取材

3回通うとゲットできる記念グッズも、鉄道博物館の「御料車~知られざる美術品~」内覧会レポート パート2


パート1に引き続き、鉄道博物館で明日10月9日(土)から行われる「御料車~知られざる美術品~」展の内部を紹介していきます。

これから紹介するのは展示の目玉とも言える御料車車内の調度品で、皇族をもてなすに値する豪華な装飾や、きめ細かな細工がされているものばかりで、実用品というよりは美術品といった趣が感じられます。また、会期中に3回展示内容が変わるのですが、その度に足繁く通うことでゲットできる配布物もあるということなので、1度ならず楽しめるものとなっています。


詳細は以下から。鉄道博物館 - THE RAILWAY MUSEUM -

第三章「知られざる美術品」。展覧会のタイトルにも含まれている、展示の目玉です。御料車の製造には各時代を代表する美術家や宮内庁にゆかりのある企業が関わってきたため、日本の伝統文化が凝縮されていると言っても過言ではありません。


まず目に入るのは、御料車車内で使われていた引戸や仕切りです。


11号御料車 御食堂室の引戸。大正11年に製作されたもので、漆芸や螺鈿細工が施されています。


仕切(小菊と尾長鶏)


11号 御食堂室の窓枠(四季の花卉(かき))


七宝、木彫、螺鈿、刺繍とさまざまな技法で彩られた櫛形妻飾。


櫛形妻飾(菊紋章と鳳凰)


こちらは11号御食堂室に配置されていた木彫りの櫛形妻飾(牡丹に雀 菊 水仙)


11号食堂室の欄間(鉄線唐草)


御料車にはさまざまな文化人が関わったとされますがその記録は限られていて、すべての関係者を知ることは難しいのだとか。御料車車内の織物の大半を手がけた、川島織物セルコンの創設者である川島甚兵衛などが名を連ねています。


8号御料車 御化粧室内にあった御化粧台(鳳凰と藤)


金工の細かさがうかがえる釘隠しなど。


クッションの原画「錦鶏に薔薇文」と、それを元にして作られたクッション。昭和8年に作られたもので、完成度の高さが見比べるとよく分かります。


1号(2代)御料車の御座所にあったクッション。


カーネーションの図案があしらわれた、2号(2代)御料車の御座所にあったもの。


12号御料車 御休憩室のクッション。


2号(2代)御休憩室の円柱型クッション。


テーブルにクロスとは別にかけられる装飾目的のテーブルランナー


織物や壁面装飾に用いられたモチーフの由来も丁寧に解説されています。


3号(2代)御料車の御座所にあった玉座を再現しています。皇太后用として製造されたものではあったのですが、皇太子用にも運用される予定があったため、皇太子用の調度品などによく使われる鷲鳥紋が施されているのが特徴です。


侍従用の椅子ですらこの豪華さ。


同じところに置かれていた衝立(華霞)


会場内唯一の絵画であった、12号御料車の御座所にあった「野菊と薔薇」


12号御料車の御座所に飾られていた、制作者不明の置物「駿良ぐん遊」>


現1号御料車の御座所にあった灰皿。


12号御料車 御座所内の花瓶(波に千鳥)


10号御料車 展望室の扇風機と隅棚。列車内なので当然ではあるのですが、走行中に倒れたりしないようにこれらの調度品は壁などに固定されていたそうです。


御料車車内の明かりは、1号(初代)御料車製造当時は油灯ランプが使われ、その後時代を追って電灯にシフトしていったそうです。


これは11号御食堂室の天井灯。華やかな装飾がされています。


鉄道博物館内に常設展示されている2号御料車ですが、貴重なものなのでガラス越しに見ることしかできません。そんな御料車に乗ったかのような気分で記念撮影できるスペースが設けられていました。


これまで紹介してきた以外にもさまざまな展示のあるこの展覧会ですが、さらに10月9日(土)~11月8日(月)までが第一期、第二期が11月10日(水)~12月13日(月)、ラストの第三期が12月15日(水)~2011年1月16日(日)と、計3回展示内容の一部が入れ替わり、そのたびに退館時にもらえる記念カードが入れ替わるとのことなので、コンプリートしたい人は最低3回展覧会に足を運ぶ必要があります。


そして3枚のカードをそろえた人にだけ与えられる貴重な記念品が、この金メッキ仕上げの「特製オリジナルしおり」(先着1000名)。この他にも、先着2000名のオリジナル来館記念カード台紙のプレゼントもあるなど、コレクター心をくすぐる仕掛けも用意されています。


2010年10月9日(土)~2011年1月16日(日)まで行われる展覧会ですが、会期中毎週水曜日は「キャンパスデー」として大学・専門学校生は学生証の提示で通常入館料が半額の500円になるそうで、鉄道博物館には行ってみたいけどなかなかタイミングがつかめない……という人にもちょうどいい機会となっています。この時を逃すと間近でなかなか見られない貴重な展示品ばかりなので、興味がわいた人は1度足を運んでみてもいいかもしれません。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
大正時代から刊行されている「JTB時刻表」、通巻999号達成で表紙が「銀河鉄道999」に - GIGAZINE

縮尺3万5200分の1、指先でつまめる極小サイズの動く鉄道模型 - GIGAZINE

HDR撮影で味のある描き込まれた油絵のようになった古い鉄道たち - GIGAZINE

縮尺3万5200分の1、指先でつまめる極小サイズの動く鉄道模型 - GIGAZINE

in 取材,   乗り物, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.