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トンガの大噴火は広島型原爆の500倍以上の爆発力があったと推定される、噴火前後の比較画像もアリ


2022年1月15日に南太平洋の島国・トンガで大規模な火山噴火が発生し、噴火が原因と考えられる津波が日本にまで到達するなど大きな被害が報じられていますが、トンガの電話やインターネットなどの通信網が遮断されたことから詳細な被害状況は不明な状態が続いています。そんな中、噴火以前からトンガ周辺の火山について研究してきたNASAの研究員が噴火の規模についての見解を示しました。

NASA: Tonga blast was 10 megatons, more powerful than a nuclear bomb : NPR
https://www.npr.org/2022/01/18/1073800454/nasa-scientists-estimate-tonga-blast-at-10-megatons

今回噴火したのはトンガの首都・ヌクアロファから北に65km離れた地点に位置するフンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山です。この火山は今回の噴火以前にも規模の大きな噴火を繰り返しており、2014年~2015年にかけて発生した噴火は新たな火口が形成されて陸地が広がるほどの大規模なものでした。しかし、今回の噴火の規模はそれらの噴火をはるかに上回るものであることが専門家によって指摘されており、今後数週間~数年間にわたって不安定な状況が続く可能性も懸念されています。

トンガの火山噴火はなぜ激烈なのか、今後の大噴火の予兆なのかについて火山学者が解説 - GIGAZINE


そんな中、数年間にわたってトンガの火山について研究してきたNASAの研究員であるジェームズ・ガービン氏が「今回の噴火の規模を推定した結果、10メガトン(1000万トン)分のトリニトロトルエン(TNT)に相当する威力であると算出されました」と発言しました。この発言を報じたNPRは、この爆発力は広島型原子爆弾500発分を上回ると述べ、噴火の規模の大きさを強調しています。

加えてガービン氏は「今回のトンガでの噴火は、1883年にインドネシアで発生したクラカタウ大噴火に匹敵する大噴火です」と述べ、トンガの火山噴火が人類史上まれに見る規模であったことをアピールしています。

上述の通り、記事作成時点では電話やインターネットが遮断されたことでトンガ国内の被害規模は詳しく分かっていません。この状況の中、国連衛星センターはトンガを撮影した衛星写真を公開し、トンガの被害状況の一端を明らかにしました。

????️????Before and after of #Hungatonga

First preliminary damage assessment for the volcanic eruption and induced tsunami for #HungaTongaHungaHaapai available
➡️https://t.co/GXTJhcifNp#TongaVolcano #tongatsunami @OCHA @UNOCHA_Pacific @UN_Pasifika @TongaMissionUN @disastercharter pic.twitter.com/K37etvDRkV

— UNOSAT (@UNOSAT)


国連衛星センターが公開した衛星写真が以下。左側が噴火前のフンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山周辺で、右側が同じ地点の噴火後の様子です。写真を見ると、島が丸ごと消滅してしまったことが分かります。


空港周辺の衛星写真を見ると、対角線上に写る滑走路が火山灰に埋もれています。


海辺では、火山灰に埋もれたことに加えて高潮や津波によって海岸線の構造物が流されていることも分かります。


なお、トンガ国内の空港に積もった火山灰の除去が難航していることから支援物資の輸送なども困難な状態が続いているとのことです。

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in メモ, Posted by log1o_hf

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