映画

第82回アカデミー賞受賞作品がどのような内容か大ざっぱにわかる一覧まとめ


現地時間3月7日、第82回アカデミー賞の授賞式が行われました。「アバター」「ハート・ロッカー」の2作品が最多9部門にノミネートされ、それぞれの監督がジェームズ・キャメロンとキャスリン・ビグローという元夫婦だったりして注目を浴びましたが、結局は「ハート・ロッカー」が作品賞、監督賞など6冠を達成。「アバター」は撮影効果、編集、美術の3冠となりました。

受賞作品の中にはちょうど現在上映中の作品もありますが、すでに公開が終わってしまった作品や、まだ日本では公開されていない作品もあります。そこで、どういう作品なのかが少しでも伝わるよう、情報を集めてみました。

ハート・ロッカー(原題:The Hurt Locker)


アメリカ軍爆発物処理班の活動を描いた「ハート・ロッカー」は今回のアカデミー賞で「アバター」と並ぶ9部門にノミネートされ、そのうち作品賞をはじめ作品賞以外の受賞部門は監督賞(キャスリン・ビグロー)、脚本賞(マーク・ボール)、編集賞(バリー・アクロイド)、音響編集賞(ポール N.J.オットソン)、録音賞(ポール N.J.オットソン、レイ・ベケット)の6部門を受賞しました。

日本では3月6日からTOHOシネマズを中心に全国46スクリーンで公開されています。

アバター(原題:Avatar)


ジェームズ・キャメロン監督が「タイタニック」以来12年ぶりに撮った映画で、構想14年、撮影4年という大作。興行収入はそれまで史上最高だった「タイタニック」を抜いて歴代1位という大ヒット映画でもあります。「タイタニック」はアカデミー賞史上最多となる11部門を獲得しましたが、「アバター」は美術賞(リック・カーター、ロバート・ストームバーグ、キム・シンクレア)、撮影賞(マウロ・フィオーレ)、視覚効果賞(ジョー・レッテリ、スティーヴン・ローゼンバウム、リチャード・ベネハム、アンドリュー・R・ジョーンズ)の3部門獲得となりました。

日本では2009年12月23日から公開されており、まだ数多くのスクリーンで鑑賞することができます。

クレイジー・ハート(原題:Crazy Heart)


「クレイジー・ハート」からはジェフ・ブリッジスが主演男優賞、「THE WEARY KIND(ザ・ウェアリー・カインド)」が歌曲賞に輝きました。落ちぶれたカントリー歌手が女性ジャーナリストとの出会いをきっかけに再び立ち上がっていく姿を描いた人間ドラマで、スコット・クーパーの初監督作品です。「THE WEARY KIND」は作中でコリン・ファレルが歌っています。

日本での公開予定は未定となっていましたが、20世紀FOX配給での公開が決定しました。

しあわせの隠れ場所(原題:The Blind Side)


サンドラ・ブロックが主演女優賞を受賞。勉強はできないけれどアメフトの才能がある黒人少年と、彼の後見人となった女性との絆を描く。元になったのはNFL新人選手マイケル・オアーの生い立ちからNFL入団までを描いた実話。

2月27日から全国42スクリーンで公開されています。

イングロリアス・バスターズ(原題:Inglourious Basterds)


1976年のイタリア映画「地獄のバスターズ」をクエンティン・タランティーノ監督がリメイクするという触れ込みでしたが、公開されてみると「バスターズ」の名前こそ残っているものの中身はタランティーノ独自の作品となっていました。映画は第二次世界大戦中のドイツに潜入してナチスを血祭りに上げる特殊部隊”イングロリアス・バスターズ”の活躍を中心に描く戦争映画で、クリストフ・ヴァルツが優秀かつ冷酷に任務を遂行するため”ユダヤハンター”の異名を持つ親衛隊のハンス・ランダ大佐を演じ、助演男優賞を受賞しました。

2009年11月20日公開とすでに3ヶ月前に公開された映画ということもあり、現在上映されているのは飯塚シネマセントラルのみ。3月20日から26日に早稲田松竹で、5月1日~7日に下高井戸シネマでの上映が予定されています。

プレシャス


クレアリース・プレシャス・ジョーンズは16歳の女の子。「愛しい」というミドルネームを持っている彼女の前にあるのは、お腹の中には父親の子がいて、母親からは虐待を受けるという残酷な現実。「誰も愛してくれない」と嘆く彼女ですが、フリースクールでのレイン先生との出会いが彼女を変えていきます。プレシャスの母・メアリーを演じたモニークが助演女優賞を受賞。

日本では4月24日から14スクリーンで上映が始まります。

カールじいさんの空飛ぶ家(原題:Up)


ピクサー・アニメーション・スタジオの「カールじいさんの空飛ぶ家」は長編アニメ映画賞と作曲賞を受賞。

アカデミー賞ノミネート記念の2週間限定凱旋ロードショーが3月12日まで全国50スクリーンで行われています。

ヴィクトリア女王 世紀の愛(原題:The Young Victoria)


衣装デザイン賞を受賞したのはイギリスが絶頂期だった19世紀の女王・ヴィクトリアの姿を描いた「ヴィクトリア女王 世紀の愛」のサンディ・パウエル。受賞はこれが3度目となります。

シネマート六本木、シネマート心斎橋、ワーナー・マイカル・シネマズ多摩センター、ジストシネマ和歌山、Denkikanで上映が行われているほか、13日・14日はシネプレックス小倉、横浜シネマリンでも上映予定。14日でほぼ終了してしまうようです。

The Cove(ザ・コーヴ)


日本で行われるイルカ漁を題材にした「The Cove」が長編ドキュメンタリー賞を受賞。この映画の舞台は和歌山県太地町で、進入禁止区域に指定されている場所へ潜んで隠し撮りを行ったり、リモコン飛行機を駆使したりしての撮影が地元の人との間でトラブルになりました。

オーストラリアでは2009年に公開されており、日本でも初夏の公開が予定されています。

Music by Prudence(ミュージック・バイ・プルーデンス)


短編ドキュメンタリー賞を受賞したのは「ミュージック・バイ・プルーデンス」。アメリカとジンバブエが共同制作したドキュメンタリーで、障害を持って生まれてきたため「呪いの子だ」と母親の実家に預けられてしまったPrudenceさんの半生を描いています。

2010年春にDVDがリリース予定。日本での劇場公開の予定はありません。

瞳の奥の秘密(原題:El Secreto De Sus OJos)


アルゼンチン映画として外国語映画賞を初受賞したのが「瞳の奥の秘密」。アルゼンチンではもちろん大ヒット、スペインの映画祭でも10部門にノミネートされるなどしており、今回の受賞を受けて日本での公開も決定しました。

スター・トレック


名作SF「スター・トレック」を最新技術で映画化した第11作目「スター・トレック」がメイクアップ賞を受賞。

2009年5月23日に公開された映画で、11月6日にDVD&BDがリリースされています。

LOGORAMA(ロゴラマ)


短編アニメ映画賞は「Logorama」が受賞。6年の歳月を費やして制作された作品で、企業のロゴでできた街の中をドナルド(マクドナルド)やビバンダム(ミシュラン)などのキャラクターが無認可で闊歩しているといういろんな意味ですごい映画。

日本での公開予定は特にないようです。

The New Tenants(ザ・ニュー・テナンツ)


短編実写映画賞は「ザ・ニュー・テナンツ」。この映画も日本での公開予定はないようです。

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in 映画, Posted by logc_nt

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