地デジ・BSデジタル・CS110°のコピーワンスを無効化するコード公開

日本の衛星・地上デジタル放送の標準暗号として採用されているブロック暗号は「MULTI2」と呼ばれているのですが、その暗号化を無効化することが可能になるデスクランブラ（機密保持のためにスクランブルをかけた送信データを受信側で復元する装置のこと）の実装コードが公開されました。

これにより、このコードとB-CASカードがあれば地デジ・BSデジタル・CS110°のコピーワンスを無効化できるとのこと。

詳細は以下から。
スラッシュドット ジャパン | 地デジ/BSデジ/CS110°対応のMULTI2デスクランブラ公開

コード自体は「ARIB STD-B25 仕様確認テストプログラムソースコード」という名前で、以下のページの11月25日の部分で公開中。

まるも製作所 - 全ては道楽

コード公開の目的としては、付属のreadme.txtによると「ARIB STD-B25 の仕様を理解する為の、参考用の実装として公開」とあり、以下のような背景が説明されています。

2011 年 7 月の地上アナログ放送停波を控え、廉価な地上デジタル放送
受信機の販売が待たれている

しかし、ARIB の標準文書はわざと判りにくく書いて開発費をかさませ
ようとしているとしか思えないほどに意味不明瞭な記述になっており
このままでは低価格受信機の開発など不可能に思える

そこで、自分なりに ARIB 標準文書を読み、理解した範囲をソース
コードの形にまとめて公開することにした

このコードが安価な受信機の開発の一助となることを期待する

なお、あくまでも仕様理解を目的としたものであるため、ビルド済み
バイナリファイルは配布しない

とりあえずこのコードを使って実際に利用するための方法の詳細などをラジオライフあたりが、うれしそうに図解入りで解説してくれそうですが、どうなのでしょうかね……。

ちなみに、地上デジタルハイビジョンをUSB経由で録画（暗号解除したMPEG2TS）でき、Windows Vistaでも動作可能な選択肢として「フリーオ」というものがここ最近では注目されており、それ以外の選択肢としてはPV4やMonster Xがあります。