タイ政府、国王が侮辱されたのでYouTubeへのアクセスを規制中

BBCやロイター通信が報じていますが、タイ情報通信技術省はタイのプミポン国王を侮辱するムービーがYouTubeに投稿され、ムービー自体は完全に削除されているがコメントや一部の画像がまだ掲載されているとして、4月4日よりタイ国内からYouTubeへのアクセスを遮断しているそうです。

現在、タイ政府とYouTubeが協議中で、どうもこのムービー投稿自体がタイ国内の「不敬罪」に該当しており、王室批判は刑事罰の対象となるのが原因のようです。ちなみに有罪の場合は最大15年の実刑。

ちなみにムービー自体は恐れをなして投稿者が自主的に削除しているものの、タイ政府がYouTubeにこれより前に削除依頼しており、その際にYouTube側は「アメリカ合衆国のブッシュ大統領の場合にはさらにひどい内容でからかう映像が投稿されているが削除していないため、タイ国王に関する映像も削除に該当しない」として削除要請を一旦拒否しており、シティチャイ情報通信技術相がYouTubeの対応を非難、タイ国民の感情を考慮していないとして、国内からのアクセス遮断という報復措置に出たとのことです。

詳細は以下の通り。
CNN.co.jp : タイがユーチューブへのアクセス禁止　国王「侮辱」映像で ? - サイエンス

[ThinkIT] タイ政府、「ユーチューブ」への国内からのアクセスを禁止

BBC NEWS | Asia-Pacific | Thailand blocks access to YouTube

Thailand blocks YouTube for mocking king - Tech News & Reviews - MSNBC.com

Startup Meme >> Youtube Gets Banned In Thailand

YouTube Tossed Out Of Thailand | WebProNews

YouTube Blocked in Thailand in Crackdown

ムービーは「paddidda」というユーザーから3月29日に投稿されたもので、長さは44秒。約4万件から5万件のアクセスがあった模様です。以下がまだ存在していたときのスクリーンショットの一部。

もともとはこのアドレスにあったらしい。

https://www.youtube.com/watch?v=4SRyffEbJ50

なお、YouTubeへアクセス遮断を行った国はタイが始めてではなく、2007年1月にはブラジルでアクセス遮断を食らい、トルコからも2007年3月にYouTubeへのアクセスを規制したことがあります。表沙汰になっている限りでは今回のケースが3例目になります。