サイエンス

世界最大の結晶の洞窟


特撮でもファンタジーでもPhotoshopによる加工でもなく、実際にメキシコのチワワ州南部にある場所です。「夢の洞窟」と呼ばれているとのこと。正式な名称はNaica鉱山。結晶の巨大柱とか信じがたい規模ですね、これ。

その他の写真は以下参照。
Crystal Cave of the Giants
http://www.canyonsworldwide.com/crystals/mainframe3.html
http://www.canyonsworldwide.com/crystals/pictures/photo.html

最初に発見されたのは1794年。Naicaというのは「陰になっている場所」という意味だそうで。1900年まではこの洞窟からは銀と金が採掘されており、亜鉛も採掘されるようになったとのこと。戦争の煽りで1911年から1922年まで閉山されており、閉山直前に深さ400フィート(約121メートル)の場所でこの結晶の洞窟が発見されたそうです。

2000年4月にファンとペドロのサンチェス兄弟がこの洞窟へつながる新しいトンネルを掘り、結晶の洞窟を再発見。このことを報告し、即座に鉄のドアを作ってこの洞窟を封鎖したとのこと。というのも、発見された直後から結晶が何百個と勝手に採掘されたため。

中でも最大の結晶柱は、高さが50フィート(約15メートル)、直径4フィート(約1.2メートル)。また、1メートルから2メートルレベルの結晶(透石膏)がそこら中から伸びており、光が反射しまくるので半透明の金色とか銀色に見えるそうです。推測される全体の重さは10トン。

洞窟内の温度はなんと気温65度、湿度100%。そのため、まともに写真撮影することはほぼ不可能だったそうです。蒸気の中を動き回る感じらしい。大体中にいると6分から10分ほどで疲労が限界に達してしまい、フラフラになるとのこと。

大自然は偉大ですね。

2006/06/19 13:06追記

鉱石標本館 MOON DROPSの方からメールで指摘を頂いたのですが、引用元のサイトにある表記「crystals」というのは水晶ではなく「結晶」と訳す方が正しく、そのためこの巨大な結晶柱は水晶(Quartz)ではなく透石膏(Selenite、透な石膏の結晶)ではないか?とのことです。

調べてみたところ、確かにアレは「水晶」ではなく「透石膏」のようです。

石膏
http://www.istone.org/funny/gypsum.html

おまけコラム「巨大な石膏の結晶」
2000年、世界最大の石膏の結晶がメキシコで発見されました。映画のワンシーンのような写真が、下記のHPに記載されています。必見ですよ。


リンク先がこれ。

Crystal Healing - Biggest Crystals on Earth

確かに、今回のと同じですね。というわけで、正確には「水晶の洞窟」ではなく「結晶の洞窟」が正しいようですので、タイトルと本文の一部を修正しておきました。ご指摘ありがとうございます。

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in サイエンス, Posted by darkhorse_log

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