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架空の遊園地に作った「脱出不可能な迷路」で訪れた客を1500年間以上閉じ込める方法


「巨大迷路」はテーマパーク内の広大な空間を丸ごと迷路にしたアトラクションで、日本では1980年頃にブームとなって各地に存在していました。そんな巨大迷路を遊園地経営シミュレーションゲーム「RollerCoaster Tycoon 2」で構築して、キャラクターを1500年以上も閉じ込める方法を解説するムービーがYouTubeで公開されています。

RollerCoaster Tycoon 2 - The Impossible Maze - YouTube


「巨大迷路」と聞くと、まさしく迷宮のような道が複雑に入り組んだものを想像するかもしれませんが、今回解説されている「脱出不可能な迷路」は以下のようなシンプルな構造。


こんなシンプルな迷路が脱出不可能となる原因は、RollerCoaster Tycoon 2のキャラクター移動アルゴリズムにあります。


RollerCoaster Tycoon 2において、キャラクターが交差点に到達した場合、キャラクターは前後左右のうちから1方向をランダムに選択して移動しようとします。しかし、以下のケースでキャラクターが移動方向として「右上」を選択したとしても、壁が存在するため右上には移動できません。


移動できない方向を選択した場合、キャラクターはその方向から「時計回りに90度回った方向」を次の移動先として選びます。今回のケースでは右上に移動できなかったため右下に移動しようとするわけですが、右下は「自分が来た方向」となるため、キャラクターはこちらにも移動しません。


よって、キャラクターはもう1度「時計回りに90度回った方向」を移動先として選ぶため、左下側に移動します。つまり、以下のケースのように右上・右下・左下を選んだ場合、キャラクターは結果的に左下に移動することになります。


一方、左上が移動先として選ばれた場合は、そのまま左上に移動します。


その結果、移動先として左上が選ばれる確率は25%なのに対して、左下が選ばれる確率は75%となり、右上・右下が選ばれる確率は0%となります。


今度は、以下の図のように行き止まりにキャラクターが入った場合を考えてみます。この場合、キャラクターは行き止まりまで進んだあと、交差点に引き返します。


交差点に戻ると、先ほどと同様にキャラクターは4方向からランダムに移動先を決定します。しかし、右上を選んだ場合は壁が存在し、左下は自分が来た方向であるため選択されません。右上を選んだ場合は時計回りの法則によって結果的に右下に、左下を選んだ場合も時計回りの法則で結果的に左上に移動します。


よって、行き止まりから出てきた場合、入口側に移動する確率は50%、出口側に移動する確率は50%です。


従って、「キャラクターが各交差点で入口側に引き返す確率」は、「キャラクターが行き止まり側に進み、なおかつ、行き止まりから出たときに入口側に移動する」場合の確率となります。計算すると、その確率は37.5%。


以下のように38個の交差点を内在する迷路を作った場合、キャラクターが一度も入口側に引き返さずに迷路を突破する確率は0.00000175%となります。


しかし、入口側に何度引き返したとしても、時間をかければキャラクターが迷路を突破することは可能です。というわけで、実際に以下のように異なる長さの迷路を作成して、キャラクターが迷路を突破する時間を計測してみたとのこと。それぞれの迷路の長さは、ゲーム内の面積の単位「タイル」によって定められており、各迷路はそれぞれ5タイル・6タイル・7タイル・8タイル・9タイルとなっています。


ゲーム内時間で2000年が経過した時点での突破数などが以下。5タイルの迷路を突破したキャラクターは1万4178人いましたが……


10タイルの迷路を突破したキャラクターはわずか13人。


10タイルの平均突破時間はゲーム内時間で1540年。現実の時間に換算すると、1382.99時間(およそ57.6日)でした。この迷路に入り込んでしまったキャラクターは、1540年も迷路の中をさまよい続ける計算です。


さらに、遊園地全体を同様の迷路で埋め尽くして、RollerCoaster Tycoon 2で理論上最大となる迷路を構築するとこんな感じに。


遊園地の入り口付近をズームすると、この迷路の巨大さがよくわかります。


この超巨大迷路を突破するのにかかる時間は、現実の時間で6.6×1019758年とのこと。6.6×1019758という数は大きすぎて想像すら困難ですが、Googleドキュメントに桁を省略せずに記述した場合、ゼロが6ページにわたって並びます。


6.6×1019758年は、1歩に10億年かかる人間が観測可能な宇宙を横断するのにかかる時間よりもはるかに長いとのことです。


なお、RollerCoaster Tycoon 2にさまざまな要素を追加する巨大MOD「OpenRCT2」を導入すると、キャラクターの移動アルゴリズムが変わるとのことで、OpenRCT2を導入した場合の巨大迷路についても解説されています。

OpenRCT2 Changed the Maze Pathfinding Algorithm - YouTube


OpenRCT2を導入した場合、壁が存在する方向や自分が来た方向などの移動は選択肢に入れられず、移動先は全て等しい確率で選択されるようになります。


そのため、20タイル分の巨大迷路を作成した場合でも、現実時間53.24分で突破されてしまいます。


遊園地全体に迷路を敷き詰めた場合でも、わずか8.1×102833年で突破されてしまうとのことでした。

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in 動画,   ゲーム, Posted by log1k_iy

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