DuckDuckGoがデスクトップブラウザをリリース、まずはMac向けベータ版から

ユーザーのプライバシー保護を重視するインターネット検索エンジンのDuckDuckGoが、ウェブブラウザ「DuckDuckGo」のベータ版をmacOS向けにリリースしたことを発表しました。将来的にはWindows版もリリースされる予定とのことです。

Introducing DuckDuckGo for Mac: A Private, Fast, and Secure Browsing App
https://spreadprivacy.com/introducing-duckduckgo-for-mac/

DuckDuckGo announces a new privacy-focused Mac web browser | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2022/04/duckduckgo-announces-a-new-privacy-focused-mac-web-browser/

DuckDuckGoはiOSとAndroid向けにウェブブラウザを、Chrome・Firefox・Safari向けにブラウザ拡張機能を提供しています。そして、DuckDuckGoはデスクトップ向けのウェブブラウザとなる「DuckDuckGo for Mac」を、招待制のベータ版で提供を開始しました。

ChromiumベースでBlinkをレンダリングエンジンとするウェブブラウザが多い中、DuckDuckGo for Macのレンダリングエンジンには、WKWebView APIを通じて、AppleのWebKitを採用しているとのこと。Macの内蔵ブラウザエンジンを使っているので、macOSをアップデートするとDuckDuckGo for Macも機能とセキュリティのアップデートが適用されるのが特徴。グラフィックパフォーマンスではすでにChromeよりも高速であり、トラッカーをブロックすることでChromeよりも処理する必要のあるデータ量が60％少なく済むと、DuckDuckGoは述べています。

DuckDuckGo for Macはウェブサイトにアクセスした時に表示される「Cookieの利用に同意するかを尋ねるポップアップ」を自動的に管理したり、可能な限りHTTPS接続を使用したり、トラッカーをブロックしたり、サイトごとに保存されたウェブサイトのデータをクリアできたりするとのこと。

また、独自のパスワードマネージャーを搭載し、他ブラウザや1Password、LastPassなどからパスワードデータをインポート可能。さらに他ブラウザからのブックマークなどの同期も実装が予定されています。履歴、ブックマーク、パスワードなどのアプリ内データはデバイスにローカル保存されるのみで、ユーザー以外はDuckDuckGoを含めてアクセスできないように設計されています。

DuckDuckGoによれば、Windows版のウェブブラウザが「もうすぐ登場する」とのこと。IT系ニュースサイトのArs Technicaは「Windows版もmacOS版と同じアプローチであると仮定すると、Windows版はMicrosoft Edge WebView2を採用することになるので、macOS版とWindows版は名前と一部の機能は一緒でも、その中身はまったく別のものになるかもしれない」と予想しています。