本を1時間で1000ページスキャンできるスキャナ「BookDrive DIY」

これさえあれば本棚を占領する本をすべてデジタルデータ化して保存することが可能に。特徴はどんな本でも傷めずにスキャンできると言うこと。辞書のように薄い紙でも可能。通常のフラットベッドスキャナだと本を押し広げるので本を傷めてしまいますがコレなら安心安全、しかも高速。
お値段は割と安めの3499ドル、大体39万円ほど。ちなみに通常の本を全自動でめくってスキャンする専用スキャナだと15万ドル、約1680万円。おそろしく安いということが分かると思います。
では、どういう仕組みでこんなに安くなっているのを見てみましょう。
BookDrive DIY
http://www.atiz.com/letter.html
全体の構成は以下のようになります。

要するに上方2カ所にデジタルカメラを設置して、V字型の台に置いた本の見開きページを一気に撮影するというわけです。言うまでもありませんがページめくりは「手動」です。そのため、習熟すればするほどスキャン速度が上昇します。理屈上は1時間で最高1800ページほどスキャンできるらしい。
なお、サポートしているデジカメはCanon EOSシリーズです。
そして、スキャンした画像は以下のようにしてソフトウェアで処理されます。

さらに実際にスキャンされた画像からページのみを切り抜きます。テキスト化したい場合は後でOCRで処理すればOK。実際の例は以下のページに掲載されています。かなり優秀なようです。
Atiz : BookDrive DIY Sample
http://atiz.com/bookdrive_diy_sample.php
日本語の書籍の場合はページ切り出しまでを行って、実際のOCRは専用ソフトに画像ファイルとして読み込ませれば大丈夫そうです。
まぁ、かなり力業ではありますが、大量の書籍を捨てるに捨てられず困っている方は一考の余地ありではないかと。
ちなみに最初の方で書いておいた約1680万円もする全自動書籍スキャナはこういう仕組みです。
Popular Science | Kirtas APT BookScan 1200
http://www.popsci.com/popsci/bown/2003/article/0,18881,537110,00.html
かなり賢そうです。ちなみにコレもデジタルカメラで撮影する方式。寸法は850(W)×750(H)×1200(D)mm、重量は75kgで日本でも入手可能です。
実際に稼働しているところのムービー画像が以下のサイトにあります。
PRINT PORT: 毎時1000~3000ページを処理する自動ブックスキャナー
http://print.johf.com/log/20060516a.html
さすがに1000万円クラスのスキャナはすごい。
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