レビュー

デッキ構築型タワーディフェンスゲーム「Monster Train」は何度もプレイしたくなる時間泥棒ゲームでした


Monster Train」は、迫り来る侵入者から列車を防衛するタワーディフェンス型デッキ構築ゲームで、記事作成時点ではSteamで「圧倒的に好評」という評価を受けています。デッキ構築ゲームとタワーディフェンスゲームが合体すると一体どんなプレイ感覚が生まれるのか気になったので、実際にPCにインストールして遊んでみました。

Steam:Monster Train
https://store.steampowered.com/app/1102190/Monster_Train/

・目次
◆1:ゲームの基本的な流れ
◆2:戦略性を高める要素
◆3:何度もプレイしたくなる中毒性
◆4:日本語化MODの導入方法
◆5:まとめ

Monster Trainは公式には日本語訳されていませんが、有志が作成した日本語化MODが存在しています。今回は、日本語化MODを導入した状態でレビューしています。また、記事の後半では日本語化MODの導入方法も解説しています。

◆1:ゲームの基本的な流れ
Monster Trainでは、列車に侵入してくる敵を倒して列車の心臓部分である「パイル」を防衛しながらステージの最奥を目指すことを目的としています。ゲームを開始すると以下のようにレールが敷かれたマップが表示されるので、「バトル」と記された部分をクリックしてゲームを進めます。


バトルを開始すると、列車の内部を見られる視点に切り替わります。列車は4階建てになっており、4階には列車の心臓部である「パイル」が配置されています。


バトル開始後は、列車にパイルの破壊を狙う敵が侵入してきます。パイルが破壊されるとゲームオーバーとなってしまうので……


プレイヤーは列車の1~3階にモンスターを配置したり……


スペルカードでダメージを与えたりして敵を撃退する必要があります。


モンスターカードやスペルカードの右上にはコスト(エンバー)が記されており、画面左下に表示されたエンバーの分だけモンスターの召喚やスペルの使用が可能です。エンバーが足りなくなったら画面右下の「ターン終了」をクリックします。


すると、自動的に戦闘が始まります。


敵と味方の1ターン分の行動が終わると、撃破されずに生き残った敵が1つ上の階層へと進みます。つまり、敵が4階にたどりついてパイルを破壊してしまう前に、モンスターやスペルを駆使して敵を撃破する必要があるというわけ。


Monster Trainでは「敵侵入」→「モンスターの召喚&スペルの使用」→「戦闘」→「生き残った敵が上層に移動し、新たな敵が侵入」というループを、全ての敵を撃破するまで続けます。以下のムービーでは、実際に最初の敵が侵入してきてから最終ウェーブの敵を撃破するまでの流れを確認できます。

デッキ構築タワーディフェンスゲーム「Monster Train」の戦闘はこんな感じ - YouTube


上記のムービーでは敵がパイルに到達する前に撃退できていますが、もし敵がパイルに到達してもパイル自身に攻撃能力が備わっているため「敵がパイルのある階層にたどり着いたら即ゲームオーバー」というわけではありません。しかし、パイルのある階層にはモンスターを配置できないため、パイル自身の攻撃能力に頼らず1~3階で敵を撃退するのがベター。


最終ウェーブの敵を全て撃破すると勝利となり、お金やカードなどの戦利品を獲得できます。


戦利品のカードは以下のように3枚同時に提示され、そのうち1枚を選んでデッキに加える仕組み。カードで召喚できるモンスターには「味方の防御力を上昇させる」「敵を撃破する度に味方を強化する」など多様な能力が備わっています。また、スペルカードも「敵に攻撃する」「味方を回復する」「味方に『攻撃を受ける際に相手に反撃する能力』を付与する」など、多彩な効果が用意されています。


戦利品の受け取りが完了すると、列車をステージの奥に進められます。列車が進むステージ上にはデッキ強化やパイルのHP回復などの効果を持つ施設が配置されていますが、線路が左右に分岐しているため、選択したルート上の施設しか利用できません。各施設はデッキの構成を決める重要な役割を持っているため、慎重なルート選択が求められます。


施設の一例を挙げるとこんな感じ。「武器商人」ではお金を支払うことでモンスターに「攻撃力アップ」「攻撃回数アップ」などの効果を付与できます。


また、ステージの攻略中に永続的な効果を発揮する「アーティファクト」をゲットできる施設も存在します。アーティファクトの能力は「敵の出現時にダメージを与える」「戦闘開始時に複数のモンスターを召喚する」など強力なものばかりなので、積極的に集めたくなります。他にも、スペルカードを強化する施設や不要なカードを廃棄してデッキの圧縮が可能な施設などが用意されています。


施設を利用してデッキを強化しながらステージを進むと、ステージ最奥に強力なボスが待ち構えています。


ステージ最奥のボスは攻撃力や体力が高く、さらに「プレイヤーが召喚したモンスターの能力上昇を無効化」「プレイヤーのスペルカードの使用回数を制限」といった凶悪な能力を持っており、かなり歯ごたえのある戦闘を楽しめます。


◆2:戦略性を高める要素
・クランやチャンピオンの選択
Monster Trainでは、ゲーム開始時に「プライマリクラン」と「サブクラン」を設定できます。初期状態では、攻撃力&防御力を強化する効果を持ったモンスターの多い「ヘルホーン族」と回復能力やカウンター能力を持ったモンスターの多い「アウォークン」の2種類のクランが選択可能で、プライマリクランに設定したクランの「チャンピオン」がデッキに加わります。


チャンピオンはコスト0で召喚できる強力なモンスターで、専用の強化施設で能力を強化可能。チャンピオンごとに能力が全く異なるため、プライマリクランやチャンピオンの選択次第でプレイ感がガラリと変化します。


・敵の能力を確認して戦略を練る
上述の通り、ステージの最奥には非常に強力なボスが待ち構えています。2回目以降のプレイでは、プレイ開始時にステージに登場するボスの名前や能力を確認できるので、ボスの能力に合わせてデッキ構築やアーティファクトの選択が可能です。


また、各戦闘の開始前にも敵の立ち絵にマウスカーソルを合わせることで能力を確認できます。


さらに、列車に進入してきた敵の能力も確認可能なので、能力に合わせて臨機応変に立ち回れます。例えば、この「紅蓮の翼」という名前の敵は「攻撃時にプレイヤーの使用可能コストを減少させる」という能力を持っていることが判明。「使用可能コストが減ると困るので、なるべく素早く倒した方がいい」と判断し……


モンスターのアーマー値を上昇させた上で「同じ階層に配置されているモンスターの合計アーマー値の4倍のダメージを敵に与える」という効果のスペルカードを発動し、合計184ダメージを与えて行動開始前に撃退することに成功しました。


・マップを確認して施設の利用計画を立てる
上述の通り、ステージ上には多様な施設が存在しており、ルートの選択によって利用可能施設が変化します。これらの施設の配置は、マップメニューから確認可能。マップで施設の配置を確認することで戦略に合わせた施設の利用が可能になります。


例えば、今回はステージの先に任意のカードを複製できる「地獄の噴出口」があることを確認できたので、「地獄の噴出口」に到達する前にモンスターを強化しまくり、強化済みモンスターを2体に増やすことができました。


◆3:何度もプレイしたくなる中毒性
Monster Trainのモンスターカードやスペルカードは全部で200枚以上存在します。初期状態では十数枚のカードしか使えませんが、何度もプレイすると新たなカードが解禁されて戦術の幅が広がります。


また、プレイを続けると使用可能なクランやチャンピオンが増えていくので、やり込むほどに新たな楽しみを見つけられます。


Monster Trainでは戦略要素だけでなく運要素も重要です。例えばランダムにゲットできるアーティファクトの中には「モンスターのコストや大きさを無視して、ランダムに4体同時召喚する」といった超強力なものも存在。加えて施設の配置やボスの種類も毎回異なるため、たとえ同じ戦略でゲームに挑んでいても毎回異なるゲーム性を楽しめます。


◆4:日本語化MODの導入方法
記事作成時点ではMonster Trainには公式日本語版が存在しませんが、MODローダーと日本語化MODを導入することで日本語でプレイできます。


日本語化MODを導入するには、まずSteamのライブラリ画面で「コミュニティハブ」をクリックします。


次に、画面上部のメニューから「ワークショップ」をクリックし、「mod loader」で検索します。


検索結果にMODローダーと日本語化MODが表示されたら、まずはMODローダーをクリックして……


MODの詳細画面で「サブスクライブ」をクリックします。


「サブスクライブ中」と表示されたらMODローダーの導入は完了。


同様に日本語化MODも導入したら、Monster Trainを起動します。


Monster Trainが起動したら画面右下の「Mod Settings」をクリック。


導入したMODが表示されるので、赤枠部分をクリックして「On」に切り替えて「Apply Changes」をクリックします。


確認ダイアログが表示されたら「Apply and Quit」をクリックして、Monster Trainを終了します。


次に、再度Monster Trainを起動して……


今度は画面左下の「Setings」をクリックして設定画面を開きます。


設定画面の「OTHER」タブにある「English」と記された部分をクリックすると、「日本語」が選択可能になっているので、クリックします。


これで日本語化作業は完了。後は右上の×印をクリックして設定画面を閉じれば……


Monster Trainを日本語で遊べます。


◆5:まとめ
実際にMonster Trainをプレイしてみたところ、デッキを構築する戦略要素と運要素が非常にバランス良く合わさっており、好みの戦術を組み立てつつ毎回異なるプレイ感覚を楽しむことができました。ストーリーの説明がほとんど無いことや公式日本語版が存在しないことからプレイまでのハードルが高いように感じますが、一度ボスと戦う所までプレイすれば同系統のゲームをプレイした経験のない人でもシステムを理解できます。また、ボスを倒すまでにかかる時間は30~60分程度。操作体系は左クリックのみで進行可能なシンプル設計なので、デッキ構築ゲームに慣れている人だけでなく、暇つぶしにポチポチとプレイするゲームを求めている人にもオススメできます。

なお、Monster Trainは記事作成時点ではSteamで通常価格2570円で販売されています。

Steam:Monster Train
https://store.steampowered.com/app/1102190/Monster_Train/

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in レビュー,   動画,   ゲーム, Posted by log1o_hf

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