破格の値段で購入した絵画からレオナルド・ダ・ヴィンチの指紋が見つかる


「19世紀初期のドイツ作品」として1998年にニューヨークのクリスティーズのオークションで1万9000ドル(約170万円)で落札された「Young Girl in Profile in Renaissance Dress(ルネサンスのドレスを着た少女の横顔)」という肖像画がレオナルド・ダ・ヴィンチの未発見作品である可能性が非常に高いことが明らかになりました。

絵画から発見された指紋が最大の決め手となるようですが、もしダ・ヴィンチの真作だと証明されれば数十億円相当の価値があるとのことです。

詳細は以下から。Leonardo da Vinci picture 'worth millions' revealed by a fingerprint - Telegraph

Unrecognised Leonardo da Vinci portrait revealed by his fingerprint - Times Online

これがその肖像画。約33×23cm、羊皮紙にチョーク・ペン・インク。


現在のオーナーはカナダ生まれのPeter Silverman氏。1998年にこの絵画を落札したニューヨークのアートディーラーKate Ganzさんから、2007年にほぼ同じ価格で購入したそうです。Kate Ganzさんによると「イタリア遊学中のドイツ人の画家が、ダ・ヴィンチの絵画を模写したものかもしれない」とのことだったのですが、Silverman氏はこの絵画を見るなり胸の高鳴りを覚え、「フィレンツェの画家によるものかもしれないと即座に思い、レオナルド作という可能性もすぐに浮かびました」とのことで、専門家に鑑定を依頼しました。

その結果、絵画の左上から中指または人さし指の指紋が発見され、この指紋がバチカン美術館収蔵のダ・ヴィンチ作「St. Jerome in the Wilderness(荒野の聖ヒエロニムス)」から発見された指紋と「高度に一致する」ことが明らかになりました。「荒野の聖ヒエロニムス」はダ・ヴィンチ初期の作品でまだ弟子を使っていなかった時期の作のため、ダ・ヴィンチ本人の指紋である可能性が非常に高いそうです。

指紋が見つかった部分。


また、この絵画は左利きの画家(ダ・ヴィンチは左利き)によるものであることが明らかになっているほか、赤外線による分析ではウィンザー城収蔵の「Portrait of a Woman in Profile」と技法に著しい類似が見られ、炭素年代測定では1440~1650年と、ダ・ヴィンチの存命時期(1452-1519)や絵画の中の少女の15世紀後半ミラノ風の服装とも一致する年代であることが確認されました。

もしダ・ヴィンチ作であれば、これまで知られている中で羊皮紙に描かれた唯一の作品となるわけですが、「ダ・ヴィンチは1494年にフランスの宮廷画家Jean Perréalに羊皮紙に色つきのチョークで描く技法について質問をしたことがある」とオックスフォード大学の美術史の名誉教授Martin Kemp氏は述べています。Kemp教授によると、「消去法でいくと、モデルとなったのはミラノ公ルドヴィーコ・スフォルツァ(1452-1508)と愛人Bernardina de Corradisとの間の娘であるビアンカ・スフォルツァ(Bianca Sforza)である可能性が高い」とのことです。

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in アート, Posted by darkhorse_log