあるものとか、あるいはかなり先鋭的なものとかだけが来るんですね。組織によって個が殺される状況の中でなお残ってる創作性だとか個性だとかっていうものが、かえって立ってくるとも思います。これだとなんだか無理やり楽しんでるみたいですけど(笑)。

田島:
ほとんど分業なんだよね。

秋田:
そうですね。その中で、カリスマというか、そういうものが際立ちやすいところがあるというか。

◆田島さんの絵を見て思うこと


G:
秋田さんから見て、田島さんの絵について、ここがすごいなと思うところなどありますか?

秋田:
僕の中にコンプレックスがあって、「僕はかなり特別にセンスの無い人間だ」っていう……それで、田島さんの絵で一番先に目につくのは、センシティブなところじゃないですか。陳腐な表現になっちゃいますが、シャープさだったり、洗練されたところっていうのが、真っ先に目につくので、溜息をつきながら見ちゃうっていうか(笑)

絵についてはどなたに対してもそれがあるかもですね。絵が描ける人いいなって。自分の手が届かないってことがあまりにもはっきりと分かるので。見てて、いいなぁと思うやら、羨ましいやら。

田島:
漫画描きてぇなぁとかって思う?

秋田:
あります。他にもいろいろあるんですよ。絵が描けたらいいなとか、音楽ができたらいいなとか。絶対に自分にはできないのが分かることってあるじゃないですか。
田島:
あぁー、わかるわかる。


秋田:
テキストですら、ポエムは描けそうにないなとか。あと脚本が書けそうにないな、とかあるんですが。だから絵には憧れがあるんですが、その中でも田島さんの絵っていうのは、僕にできないってことが一番分かりやすい(笑)

だから、「田島さんの絵ってどうですか?」って聞かれたら、僕はなんの言葉も返せない。何を言えばいいのか、言葉の出しようがない。そういう関係性がちょっとありますね。


G:
田島さん、「わかるわかる」と言っていましたが。

田島:
うん、だからさ、アレだよ。バンドできたらモテるだろうなとか、そういうこと考えてて(笑)

秋田:
絶対に自分と違うものっていうのが見えるんですよね(笑) 飛行機が操縦できたらいいな、とか。

田島:
うん、水上バイクでもいいけど。気持ちいいだろうなー。

秋田:
僕は高いところ苦手だから、バンジーとか。

田島:
あー、でもやってみたくない? 一回。

秋田:
なんて言うんでしょうね、やりたがる自分も想像できるんですけど、行ったら絶対できないだろうなっていうのもくっきり想像つきます(笑)。

田島:
そうだよね。スカイダイビングもちょっとやってみたいけど、無理だろうなー。

秋田:
上空2000メートルから「やっぱやめます」って言って引き返してくる自分が見えるんですよね(笑)

◆もしも時間がたくさん有ったら


G:
今、お二人ともお仕事が非常に忙しいところだと思いますが、仮に自由な時間がすごくたくさんあったらやってみたいことというのはありますか?

秋田:
時間があったらですか? あればあるだけ何もしない気がしますけど(笑)

いや、でも本当にたびたび夢に見るんですが、10年くらいまったく何もせずに本だけ読んでいたいとか。まぁそんなに本好きじゃないんですが(笑)

G:
田島さんはいかがですか?

田島:
きっと時間があったら何もしないでしょー。俺、こういう性格なんで、時間が無くても今こんな感じだし……。でもまとまった時間があったら、もうちょっと気合い入れて遊びたいかな。

G:
どんな遊びですか?

田島:
月並みなんだけど、ディズニーランドに行ったりとか、キャンプに行ったりとか。そういうことを一生懸命やりたいな。お金もあったらだけど。

秋田:
最近友人がマイアミのほうに旅行に行っていて、毎日のようにディズニーワールドの写真をTwitterに上げてたんで、ちょっとムカムカしながら「行きてーなー行きてーなー」って見てたんですが、泊まりでディズニーランドとか行ってみたいですね。行ってみたらたぶん、2日目なんにもしなくなるかも知れないけど(笑)


田島:
やっぱり気合い入れて遊びたいね。遊ぶって決めて。そうしないと、ダラッとまた何もしなくなっちゃうし。遊ぶって決めて遊びたいな。

◆戦車とか拳銃とかカッコ良いもの


秋田:
僕は、片手間じゃなくて本気で本格的なプラモデルを一回作りたいなと。

田島:
ガンプラとかじゃなくて?

秋田:
そう。もう本当に「ああ、作ったぜ!」って思うようなやつ。「2ヶ月かかったが作ったぜ!」っていうようなの。スプレーがくさいからヤダとか言わない。

田島:
モノはなんなの?

秋田:
今、作ってない戦車のプラモデルが2個くらいあるんですよ。

田島:
あ、そうなんだ。戦車とか好きなの?

秋田:
あんまり詳しくないんですけど、昔、ビデオ屋で借りて見た軍事アピールビデオみたいなのに出てた戦車がすごくカッコ良かったんですよ。すごいメカの塊だし。あれが時速60kmくらいでドッグファイトしてるのがもう。

田島:
わかるわかる。戦車の漫画とか、描いてみたくなるんだよね。多分一回描いたら「もういい!」ってなると思うんだけど。こう、キュラキュラキュラッ!って走って、バーンッ!って撃つところとか、「絵にしてぇ」って。


秋田:
撃った瞬間に装甲が跳ねる感じとか。

田島:
とかね。もうちょっとこう、戦車のことを勉強して、そういうことを描けたらいいなって。

秋田:
戦車の工場も、カッコ良い感じなんですよね。もちろん一般人は入れないでしょうけど。無骨な、人殺しの兵器ですけど、同時に繊細なハイテクの集まりなんですよね。で、一番グッと来るのが、あれは一人じゃ操縦できないんですよ。4人いないと操縦できない。それぞれの役割がはっきり決まってて、他の人の役割をフォローもできないから、戦闘中は信頼して自分の仕事をする以外にないんです。

田島:
すごい、なんかこう、物語になるよね。戦車カッコイイよなぁ。

秋田:
そんなような、戦車ロマンが。

設楽:
へぇー、そうなんだ。ガンタンクみたいなもんですね!

秋田:
ガンタンクは最終的に一人乗りですよ(笑)

設楽:
どんな分担なんですか?

秋田:
操縦する人と、大砲撃つ人と……

田島:
あと指令出す人ね。上で見てて。

設楽:
指令出す人も別なんですか?

秋田:
視界がバラバラだからね。で、あとは弾を装填する人。4人いなきゃいけないんですよ。

設楽:
そういう映画なんかもあるんですか?

秋田:
ありますよ、いっぱい。

田島:
なんか昔、すごくカッコ良い映画見たんだよなぁ。なんだっけなぁ……。

G:
そういうところから、作品の着想とかも生まれたりするんですか?

田島:
うん、着想っていうか、「描きてぇなぁ」っていう。カッコ良い戦車のカットとかが雑誌に載ってたりすると、つい買っちゃったりとか。「この戦車の砲撃の一瞬、すっげぇカッコ良い!」っていうので、その一枚のために買っちゃったりする。それは何に限らず、アイドルの子が可愛かったりとかもそうだし、拳銃の「ガンッ!」って撃った時のブローバックの仕方がめっちゃカッコ良かったりとか。


G:
田島さんの絵で、拳銃がブローバックしてるところの絵ってメチャメチャカッコ良いですもんね。

田島:
まだまだですね。まだダメです。

G:
そういうのはやっぱり、雑誌を見て研究したりした積み重ねなんですね。

田島:
もっと詰めて描きたいんだけど……無理だなぁ。

秋田:
さっき修行っていう話がありましたけど、何かを吸収するってむしろもっと日常的なことじゃないかな。こう構えて、どっかの道場に行ってやるっていうことよりも。だからこそ油断ならないですね。気を抜いててもなんとなく入ってくるようにしないと。

◆最近気になった作品


G:
最近気になった作品などありますか?

田島:
最近すげぇヒットした作品があって、「ゾンビランド」。ゾンビランド良かったなぁ。

柴田:
アメリカでやってる、ゾンビの初めてのテレビシリーズって見ました?

田島:
あっ! (フランク・)ダラボンの。見たいんだけど。

柴田:
アメリカではスゴイことになってるらしいですよ。テレビでそんなことやるの初めてだって。

田島:
なんていうタイトルだっけ?

柴田:
あー、なんだっけなぁ……忘れちゃった。あと、6千円で作ったゾンビ映画知ってますか?

田島:
「コリン」? コリンだっけ? あれも見たいよねー!

柴田:
あれ見たいですよねー! ロンドンで学生からプロまでたくさん集まって、90分以上の映画を作り上げた上に、日本でまで公開されるなんて。6千円ですよ。

秋田:
そんな金額なら作りたいですよね。

田島:
6千円ってね。

柴田:
多分テープ代とかでしょ。「パラノーマル・アクティビティ」で100万だから。でもけっこうスゴイんですよ、出来が。

秋田:
そういう素人製作で「ここまで作っちゃうんだ」っていうの、ちょろちょろ出始めてますよね。「ゼルダの伝説」の実写版とか。

柴田:
そうなんですよね。「ポケモン」知ってます? ポケモンが好きすぎて、実写の予告を仲間たちと作ったっていう。半端じゃないですよ(笑)

田島:
え、ピカチュウとかどうなの?

柴田:
いや、なんか気持ち悪いですよ。CGとか全部パソコンでできるんで、情熱だけで作っちゃったみたいな。

田島:
見たいなちょっとそれ。

柴田:
秋田さん、最近なんかありますか?

秋田:
全然最近でもなんでもないんですが、「大鉄人17」の12話までが面白かったですね。


G:
12話までですか(笑)

秋田:
それでなんとなく見えてきたんですが、やっぱり特撮番組は13話でテコ入れが入るんですよ。そこでグチャグチャになるっていう。だから「メタルダー」も12話まで面白かった。でも「大鉄人17」の設定って、ものすごく良くできてるんですよね。キカイダーも抜群ですけど。

田島:
ワンセブン世代なの?

秋田:
当時は全然見てなかったんですが、最近になって見たんです。でもワンセブンのおもちゃを砂場でなくした記憶だけは残ってます。あとは最近のカートゥーンで好きなの、最近でもないですがディズニーチャンネルの「フィニアスとファーブ」は面白かったですね。ディズニーチャンネルはなんだかんだ言ってけっこう面白いと思います。DVD出ないかなーと思ってるんですが、なかなか出ないですね。あとはカートゥーン ネットワーク「無口なウサギ」も可愛いですね。

柴田:
思い出した! 「ウォーキング・デッド」ですよ、テレビシリーズでやるダラボンのゾンビ。

秋田:
ウォーキング・デッドですか? あれは有料チャンネルで放映してますよ。日本でやってないって言うから、違うのかと思ったけど。
※FOX International Channelから視聴できるようです。ウォーキング・デッド | FOX

柴田:
あ、そうなんですか?

田島:
なんか有料チャンネルでやってるみたいだけど、一部カットされちゃってるとか聞いたな。ウォーキング・デッドをいつ俺はDVDで見れるの?

柴田:
そんな問いかけされても(笑) でもあれ見たいですよね。

G:
田島さんはゾンビ映画お好きなんですか?

田島:
ゾンビ映画大好きで。俺、10代のころからゾンビ大好きだから。今、けっこう巷にゾンビ漫画とかバンバン出て来てるけど、俺もう20年くらい前にロメロのをパクったゾンビ漫画とか描いてて。20年早いッスよ。


秋田:
僕の友人もゾンビ映画大好きで、彼は撮影に使った土を飾ってましたね。その一角に近寄ると怒るんですよ。「シャーッ」て。

G:
ゾンビ映画と言えば、最近のゾンビは「走る」という話ですが。

田島:
走りは衝撃でしたね。

G:
走るのはOKなんですか?

田島:
全然OKですよ。もうあれぐらいやんないとね。

G:
初めて走るゾンビを見たのはどの作品でしたか?

田島:
「28日後...」かな? その後「ドーン・オブ・ザ・デッド」

秋田:
僕は「Left 4 Dead」でした。もう皆、ゲームうまくなっちゃったから、走らないと殺せないよなって。

(ティー・オーエンタテイメント社長 本田武市氏到着)

秋田:
じゃあ本田さん、社長っぽい一言をお願いします。

ティー・オーエンタテイメント 本田武市社長(以下、本田):
「28日後...」は「28週後...」をやんなきゃよかったなっていう(笑)

田島:
でも「28週後...」もけっこうカッコ良かったよ。空爆とか、ヘリコプターのプロペラで斬殺とか。

本田:
「トレインスポッティング」「スラムドッグ$ミリオネア」の間にあの作品が入るんだよね、ダニー・ボイルは。

田島:
「28週後...」はダニー・ボイルじゃないんだよね。「28ヶ月後...」やりたいらしいよ、あいつ。なんかに書いてあったけど。

柴田:
去年、アメリカで小説でもなんか出たの知ってます?

田島:
アレじゃないの、「WORLD WAR Z」。でもあれ、ブラッド・ピットが主役で映画やるんでしょ? 買った買った。読んでないけど。ドキュメンタリータッチの小説なんだよね。


柴田:
そうそう、映画やるんですよ。すげぇカッコ良いんで読んでください(笑)

秋田:
ゾンビ文化は奥が深いですね。10月になると必ずゾンビもののゲーム出ますし。ハロウィンといえばゾンビってことで。

田島:
「バイオハザード」とか?

秋田:
というか、全然関係無いゲームをゾンビゲームにしちゃったり。

田島:
あっ、アレでしょ、「レッド・デッド・リデンプション」。アレ面白かった?

秋田:
面白かったですよ。

田島:
こないだね、友達の浅田(弘幸)さんって漫画家の家に行ったらね、やってたよ。「やってください」って言われて、「楽しそうだね」って言ってちょっといじって。

秋田:
音楽がいいですよ。去年一番面白かったですね。

田島:
あれで今度ゾンビのが出るんだよね。

秋田:
いや、もう出てますよ。僕は海外版をダウンロードして、まだやってないんですが。

◆「テガミバチ」の浅田さんの家でゲームをする


G:
けっこうお二人ともゲームやるんですね。

秋田:
僕はまぁ……やります(笑)

田島:
俺はやりたいんだけどね、できてないなぁ。

G:
最近やったタイトルは?

田島:
恥ずかしいなぁ(笑) 最近やったのは「バイオハザード5」。ちょっとやって、止まっちゃってる。

秋田:
でも「バイオハザード5」ってゾンビ出てこなくなっちゃったんですよね。

田島:
ああ、なんか怪人だよね。

秋田:
「ゾンビじゃねーじゃん」という物議を醸す感じに。「バイオハザード4」あたりからもう出てないんですよね。

田島:
うん。でも4は面白かったな。

G:
秋田さんが最近やったゲームはどんなタイトルですか?

秋田:
最近は「アサシンズ・クリード」とかやりましたね。


柴田:
秋田さん、「Dragon Age: Origins」って言ってくださいよ(笑)

秋田:
「ドラゴンエイジ」は昨日、最後の戦闘で2回フリーズしたばっかりです(笑)

田島:
なんでドラゴンエイジなの?

柴田:
今、ドラゴンエイジの映画を作ってるんですよ。

田島:
え、それはドラゴン出てくんの?

柴田:
出てきますよ。3DCGアニメで。

秋田:
(ゲームのほうは)闘ってると常に返り血を浴びてて、キャラクターが真っ赤になりながら会話してるっていう微妙にシュールなゲームです。ゲーム自体はむしろクラシカルで古いゲームですね。もう何年も前に出たんですが、今年日本版がローカライズされたんです。海外では「ドラゴンエイジ2」が今年の3月に出るんですよね。

◆「原稿なんて上がるわけがない」


G:
編集者からお二人の仕事を見ての感想を聞かせていただけますか?

田島:
でもまだ俺終わってないからなぁ。

設楽:
今週土曜日あたり原稿取りに伺ってもいいですか?

田島:
来たい?

設楽:
行きたいなぁ。

田島:
じゃあ原稿渡した時にお酒飲ませてくれるんなら。


設楽:
全然いいですよ。じゃあ土曜日に。

田島:
あぁ、土曜日に原稿渡して飲むのね。オッケー(笑)

本田:
お酒飲むのはいいけど、原稿忘れないでね。

G:
なるほど、こんな感じなんですね(笑) 柴田さんから見ていかがですか?

柴田:
お二人はやっぱり合いますね。イラストを描いてくれる人と作家さんを会わせるのってドキドキするんですよ。それぞれの世界観を持って、それぞれにやってることがあるじゃないですか。性格とか合わない可能性もあるんで。でも二人は最初に会った時から普通に話してたし、さっき田島さんも言っていたように、なんとなく通じてる感じがあって。

だから、今回も企画にいろんな経緯があったけど、秋田さんに「じゃあ、田島さんでどうですかね」って言ったら「ぜひ」って。

田島:
本当に?(笑)

柴田:
本当ですよ(笑) 田島さんも原作の人と一緒にやること多いから分かると思いますけど、小説と漫画の一番の違いって、漫画は原作の人が書いたネームを作画の方が変更したりするのは普通なんですけど、イラストと小説の場合は、もう小説ができちゃってるんですよね。気に入らなくても修正できない(笑)。だからイラストを描く人のほうがノッてくれないとうまく行かないんです。今回はそこがありがたかったですね。

なのでこういう場ってなかなかできないんですよ。対談って言っても、会話が全然無かったりするし。改めてこの二人は、合ってるものがあったのかなって思いますね。

本田:
あとは原稿ができればね。

田島:
なんかね、だんだん電話が怖くなってくるんだよね(笑)

秋田:
この頃本当にがっくりくるんですけど、いろんなことで遅れてると、メールの送信履歴のタイトルが全部「すみません」になってるんですよ(笑) そんなんばっかりですよ。

田島:
本当だよぉ……。

秋田:
最近僕の合い言葉は「原稿なんて上がるわけがない」ですよ。同業の人にはいっつもこれを言ってます。「原稿なんて上がるわけがないんだから、遊びに行きましょうよ」って(笑)

◆田島昭宇のデザイン公開「ハンターダーク」カバーイラスト


G:
経緯のところをもうちょっと突っ込んで聞いていきたいんですが、最初に聞いたお話だと、何年か前にすでに別のロボット系の小説があり、それが現在のハンターダークに受け継がれ、田島さんが入って現在の形になった、ということですが。

柴田:
さっきも言いましたけど、僕の中でひとつ大きなポイントがあって、二人の性格や作品の世界観が合う合わないって点があるんですよ。昔、別の企画で田島さんと秋田さんと一緒にご飯を食べたことがあって、その時、この二人良い感じだなっていうのがあって。

それで今回どうしようってなった時に、ハンターダークの世界観はすごくスタイリッシュだし、メカがメインで出てくるってことで、「そういえば田島さん、フィギュア好きって言ってたな」って思い出したんです。人間じゃないものって、田島さんのこれまでの作品ではあんまり出てこなかったけど、きっとやれるんじゃないかなって思って、秋田さんに聞いてみたんですね。で、田島さんにお話したらやってもらえることになって。


だから、お二人の相性と、メカがデザインできる人っていうところがポイントですね。

G:
田島さんは、最初にハンターダークの話が来た時、どんな印象でしたか?

田島:
最初は本田さんから「仕事あるんですけど」って電話がかかってきて「ああ、うん」って。

本田:
基本的に仕事は断らないもんね(笑)

田島:
秋田さんの作品だっていうことだけ聞いてて。だから「ああ、うん」って。


本田:
でも最初に「ロボ描きますよ」って言いましたよね。

田島:
ああ! 言ってた言ってた! それでちょっとテンション上がったんだ俺!

本田:
久しぶりに女の子じゃなくてロボ描きますよって。

秋田:
最初にあった原案から、(キャラクターの)名前もタイトルも変えたわけですけど、その変更の時から、よっぽどのものが上がってこないと、前のものが消せないっていう感覚があったんで、よっぽどの人にデザインを頼まなきゃいけないってことで、僕が編集者をいじめたんですね(笑)

柴田:
すごく厳しかったです。具体的な候補の方がいたわけじゃないんですけど、「超えなきゃいけないですよね」っていうのがあって。なかなか難しいじゃないですか。最悪のパターンは、イラストが完成してから秋田禎信さんに「コレはちょっと……」って言われるのが怖かったので。田島さんがやってくれるって決まった時点で、信頼っていうか、出てきた絵に対してどうこうっていうのが無い感じに。

田島:
でもちょっとリテイク入ったんですよ……。

秋田:
誰がリテイク入れたんですか?

田島:
あ、いやそれはもっともな話で、最初、カバーにロボット、機械人をたくさん描いてくださいって言われてたんだけど、いっぱい描いたら色がチカチカしてまとまんないなって思って、一人で行こうってことで一人しか描かないラフを出したんですね。そしたら「女の子を入れてくれ」って。「ギャルロボを入れて」って(笑)

秋田:
リテイク、僕もありましたよ。タイトルを変えるときに、「くらやみ盗十郎」ってつけたら「意味が分からない」って(笑)

柴田:
時代劇じゃないんだから(笑) 設楽さん、カバーの絵、今出せますか?

設楽:
出せますよ。これ。

田島:
そう、これ。やっぱり女の子入れないとダメだよね。もともと一枚でカッコ良い塗り方にしようと思ってたんだけど、売り的にもギャルいないとダメだよねって。


秋田:
何事もギャルがないとね。

本田:
最初手裏剣の話ばっかりしてたんだよね。

柴田:
デザインは難航しましたか?

田島:
いや、パッと。最初にいっぱい描いたやつがダメで、一人にしたら「あっ、一人カッコ良い」って。


G:
最初、描く前になにか注文とかはあったんですか?

田島:
いや、ロボをいっぱいって言ってた気がする。

柴田:
お話の中で、チームがいっぱい出てくるんで、やっぱり全部見たいじゃないですか。だから「全部お願いします」って。

本田:
最初はカバーもロボがいっぱいの予定だったけど、これ見たらこっちのほうが良いかなって思えてくるよね。

設楽:
絶対こっちのほうが良いですよ。

柴田:
カバーでは「ハンター」だけなんですが、中面では各章扉に他の機械人が載る予定なんで。

◆俺の生原稿、いくらで売ればいいかな?


G:
ちなみに田島さんは原稿を描くときどんな道具を使っているんですか?

田島:
手塗りですよ。カラーインクです。

柴田:
全然使わないんですか、パソコンは?

田島:
うん。ちょろっと描いたことあるよ。一瞬だけ。

柴田:
最近は原画でもスキャンした後でデータだけが送られてくることも多いんですけど、生原稿は感動しますよ。

秋田:
電車で忘れられないっていう。

柴田:
忘れられない、絶対(笑)

田島:
俺ね、渡すイラストを駅に忘れたことあるよ。

設楽:
それいつの話ですか(笑)

田島:
5年くらい前。

設楽:
どういうシチュエーションで?

田島:
いや、なんか知らないけど……忘れちゃったんだよね。小田急線のある駅での話なんだけど、そこから電車に乗る時に、なんか良い気分で待ってて、忘れたんだよね。新宿で渡そうと思ってたんだよ。

秋田:
ちゃんと出てきたんですか?

田島:
電車に乗ってしばらくして、「あっ、無い!」って気づいて、駅にすぐ電話して「こういう画板が届いてない?」って聞いたら、あるって。よかったよぉ~。で、渡せなかったから、渡す相手に電話して、「駅に忘れたから」って。


柴田:
今、作画ってほとんどデータになってるから、生原稿の恐ろしさを経験したことのない編集者も増えてそうですね。だから、田島さんの担当するときは相当注意しないと。「メールで送ってください」とか言われたことありませんか?

田島:
あ、でも俺は手塗りだって分かってるから、皆取りに来るよね。たまに若い編集者が「メールで原稿を送りますから」って言うと、カチンと来るね。ふざけんな、持ってこいって。

柴田:
田島さんからは手渡しでもらえるだけ嬉しくて、下手すると袋に入れて玄関に掛かってるだけの人とかいるんですよ。女性のクリエーターの方とか、作業後ですっごい疲れてるから、顔を見られたくなかったりするじゃないですか。仕方ないんですけど、あれはさみしいなぁ。

あと、手描きは途中を見せられないっていうのはありますよね。データだと送るの簡単ですけど、田島さんの場合は手描きだから。

田島:
FAXで最初にペン入れたのとか送ったりしますけど、塗ってる途中は無いですね。

柴田:
データだと塗ってる途中でも送ってもらったりするんですが、田島さんの場合は、ペンの次にもう出来上がりだから、完成がどうなるか、受け取るまでわからない。設楽さん、原稿もらう時、すっごく緊張したでしょ。

設楽:
そりゃ緊張したよ。いろんなこと考えたよね。帰りはグリーン車で帰ろうかなとか。ウソだけど。

田島:
いいじゃん、グリーン車で帰ったって。土曜日はグリーン車安いんだよ。

設楽:
じゃあ次はグリーンで帰ります(笑)

本田:
田島さんはね、原稿取りに行くといつも起きてるじゃない。でも、人によっては玄関にぶら下がってる人もいるし、ガス管の中に入ってる人もいるんだよね。合い鍵かっていう。

柴田:
すっごい切羽詰まった状況で仕上げるから、手渡ししてくれない人も多いんですよね。

本田:
A先生なんて、ガス管の中にペラで5枚くらい入ってて「今日は5枚か」なんて。

田島:
今は違うらしいよ。マンションの受付嬢に渡してあるんだって、今は。って最近文句聞いたもん。「大変なんですよ」って言うから、「それAさんじゃないの?」って聞いたら「えっ!」って。

G:
でも手描きの原稿が残るっていうのは、すごく貴重ですよね。

柴田:
額に入れて飾っておきたいですよ。それが全然違う感じですよね。複製原画と原画っていうのの違い。だから、今回のカバーも額に入れて入り口に飾りたいなぁと。

田島:
あ、飾っといてください。でも、原画って返してもらった後、最終的にどうすればいいの?


柴田:
すごい問いかけだな(笑)

田島:
昔ね、20年くらい前に天野喜孝さんの個展に行った時、値段とかついてて、最終的に売ったりしてんのかなって。

柴田:
田島さん、全部手元に残してるんですか?

田島:
うん、全部っていうか、紛失とかもあると思うけど。

秋田:
きちんと保存してくれるっていう人に売るのはいいかもしれませんね。

柴田:
画家ですからね。

本田:
でも売ると画商さんが集まってくるからね。

田島:
転売しちゃうとか? いや、でも、いくらくらいで売ればいいかな?

秋田:
自分でつけるのは難しいですよね(笑)

田島:
今はもう面倒くさくなって描いてないんだけど、昔はA3の原稿とか描いてて、最後の最後で失敗して描き直したのがあったんだけど、その失敗したやつは小畑さんにあげちゃったんだよね。小畑さんが「欲しい」って言うから。「帝都物語」だったけどね。


本田:
天野さんの絵で、パピルスとか特別な紙に、ガッチャマンの眼だけ描いたやつが20万とか、そんなのを見た気がするな。

田島:
マジかよ! でも当時の天野さんの個展で、俺が一番良かったと思う頃の天野さんの絵、20万くらいだったけど、欲しかったな。

G:
いつ頃のことですか?

田島:
一番最初の画集が出た頃かな。「キマイラ・吼」とか描いてた頃じゃないかな。

柴田:
秋田さん、自分のタイトルの原画とか、欲しいと思ったりしますか?

秋田:
でも、CGじゃないのって草河さんだけのような……草河さん、……ちゃんと保存してる気が全然しないなぁ(笑) 物置とかに置いてありそう。勝手なイメージですけど。「カナスピカ」の時は、個展やってたんで行こうかと思ったんだけど、行けなかったんですよね。なんだったら買おうかとも思ったんだけど。

柴田:
原画は絶対スゴイですよ。これからCGが増えていくと、逆の価値が出てきますから。

本田:
じゃあ田島さんが画集出すときに個展やってもらえば。

田島:
ああ、やるよじゃあ。

本田:
そんなイヤそうな顔しないでよ(笑)

田島:
値段つけて?

本田:
いや、売らないで。見るだけ。

田島:
でも個展ってやりたいよね。あっそうだ、そう言えば絵の話して思い出したんだけど、3月末に飛鳥新社から俺の画集「ロザリオイエティ」が出るんだよ。「ハンターダーク」と合わせてよろしくお願いします。

◆ハンターダークの見どころは「荒唐無稽だけど大まじめな世界観」


G:
「ハンターダーク」はこの一巻でひとまず完結、という感じでしょうか。

秋田:
続きとしては、書いて書けないことはないと思うんですが、ひとまずやりたいことをやりきったかな、と。

柴田:
人気が出れば続きもあるかもしれないですよ!(笑)「ハンターダーク」はせっかく田島さんにデザインをしてもらったことでもあるんで、漫画化とか、フィギュアとか、そういう方面にも展開したいですね。立体物にしたいなぁっていうのは一番あるんですよ。

秋田:
おもちゃみたいなキャラクターで、僕の中でもおもちゃ感が強い話なんで。造形の憧れはありますね。田島さんの絵でもそうでしたが、腕のところがちゃんとバネになってたり。

G:
「魔術士オーフェン」など、今までの秋田さんの作品とはかなり異色な作品になると思うのですが、見どころはどんなところでしょうか。

秋田:
そうですね、かなり変わった作品になると思います。いわゆるメタ的な感覚っていうのか、僕の書き方ってどこか冷めた視点があったと思うんですが、なるべくそれを無くして作ってます。なので読んでておかしなところがいっぱいあると思いますけど、むしろそういう荒唐無稽な大まじめさにどっぷり浸かっていく世界観っていうか。おもちゃ箱みたいなものを作りたいな、と思って作りました。

実際に話の要素としては、突飛なものは使ってないんです。多分、読んでいて今までに見たことのないものっていうのは入ってないと思います。でも、最終的に出来上がった形を見ると、これはあまり他に無いんじゃないかなっていう、そういう着地点をイメージしながら書いてました。総合してできたものを見ると、見たことのないものになってるっていう。

だから、話の筋を説明しろって言われると難しいんですよ。僕の中でのカートゥーンの基準もそういう感じで、カートゥーンのストーリーって説明しても「で?」としか言いようのないものなんですが、出来上がったものはすごく面白かったりする。


本田:
「SFって何?」っていう基準を考えると、「世界を作り出せる」ってことなんじゃないかと思うんですよ。そういう意味で「ハンターダーク」はすごく設定もこだわってる。

柴田:
世界観はすごいですね、たしかに。サラッと読むと、世界観まで気にしなくても読めるんですけど、すごく良くできてるんで、世界観に注目ですね。

G:
「機械人」っていうと、「仮面ライダーストロンガー」のイメージが強いんですが、特撮の影響っていうのもあるんでしょうか?

秋田:
僕の中では「機械人」っていうと「キカイダー」のイメージなんですね。あっちは人工知能ですけど、人造の存在が現れることで人間とはなにかを問うっていう。特撮の影響はもちろんあって、ノスタルジックなテーマを目指してます。

本田:
そういう意味では、古典的な話なのかもしれないですね。

秋田:
そうなんですよ。要素として見たときに、意識してどこかで見たことのあるものを拾ってるはずです。

◆みんなフィギュアが好き


設楽:
今日はフィギュアの店に行こうとしたら閉まってたんですよね。

田島:
そう。がっかり。

柴田:
渋谷のブリスターってフィギュア専門店がありましたけど、あれも潰れちゃったんですよね。

田島:
さみしいよね。

柴田:
原宿のブリスターも昨日行ったらなくなってて。通販に集約されちゃってるのかな。

秋田:
この頃は、どのお店に行っても同じ品ぞろえっていう不満はありますね。おもちゃもなんだかシステマチックになっちゃいましたね。そういえば「ボーダーランズ」の三角のロボットが予約受付してたのに、まだ発売されてないな。

柴田:
田島さんはいつもどこで買うんですか?

田島:
通販とか、年に一回くらい秋葉原に行くんだけど、ラジオ会館で一日が終わっちゃう感じ。

秋田:
でもラジオ会館もずいぶんちっちゃくなっちゃった気がするんですよね。巡ってて見取り図みたいなのを見ると、ずいぶん店舗が空いてるなぁって。

柴田:
中野ブロードウェイって今はどうなってるんですか?

秋田:
ブロードウェイは変わってないですね。増えても減ってもないです。最近は微妙に「アドワーズ」が増えてるっぽいです。

柴田:
田島さんはブロードウェイには行かないんですか?

田島:
俺は昔、中野に住んでたから。半年くらいだけど。その時は毎日ブロードウェイとか行ってて。もう10年以上前だね。まだおもちゃ屋がポツポツ出てきた頃で、武蔵境に引っ越してからもちょくちょく行ってたね。


柴田:
じゃあフィギュアを買うとしたら、中野か秋葉原か……。

田島:
あと、俺は昔、吉祥寺とか行ってたな。「ポストホビー」とかあったし、あと「コトブキヤ」

G:
どんなジャンルのフィギュアを買うんですか?

田島:
映画のヤツとか、あとなんでも。

秋田:
やっぱり店頭で見て「あ、これだ!」っていう。だから全然わけのわからない外国のおもちゃとかも買ったり。

田島:
あ、そうそう(笑)

秋田:
なんだか分かんないけど、しっぽを引くと怪獣が手を振るおもちゃとか。なんだろうコレっていう。

設楽:
最近買ったのってなんですか?

田島:
最近はね、新しい「フレディ」。あとアメコミのなんか、ドクロの……よく分かんないけどなんかドクロの。フレディは手の感じが良かった。

秋田:
最近買ったのは、出てたのを知らなくて、ポンとかごに入ってたんですが、「銀河ヒッチハイク」の映画のアーサー・デント。あれのすごく怖い顔の人形があって。タオルこう持ってて。で、その裏を見てマーヴィンのぬいぐるみが有ることを知って、欲しいんですがどこに売ってるか分からないっていう。


G:
銀河ヒッチハイクシリーズはお好きですか?

秋田:
ええ、大好きです。原作がやっぱり好きなんで。

G:
フィギュアというか、おもちゃ好きという点でもお二人には共通点があるんですね。でも、やっぱり店舗が無いと楽しみも半減でしょうか。

秋田:
通販の、あの良く撮れた写真がイラッとくるんですよ(笑)

田島:
でも俺、この前ホットトイズのやつ買っちゃった。

G:
ホットトイズと言えば、つい最近イベントに行ってきまして。アイアンマンを見てきました。

秋田:
アイアンマン! クリスマスの時に思ったんですよ、「これをサンタが俺にくれればいいのに!」って(笑)

田島:
なんか特別なやつがあったの?

秋田:
いや、僕が見たのは前にあったやつの再販ですね。他はあの……ウォーマシーンとか。

田島:
あの最後闘ったヤツ?

秋田:
「アイアンマン2」の方で相棒が着てる、シルバーのやつ。

G:
そのホットトイズのイベントでは、「GANTZ」奥浩哉さんとか、「メタルギア」小島プロダクションがデザインしたアイアンマンが展示されてたりして、ちょっと面白かったですね。

本田:
Kさんとか大好きですよね、そういうの。

田島:
あぁー、Kさん好きそうですよね。

本田:
中国人の大金持ちとオークションで競ったりして。

田島:
あ-、バットマンのヤフオクね。それAさんとかも入ってるんでしょ。

秋田:
その三人がパソコンの前で競ってる図って面白いですね(笑)

◆田島家の猫、秋田家の猫


本田:
秋田さんはなんか生き物飼ってる?

田島:
急になにそれ(笑)

秋田:
実家のほうに猫がいますよ。

本田:
田島さんとこは猫何匹だっけ?

田島:
ウチは今4匹。

G:
その猫は拾ったりしたものなんですか?

田島:
ウチのは全部、吉祥寺とかで拾ったとかそういうの。ブロードウェイの商店街の脇にちょっと入ったところで。

柴田:
それを持ってっちゃったんですか?

田島:
なんかこう……連れて行かなきゃっていう気持ちになって。バイクだったから、袋を買ってきて、ガッて入れて。誘拐みたいに。近所のお店で聞いたら、野良猫で、そこでエサとかもらってて、近所のお店のおばちゃんから「これエサ代だよ」って1000円もらったりして。


柴田:
今でもその子はいるんですか?

田島:
今もいます。

秋田:
猫は出会いですからね。人間には選ぶ権利とかないんです。

設楽:
ちなみに秋田さんのとこの猫もそんな感じなんですか?

秋田:
猫飼ってると、獣医さんのとこに連れてくじゃないですか。そこでもらってくるパターンが一番多いですね。

田島:
病院の前に捨ててある、とかってこともあるからね。

秋田:
そういうのを見て、ウチの親が連れて帰るっていう。それで結局、やっぱり4匹くらいいますね。

本田:
4匹も飼うの大変じゃないんですか?

秋田:
まあでも、1匹飼うのも4匹飼うのも大して変わらないんですよ。

田島:
だけど部屋が汚くなるのは4倍。トイレも4倍。

設楽:
メシも4倍ですよね。猫は何を食べてるんですか?

田島:
えっ……? キャットフード。


秋田:
なぜそこに疑問を持ったんですか(笑)

設楽:
なんか、ねこまんまとか食べさせてるのかなって。やっぱり猫によって好き嫌いってあるんですか?

田島:
ウチは1匹の猫が尿結石気味なんで、全員が尿結石用のメシを食わなきゃならないっていう。

秋田:
あの高いやつですか?

田島:
高いんだよ、食費かさむんだよね(笑)

設楽:
尿結石用のメシですか……。田島家の猫にはなりたくないですね(笑)

田島:
でもおいしいみたいだよ。すげえ食ってる。

秋田:
ウチの場合、猫にも力関係があるみたいで、4匹分のエサを出すじゃないですか、そうすると1匹が2匹分くらい食べたりして、1匹だけすごい丸々としちゃってるんですよ。7kgくらいある猫がいるんですけど、すごいシルエットですよ。でもしょうがないんですよ、他の猫を押しのけて食べちゃうから。

◆田島家のウーパールーパー


本田:
田島さんの仕事場に行くと、水槽と同じ大きさのウーパールーパーがいるからね。

田島:
またぁー。同じ大きさじゃないじゃん。

秋田:
今の発言だと、完全に水槽にギッチリ詰まってるイメージでしたよね(笑)

田島:
でかいってことでしょ? ……でかいよ。

G:
どれくらいの大きさなんですか?

田島:
これくらいかな……(割りばしを手に取る)。これよりでかいかも。
※ウーパールーパーの全長は雌だと最大のものでも21cm程度。

柴田:
育ててそこまで大きくなったってことですか?

田島:
うん。何年かで。

設楽:
僕がこの前お邪魔したときは、彼は隠れて出てこなかったんですが、名前はなんていうんですか?

田島:
名前? ウー。たまご生むから雌みたい。でも雄がいないから無駄生みなんだよね。

本田:
一番最初に「こいつ食べられるんですか?」って聞いてすごく怒られたんだよね。

田島:
でも食べれるらしいね。

設楽:
可愛いですよね。何年目ですか?

田島:
4年くらいかな。

◆田島昭宇が漫画家を目指すまで


G:
田島さんが漫画家を志したのはいつごろからなんですか?

田島:
俺はね、小学生か中学生の頃から思ってたよ。漫画家になりてぇ!って。

G:
小学生ですかー! 初めて読んだ漫画とかは覚えていますか?

田島:
なんだろう……「サスケ」とかそういうのじゃないかな。

秋田:
僕は「ミクロイドS」なんですよ。子供の頃に本屋に連れて行ってもらって、全3巻なんですけど、なぜか1巻と2巻だけ買ってもらって。なんで3巻まで欲しいって言わなかったのか分かんないんですけど、子供の頃読んで、ずっとラストを知らないまま大人になって、大人になってからやっと読んだんですよ。


本田:
名作ですよね。

田島:
「ミクロイドS」って名作だったの? 「ミクロイドS」は読んでないから分かんないんだけど、俺、手塚治虫の漫画って読めなくて。いや、買ったりしたんだけど、読めないんだよね。「ブラックジャック」は読み切りだから断片的に読めるってくらいで。

G:
漫画家になりたいと思うような、あこがれの作品とかってあるんですか?

田島:
江口寿史さんとかかな。

本田:
その頃って江口さんは何描いてたの?

田島:
俺、江口さんはデビューした時からずっと好きだったから、「すすめ!! パイレーツ」とかずっと読んでたし、「ストップ!! ひばりくん!」とかも。なんか、江口さんで初めて「漫画家ってカッコ良いじゃん」って思えて。

本田:
あんまりそういう話しないもんね。

田島:
うん。江口さんと初めて会ってお話できた時とか、すごくうれしかったなぁ。

G:
秋田さんは憧れの人に会った思い出とかありますか?

秋田:
そうだなぁ……あるんですよ、あるんですが、会ったらその時から知り合いになっちゃうんで……。


本田:
神坂さんとかはどうだったの?

秋田:
神坂さんですか? なんかすごくどうでもいい話になっちゃうんですが、神坂さんと話をした最初の言葉が、こばめぐ(小林めぐみさん)を指さして「仲間はずれー」って二人ではやし立てたんですね。ちょっと話の流れを覚えてないんですが、多分それが僕と神坂さんの初めての会話なんですよ。それがすごい昔のことで……。

柴田:
「誰しもそうだけど、俺たちは就職しないとならない」でご一緒した中川いさみさんの時とかどうでした?

秋田:
中川さんも大好きで。確かにお会いした時は爆発しそうでしたね。

田島:
「クマのプー太郎」の中川さん?

秋田:
ええ、「クマプー」の。「松村くん」を描いてもらいました。そういうのいっぱいあるはずなんですけど、聞かれると出てこないですね。あと、僕は舞台演劇とか好きなんですけど、これは実際に会う前に4メートルくらいの位置で見てるっていう(笑)

柴田:
作家でいますか?

秋田:
神坂さんとか水野さんは、デビュー前から読んでいましたね。あと、お会いできなかったんですけど、星新一さんがずっと好きで、後に「あの時、星新一ががあんなこと言ってたよねー」っていう話をしてる人たちに会った時、ちょっとだけ会った気分になりました。読んでた人って、会う前に死んじゃってるパターンが多いんですよね。ロス・マクドナルドとか(笑)

◆未来の作家に向けて


G:
秋田さんは小説家、田島さんは漫画家ということで、小さい子も憧れる職業なのかなと思うのですが、これから小説家や漫画家を目指そうという人に対してメッセージをいただけますか?

田島:
すげえハードル高いな……。秋田さん、お願いします。

秋田:
今、若くて作家を目指している人が、大人になった時の作家という仕事は、きっと僕が今やっている仕事とはまったく違うことのはずなんですよね。多分、それくらいの変化がこれからあるはずなんですよ。無ければもう全部滅んじゃうだけですから。そういう意味では、今やってる人間なんてどうでもいいくらいの感じで、そのくらいの野心なり夢なり希望なりを持ってやって欲しいなって。


田島:
素晴らしいね。でも、そうなるのかな、本当に。

秋田:
ならないともうどうにもならないのかなっていう。単純に使う道具が変わってくるはずだし、多分体制も変わってくるんですよね。出版社っていうものも、今の形と違うものになってゆくかも知れないし。もちろんまったく変わらない可能性もあるんですけど。まあでも、そのくらいの変化があることを夢見てやって欲しいなって思います。もうその仕事は多分僕にはできないので。

田島:
そうそう。己を信じてってことだね。

G:
ありがとうございました。

最後に二人のツーショットを撮らせてもらいました。ハンターダークは3月26日発売予定、どんな内容になっているのか、楽しみに待ちましょう。


<TOブックスの東北地方太平洋沖地震における義援金等の取り組みについてのお知らせ>

東北関東大震災の被害に遭われた皆さまへ

3月11日に発生しました東北関東大震災におきまして、
被害に遭われました皆様方に心よりお見舞い申し上げます。
今後も一人でも多くの方の命が救われますことを心よりお祈り申し上げます。
犠牲になられた方々とそのご遺族の皆様に対しまして、深く深くお悔やみを申し上げます。

この度、ティー・オーエンタテインメントは大きな被害を受けた地域の方々のために、
オンラインショップでの『ハンターダーク』を含む、全商品の収益を全て寄付致します。
一日も早く復旧がなされますようお祈りいたします。


株式会社TOブックス

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