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患者の肝臓に自分のイニシャルを彫った医師が免許を剥奪される、なぜ行為が発覚したのか?


イギリスの外科医であったサイモン・ブラムホールが、手術を担当した患者の肝臓に自身のイニシャルを彫っていたことが明らかになり、医師免許をはく奪されました。

Doctor who branded his initials on livers loses ability to practice
https://www.usatoday.com/story/news/world/2022/01/12/doctor-convicted-branding-initials-patients-livers/9177834002/

イギリス国内での開業医の公式登録を管理する公的機関である一般医療評議会(GMC)が、ブラムホールの医師免許をはく奪しました。

法廷記録によると、ブラムホールは2013年の2月と8月の2回にわたり、外科手術を施した患者の臓器に自身のイニシャルを刻印しています。

ブラムホールは手術で使用される装置のアルゴンビームコアギュレーターを利用してイニシャルを彫った模様。アルゴンビームコアギュレーターは肝臓や腎臓などの、電気メスでは出血を止めるのが困難な臓器を止血するために用いられる装置です。


報道によると、ブラムホールが外科手術を担当した患者の肝臓に自身のイニシャルを彫っていたことは、同氏による手術が失敗に終わった患者を、別の医師が手術した際に明らかになりました。法廷記録によると、肝臓にイニシャルを彫られていた患者は、事実発覚後にトラウマを抱え、メンタルヘルスの問題に苦しんでいるとのこと。

ブラムホールは2件の手術で肝臓に自身のイニシャルを彫ったことを認めており、1万ポンド(約160万円)の罰金を科されています。

なお、ブラムホールはイギリス・バーミンガムの総合病院であるUniversity Hospitals Birmingham NHS Foundation Trustで外科医および講師、クイーン・エリザベス病院の医学部門副所長、イングランド王立外科医師会のフェローとして活躍した人物。


2020年12月、医療従事者法廷はブラムホールの医師免許を5カ月停止すると決定していましたが、この判決は再考されることとなり、最終的に医師免許はく奪という決定に変更されています。

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in メモ, Posted by logu_ii

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