映画

人が死ぬほどの影響を与えた強烈な映画いろいろ


映画というのはほとんどが作り物、フィクションのお話。そのため、作品の中では物語のために人が死ぬことも珍しくありません。しかし、映画の中には観た人に強い影響を与え、現実世界でも死者を出してしまうような作品があります。

あまりに作品が素晴らしくて現実に帰りたくなくなった、映像が強烈で心臓発作を起こしたなど原因は様々ですが、人を感動させられる一方で死へ誘うというのは恐ろしくもあります。

詳細は以下から。
15 Movies that Killed People

アバター(2009)


タイタニックを抜いて全世界興行収入第1位となるほどの大ヒット作品となった「アバター」。2Dと3Dの両方で公開されましたが、2Dで撮影してあとから3Dに変換する“エセ3D”ではなく、3D撮影のためにカメラを開発したという力の入れよう。また、作中に登場する惑星パンドラについてはその位置から大気、原住民ナヴィが使う言語に至るまで学者を集めて細かく設定しており、作り込まれた世界観に魅了された人は少なくありません。

しかし、あまりに現実よりも魅力的な世界であったことから映画鑑賞後にうつ状態になったり、現実に絶望する人が続出し、自殺者が出たという噂まで流れています。台湾では「アバター」を観たあと過度の興奮状態になった後に昏睡に陥り、11日後に亡くなった男性がいるそうです。


なお「アバター」は未公開映像を追加した完全版が上映される予定となっています。

タクシードライバー(1976)


ロバート・デ・ニーロが実際にタクシー運転手を数週間務めて役作りしたというこの映画には、デ・ニーロ演じるタクシー運転手のトラヴィスが社会への憤怒から次期大統領候補暗殺計画を立て未遂に終わるというシーンがあります。

普通の人は映画を観ても「あくまでフィクションだから」と割り切ることができるのですが、ジョン・ヒンクリーはそうではない人間でした。ヒンクリーは「タクシードライバー」に登場するアイリス役のジョディ・フォスター(当時12)に入れ込み、スターであるフォスターと同等の立場になるために大統領暗殺を計画しました。当時の大統領ジミー・カーターを狙ったヒンクリーは重火器不法所持によって逮捕されます。

釈放後も計画は続き、ヒンクリーはカーターを破って大統領となったレーガンを狙うようになります。1981年3月30日、計画は実行に移されましたが(レーガン大統領暗殺未遂事件)、暗殺は未遂に終わりました。ヒンクリーは精神異常を理由に無罪となりました。

クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア(2002)


1994年に公開された映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」の続編で、前作と同じくアン・ライスの小説を原作としています。本作で太古のヴァンパイア・アカーシャを演じた女優のアリーヤは「マトリックス・リローデッド」でジー役に配役されるなど人気の絶頂にありましたが、バハマからフロリダへ向かうセスナが離陸直後に墜落して22歳の若さで亡くなりました。その後、ジー役はノーナ・ゲイが代役を務めました。

Alan Menziesという男は、友人のMcKendrickさんと「クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア」を鑑賞して大変気に入り、McKendrickさんにこの作品をレンタルしてくるよう頼み込みました。言われたとおりにMcKendrickさんがレンタルしてきたこの作品をMenziesは時には1日3回、わずか数ヶ月で100回以上鑑賞し、だんだんと作中に登場する「呪われし者の女王」アカーシャに取り憑かれていきました。このころ、Menziesの前にアカーシャが夜な夜な現れ「私のために人を殺してくれたら不死にしてあげる」と誘いかけてきたそうです。

そんなある晩、McKendrickさんはMenziesに「君は正気じゃない」と伝えました。Menziesによると、McKendrickさんはアカーシャのことを侮辱する言葉を吐いたそうです。これに激昂したMenziesはMcKendrickさんを棒などで死ぬほど殴りつけて殺害、彼の遺体を何度も突き刺し、血を飲み、彼の頭の半分を食しました。Menziesは最後は刑務所で自殺したとのことです。

スクリーム(1996)

by San Diego Shooter

1996年に北米で公開され大ヒットしたホラー映画「スクリーム」は、殺人者がつけているマスクが印象的。この映画の影響は大きく、「スクリーム」のマスクを被って事件を起こすケースが続出しました。

高校生ケイシーは恋人のスティーヴが庭で殺害される様子を見せられてパニックに陥り、逃げだそうとしたところを脅迫者につかまってナイフで刺される。ケイシーの両親が帰ってきて見つけたのは、木にぶら下げられたケイシーの遺体で、体からは内蔵がえぐり出されていた……というのがこの作品の衝撃的な冒頭部分。

Daniel GillとRobert Fullerという二人の男は、「スクリーム」のマスクを被ってこのシーンと同様のことをAshley Murrayという少年に行いました。Murrayさんを18回刺したGillとFullerはこれで死んだだろうと考えてMurrayさんを放置しました。肺に達する傷を受け全身にわたる痛みと低体温症に苦しみながらも、Murrayさんはなんとか近くの道路まで這っていき、近くを犬の散歩で通りがかった人に見つかるまでの40時間を耐え抜きました。その数ヶ月後には、法廷での証言に無事出廷できたそうです。

バスケットボール・ダイアリーズ(1995)


ミュージシャンで詩人のジム・キャロルが若いころにつけていた日記「マンハッタン少年日記」をもとに、レオナルド・ディカプリオ主演で映画化された「バスケットボール・ダイアリーズ」。キャロルはバスケットの名選手としてアッパーウエストサイドの私立学校に通っていたのですが、同時にヘロインに溺れており、その購入資金のために同性愛者に体を売っていたそうです。

この映画の中で、ディカプリオ演じるジム・キャロルが黒いトレンチコートを着て学校へ行って生徒や教師を撃つ夢を見るというシーンが登場するのですが、1999年、黒いトレンチコートを着た少年2人が高校で銃を乱射し教師1人と学生12人を殺害するというコロンバイン高校銃乱射事件が発生。本作が事件に影響を与えたとして非難されました。

アメリカン・サイコ(2000)


ウォール街にある投資銀行の副社長であるパトリック・ベイトマン(クリスチャン・ベイル)は超エリートで全てを手にしていたが、心は満たされないでいた。そんな彼は、やがて底なしの虚無感と深い闇に行き着き、殺人に手を染めていく。

Michael Hernandezはスーパーマンが好きなごく普通の中学生でしたが、スーパーマンと同じくらいハンニバル・レクターやパトリック・ベイトマンのことが好きでした。ヒーローに憧れて屋根から飛び降り足首を骨折する子がクラスに一人はいましたが、Hernandezはそういった子ほどノーマルではなく、屋根から飛ぶ代わりに同級生を殺害しました。

十戒(1956)


モーセがユダヤ人を率いてエジプトから脱出する様を描いた、旧約聖書の「出エジプト記」を原作としたスペクタクル映画。上映時間220分以上の大作で、海が割れてそこをモーセ一行が進んでいくクライマックスシーンは圧巻です。

そんな「十戒」はハインリッヒ・ポメレンケという一人のドイツ人に影響を与えました。ポメレンケは「黒い森の獣」という別名で呼ばれた強姦殺人犯で、懲役140年の刑を受けました。ポメレンケは本作で淫らな女性が黄金の子牛(イスラエル人の崇拝対象)の周囲を踊る姿を見て「殺さねばならない」と決心したと弁明。4件の殺人と12件の殺人未遂、21件の強姦で有罪判決を受けたほか、6件の殺人も関与が疑われ、終身刑を6度科されることになりました。

パッション(2004)


イエス・キリストがゴルゴタの丘で磔刑となるまでの12年間を描いた、メル・ギブソン監督作品。原題は「The Passion of the Christ」(キリストの受難)で、全編がアラム語とラテン語になっており、その他の言語版は制作されていません。

地方の有名女性記者だったPeggy Lawさんは、この映画の磔シーンで心臓発作を起こして亡くなりました。「映画の上映中に人が亡くなったことはないのに『エクソシスト』では死人が出た、これは作品が邪悪なためだ!」とは言うのに、Lawさんの死について「神はこの映画を気に入らずに天罰を下したのだ」と言わないのはどういうわけだろう、と元記事は結んでいます。ところで、「エクソシスト」では上映中に人が亡くなったのでしょうか……?

トワイライト・サーガ:エクリプス(2010)


人気のファンタジー映画「トワイライト」の第3弾。日本では11月からロードショーとなりますが、北米や他国ではすでに公開されています。映画館で「トワイライト・サーガ:エクリプス」上映中に男性が死亡という記事でお伝えしたように、本作の上映終了後に映画館で亡くなっている男性が見つかりました。その原因は不明です。

マトリックス(1999)


1999年に公開されて映画界に衝撃を与えたアクション映画。撮影技術の一つであるバレットタイムはこの作品で効果的に用いられ、影響を受けた映画が続出しました。

リー・ボイド・マルボ(Lee Boyd Malvo)は2002年10月にワシントンD.C.で起きた連続狙撃事件(ベルトウェイ・スナイパー・アタック)の犯人の一人。この事件では13人が撃たれて10人が死亡、2003年に「D.C. Sniper: 23 Days of Fear」というドキュメンタリーテレビ映画が制作されました。主犯のジョン・アレン・ムハンマド(John Allen Muhammad)は死刑になり、マルボは終身刑となりました。「マトリックス」は、マルボが精神混乱状態に陥った原因の一つだったとして名前が挙げられています。

なお、マルボ以外にも、家主の女性を殺害してバラバラにしたスイス人交換留学生(27)や、家主の女性を撃ったバーテン(36)も同様に「マトリックス」の影響を受けて錯乱状態にあったと訴えているそうです。

ナチュラル・ボーン・キラーズ(1994)


ミッキーと恋に落ち、両親を殺害したマロリーはミッキーとともに逃避行に出るが、行く先々でも殺人を繰り返すことになる。やがて、二人はマスコミの注目を浴びることに…。

Eric HarrisとDylan Kleboldの18歳2人組はこの映画から取った「NBK」というコードネームで暴れ回りました。また、Nathan K. Martinez(17)はミッキーを演じたウディ・ハレルソンのように頭を剃り上げて同じようにメガネをかけ、寝ていた継母と義妹を射殺しました。このほかにも影響を受けたらしい事件は5件以上あるようです。欧米各国では年齢制限をかけての公開や上映禁止措置が行われましたが、それでも影響は防げなかったようです。

ディア・ハンター(1978)


ロバート・デ・ニーロとクリストファー・ウォーケン出演の映画「ディア・ハンター」はベトナム戦争を描いた秀逸な作品のうちの1本です。ベトコンの捕虜となったデ・ニーロ演じるマイケルやウォーケン演じるニックはベトコンらを楽しませるためロシアンルーレットを強要されることになります。その場からの脱出にはなんとか成功しますが、マイケルが正常な生活にじわじわ戻っていった一方、ニックはロシアンルーレットのスリルと恐怖から離れることができなくなってしまいます。

この「ディア・ハンター」でロシアンルーレットは非常にポピュラーなものとなり、後年ロシアンルーレットで死者が出たというニュースが出るたび、ディア・ハンターの影響ではないかと噂されることになりました。

パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー(1998)


本作は実在の医師パッチ・アダムスをモデルにした伝記映画です。

映画のラストでパッチ・アダムスは無料で医療が受けられる病院「ゲズントハイト・インスティテュート(Gesundheit Institute)」を開設し、多くの命を救ったように描かれています。ゲズントハイト・インスティテュートでははり治療、自然療法、ホメオパシーといった、科学者からは「ナンセンスだ」と言われている治療法が用いられていて、実際にはり治療で痛みが和らいだ人もいるでしょうが、ナンセンスな医術のために命を落とした人は数が知れないと言われています。この映画は、ホメオパシーの映画教材として使われたりもしているようです。

ポルノ全般

by Funky64 (www.lucarossato.com)

性交中の突然死(腹上死)があるように、性交や絶頂(オルガスムス)が死を招くこともあります。Nicola Pagintonさん(30)は腰から下が裸の状態でベッドに倒れているところを発見されました。彼女のノートPCではポルノ映画が再生されており、検死官や病理学者は、Pagintonさんが死の直前にアダルトグッズを使用していたところ、突然の不整脈に襲われて死亡したものだと結論づけました。

ほとんどの人は映画を観たからといって、作品世界に入り込んで盛り上がったりはしてもあくまでフィクションはフィクションと割り切れますが、そうではない人がどこに影響されてどのような行動に出るかは全くわからないものですね……。

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in 映画, Posted by logc_nt

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