世界中が不景気になっていることが実感できる写真いろいろ

全世界がかつて無いレベルの不景気に直面しているわけですが、仕事の内容や立場によって実感できる不景気っぷりはさまざまなはず。しかし、国内ではなく全世界ではどれぐらいの不景気に直面しているかというのは、実感できる人とできない人がいるようです。日頃から経済系のニュースに細かく接していればある程度の感覚としてはわかるはずなのですが、やはりこういうときにはビジュアル的にわかりやすい「写真」が最もよくそういう事象のヒントを教えてくれます。

というわけで、世界中が不景気になっていることが実感できる写真いろいろは以下から。
Scenes from the recession - The Big Picture - Boston.com

カリフォルニアにて未完成の新築住宅たち。ローンを返済する能力のない人に金を無理矢理貸し付けるというサブプライムローンの成れの果て。金余りの時期に、その金を返済できるわけもない人間に貸し付けて家を建てさせようとした結果がこれ。

フロリダにて2009年3月4日に開催されたマイアミ・デード大学メガ就職説明会2009。何百人という人が並んでおり、アメリカでも就職説明会に志願者がつめかけるという光景が繰り広げられています。

2009年3月1日の中国の就職説明会には何千人もの求職者が殺到。何万もの労働集約型の工場がグローバルな金融恐慌により閉鎖された後、少なくとも中国にいる1億3000万人の出かせぎ労働者のうち2000万人が失業中になっているそうです。

2009年1月30日、フロリダにて。新築住宅販売戸数と住宅建築着工数が最低値を記録、空き地・部分的にしか建てられていない家・途中で放棄された家がいっぱいに。

中国にて失業してしまった何千人もの中国の新卒が、2009年3月7日に湖北省中にて開催された就職説明会に群れをなして突撃している様子。

メリーランド州のボルティモアにある港にて、出荷されず居座り続ける自動車たち。自動車販売も低下、5万7000台を超える新車がメリーランドの港にて停滞、メリーランド州はより多くの貨物のためのスペースを解放するために526万ドル（約5億1400万円）を支払って15エーカー（約6万平方メートル）を確保したそうです。つまり、景気が悪化してもう買われることのない自動車のために場所を確保するよりも、不景気でも動く他の荷物のために場所を明け渡せ、ということです。若者が自動車を買わなくなったなどといわれていますが、自動車業界の怠慢がこの不景気になって表面化し始めたと考えた方がよいでしょう。

ブルガリアにて、「Lulin」と呼ばれている幹線道路。地元マスコミによれば資金不足に陥り、工事が遅れまくっているそうです。

2009年2月27日、ラスベガスにある「サーキット・シティ」の店内はカラッポに。サーキット・シティは米家電量販店2位であったものの経営破綻し、破産法を申請しました。日本で言うなら売上高単純合算で2位のビック・ベスト連合が破産するような感じです。

同じく2009年2月27日、コロラド州デンバーにある老舗の地元新聞社ロッキー・マウンテン・ニュースの編集室。コロラド州では最も古い日刊の新聞社であったわけですが、廃刊しました。必要ないものから順番に消えていく、それが不景気。

2009年3月6日、コスタリカのエレディアにて何百もの求職者が就職説明会に列を成す様子。世界中で失業者があふれているわけです。

2009年3月10日、アメリカのカリフォルニア州サクラメントのテント設営地にいるホームレス。経済が悪化するとともにこのようなホームレスの人口はアメリカでも激増しています。

2009年2月18日、香港の住宅地区の近くの貯蔵基地で積み重ねられたままになっている未使用の貨物用コンテナたち。景気が悪化すればたちどころにこのような事態に。