取材

KDDIの「IS03」は順調な滑り出しを記録、割引プラン「ISフラット」の加入率も好調


KDDIが本日、2010年第三四半期(2010年10月~12月)決算を発表しました。

11月26日に発売されたau初のAndroidスマートフォン「IS03」の売り上げが気になるところですが、順調な滑り出しを記録したことが明かされたほか、パケット利用料が安価になる新料金プラン「ISフラット」の加入状況など、「Android au」のキャッチコピーと共に打ち出した施策の効果が明らかにされています。

詳細は以下から。
決算総括。連結ベースでは前年同期比マイナス0.5%の減収で、営業利益は同マイナス1.3%の減益。なお、当該期間に販売されていたスマートフォン「IS01」「IS02」「IS03(11月26日発売)」「IS06(12月23日発売)」の合計販売台数は39万台に達しています。


「IS03」の初期動向。20~30代のユーザーが多く、男性ユーザーが7割に達しています。


「IS03」ユーザーの「ISフラット」契約率は86%に到達。機種変更ユーザーの場合、データのARPU(加入者1人あたりの売上高)は約40%増加という結果に。


「禁断のアプリ」として登場したSkypeは約3割のユーザーがダウンロード。人気アプリランキングでもLISMOに次ぐ2位となっています。


なお、決算発表会で行われた質疑応答は以下となっています。

日経新聞社 堀江:
スマートフォンの今期の見通しは?

KDDI:
100万台弱になるとみています。

日経新聞社 堀江:
固定事業の増収の要因は?

KDDI:
海外で買収した2社が増収に影響しています。

日経新聞社 高井:
音声ARPU自体は落ち込んでいないのか?また、データARPUの伸びは想定していた?

KDDI:
データARPUの上昇については「ISフラット」のおかげ。音声ARPUの影響は毎月割やシンプルコースへの移行に伴い、下がっているものの、想定通り。86%がISフラットを選択していることは期待通りの内容であると考えているが、まだ初期動向の段階であるため、今後を見守っていきたい。

Q:
業績と直接関係ないが、自社株を取得した意図はあるのか

KDDI:
結論から申し上げると現時点では何も決まっていません。

Q:
ARPUの伸びは期待以上ということだが、いつごろデータが音声を上回るのか

KDDI:
内部の見通しでは、来年度にデータと音声のARPUが逆転すると思っている。総合ARPUは上昇するのではないかとみています。

ロイター通信社 村井:
スマートフォンの販売台数が100万台という見通しであるが、累計販売台数は?

KDDI:
第二四半期では数十万台という見通しだったが、今後新機種を投入する予定であり、トータルで100万台弱を見込んでいます。

ロイター通信社 村井:
機種変更が多かったということだが、新規契約獲得の見通しについてはどう考えているのか

KDDI:
12月の状態を率直に申し上げると、機種変更ユーザーの予約が殺到して「弾切れ」が発生していたため、新規のユーザーに届かない側面がありました。ちなみに現時点では「IS03」を購入したユーザーの92%が機種変更です。今後新機種を投入するので新規契約増につながると考えています。

東洋経済社 桑原:
NTT東西が光ファイバー接続料の値下げを発表したが、率直な印象をお聞きしたい

KDDI:
我々自身の認識としては値下げの額そのものについては適正な判断が行われているとみています。

東洋経済社 桑原:
接続料の値下げが事業にどう影響するのか、ユーザーへの光ファイバーの料金値下げを検討しているのか。

KDDI:
当社に与える影響はまだ試算していないが、値下げはプラスに働くと考えている。サービスを含めてユーザーの魅力になるものは何かということを考えて検討してるので、現状では何も決まっていない状態です。

フリーランス 石野:
Skypeの利用率が低いような気がするが、今後ダウンロード率を上げるような試みを行うのか。

KDDI:
当初の計画と比較するとダウンロード率が高いという印象です。高ARPU層のユーザーが使っているため、まずまずの滑り出しという印象。

フリーランス 石野:
VerizonのiPhoneについてどう考えているのかを聞きたい。

KDDI:
申し訳ありませんが、iPhoneについては「ノーコメント」とさせていただきたい。

フリーランスの石原:
VerizonがLTE対応スマートフォンを4機種リリースしたが、LTEを前倒しするのか。

KDDI:
2012年7月24日から800MHz帯の電波を利用できるようになるため、テストの関係からもLTEサービス開始を予定している2012年12月の予定を前倒しする予定はない。

NHKの井村:
スマートフォンを導入すればするほど利益を伸ばすのが難しくなるのではないかという気がするが、どういうことで利益を伸ばすことを考えているのか。

KDDI:
現在ARPUが低下しているが、これはほかの2社と比較して「シンプルコース」への移行が最も遅かったため。スマートフォンはそもそもデータのARPUが高いが、来期にデータARPUと音声ARPUが逆転し、再来期にはARPUがプラスになると考えています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
KDDIの田中社長、「CDMA2000版iPhone」の導入に対して「ノーコメント」と回答 - GIGAZINE

「IS03」よりも高速に、KDDIがAndroid 2.2スマートフォン「IS05」のCPU高速化を検討中 - GIGAZINE

「IS05」の実機を速攻ムービーレビュー、従来モデルよりも動作がぬるぬるに - GIGAZINE

KDDIに「CDMA2000版iPhone 4」の発売予定があるのかどうかを速攻で聞いてみた - GIGAZINE

「iPhone」の独占販売契約が全世界で終了、世界各国の携帯電話会社にチャンス到来中 - GIGAZINE

in 取材,   モバイル, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.