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「子どものChromebookに学校がスパイウェアをインストールした」という投稿が大激論に発展

by Underway In Ireland

Google製のOS「Chrome OS」を搭載したコンピューター「Chromebook」は、価格の安さやシンプルな操作性が評価されて教育向けコンピューターとして人気を博しています。このChromebookを子ども用に購入したというユーザーがニュース共有サイト・Hacker Newsに「学校にスパイウェアをインストールされた」という旨を投稿した結果、300件以上のコメントが寄せられ大激論に発展しています。

Tell HN: My kid's school installed spyware and I can't remove it | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=30911623

Hacker Newsユーザーのccleve氏が「子どもの学校にスパイウェアをインストールされ、それを削除できない」というタイトルで投稿した文章によると、ccleve氏はシカゴの公立中学校に通う子どもに宿題や個人的な用途のためにChromebookを買い与えたとのこと。しかし、購入したChromebookに子どものアカウントでサインインしたところ、教育機関向けのChromebook管理アプリ「GoGuardian」が許可なくインストールされてしまいました。

このGoGuardianはChromebookの利用状況を監視したりフィルタリングしたりするものであるため、教育機関からプライベートな利用を監視されることを嫌ったccleve氏は、GoGuardianの削除を試みました。しかし、自力ではGoGuardianを削除できなかったため、GoGuardianに削除方法を問い合わせたところ「学校に問い合わせるか、自身でGoGuardianのユーザー登録を解除してください」という回答を得ました。


上記の回答を受け取ったccleve氏はGoGuardianのユーザー登録解除を試みましたが、「このユーザーは、cps.edu(シカゴの教育機関)によって管理されています」という警告が表示されて登録解除には至りませんでした。さらに、ccleve氏はChromebookを工場出荷時の状態にリセットして再セットアップを試みましたが、GoGuardianを削除することはできなかったとのこと。ccleve氏は「私に残った選択肢は、自分で購入したコンピューターについて地方自治体に『色んなアプリをインストールさせて下さい。監視しないでください』と頼むことだけです」と述べ、教育機関が個人的な用途のコンピューターを監視することに不満を表明しています。

上記の投稿には、ccleve氏がどのような種類のアカウントを用いたのかが記載されていませんが、ccleve氏が「子どもの学校では『Google Classroom』が使われています」と述べていることから、学校から各生徒に割り当てられたGoogleアカウントを用いてサインインを試みたと考えられます。

by Nicolas Roberge

ccleve氏の投稿には「パンデミックに伴う自宅待機中に学校のアカウントで自分のChromebookにサインインしたところ、アプリの約半分が無効化されました。学校に問い合わせたものの『学校はあなたのコンピューターを制御できません。コンピューターとはそういうものではありません』と言われ、取り合ってもらえませんでした」というccleve氏の投稿と似た体験を報告するコメントや、「教育機関が学校外での子どものブラウジングの詳細を知ってしまうと、潜在的な責任が生じます。そのため、教育機関があなたの子どものブラウジングを監視したいとは考えないでしょう。新たなGoogleアカウントを作成すれば済む話です」というccleve氏へ新規アカウント作成を促すコメントが寄せられています。

他にも、「今回のような事態や『学校内で私用アカウントでサインインしてフィルタリングを回避』といった実態が起きるため、アカウント単位でのフィルタリングには意味がありません。フィルタリングはネットワーク単位で行うべきです」といったフィルタリング手法に関する意見や、「Chromebookのセットアップ時にはGoogleアカウントへのサインインを求められますが、Googleアカウントで管理されるのはオンラインサービスのみに絞るべきで、ローカルのアプリまで制御できる設計はChrome OSの根本的な欠陥であると思います」というChrome OSそのものへの意見など300件以上のコメントが寄せられています。

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in ソフトウェア,   ハードウェア, Posted by log1o_hf

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