メモ

面接で謙虚な態度の男性は、謙虚な女性に比べ好感を持たれにくい


「マッチョな男になりたい!」と歌ったヴィレッジ・ピープルの「Macho Man」が流行したのは1970年代後半のことですが、マッチョ、つまりステレオタイプな「男性らしさ」や、その逆の「女性らしさ」というものは、今の時代でも求められているものなのでしょうか?

ある心理学実験で、同じように「控えめ・謙虚・慎み深い」受け答えと態度の男女が面接を受けた場合、面接官が男女どちらの場合であっても、男性の候補者にとってはその慎み深さが不利となるのに対し、女性の候補者の慎み深さはマイナスイメージにならないという結果が出たそうです。これは、「男性は強くあるべき」「女性は弱さを見せてもよい」という固定概念が現在も確かに存在することを示しているとのこと。

詳細は以下から。Rutgers Study Finds Male Modesty a Turn Off for Women (and Men)

ラトガース大学で心理学を専攻する博士課程の院生Corinne A. Moss-Racusinさんは、Julie E. Phelan研究員とLaurie A. Rudman教授との共著の論文「Status Incongruity and Backlash Against Modest Men」で、仕事の面接において男女の候補者が「控えめな」言動をとった場合どう受け止められるのかを検証しました。論文はPsychology of Men & Masculinity誌に掲載されています。

実験では、心理学の単位の一部を報酬としてボランティアを募り、132名の女子学生と100名の男子学生が参加したそうです。被験者は「面接官」の役になり、「男性有利でも女性有利でもない、高い技能と社会的スキルが要求される仕事」の志望者を、面接を録画した15分間のビデオを見て評価しました。「志望者」役の男女は同じような内容の「謙虚な」受け答えをするよう指示された役者です。

その結果、面接官が男女どちらの場合でも「有能かどうか」という観点での評価では志望者の性別による違いは見られなかったものの、「好感が持てるか」という観点では、謙虚な男性は謙虚な女性と比べ好まれないという、社会的バックラッシュ(男女平等の推進や女性の地位の向上に対する反動)の存在を示唆する結果が見られたそうです。

Moss-Racusinさんによると、男性の謙虚さは「弱さ」の表れとして見られているとのこと。「弱さ」は地位の低い男性の性格特性とされ、雇用可能性やどれだけの収入を得られるかという可能性にも影響します。それに対し女性の謙虚さはネガティブに見られることはなく、地位と結びつけられることもなかったそうです。

男性にとっては「ぼく脱いだらすごいんです」というクラーク・ケントでいるより、常に実力を隠さずスーパーマンの状態でいる方が有利なのかもしれません。


「女性の弱さは許されますが、男性にとって弱さを見せることは禁物です。対して、男性は支配的であることが許され、女性が支配的であることは許されません」とMoss-Racusinさん。相反する「A」と「B」という2つの性質があるとすれば、「男性はAであるべき」「男性はBであってはいけない」「女性はBであるべき」「女性はAであってはいけない」とあてはめることで、男女を型にはめる4つのルールと、それに基づく男女の言動への要求が生まれ、性別のステレオタイプをかたづくっているとのことです。

しかし、実験では「謙虚な男性が雇用の際差別を受ける」という研究者たちの仮説を裏付けるような結果は得られなかったとのことで、この理由についてMoss-Racusinさんは「もともと女性より男性が優遇されているため、謙虚な男性は(弱さを疑われても)『疑わしきは罰せず』の恩恵にあずかり、支配的な女性ほど性差別に遭うことがないからではないか」としています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log