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仕事中にゲームをプレイすることの驚くべきメリットとは?


一般的に「仕事の合間にゲームをする」ことは怠惰やサボりとみなされがちですが、近年では「仕事中にネットサーフィンやSNSチェックをする人は職場への満足度が高くなる」といった研究結果も出ていることから、気分転換として仕事中にゲームをすることはメリットをもたらす可能性があります。実際に「従業員は1日1時間、いつでも好きなタイミングで仕事中にゲームができる」という制度を導入した企業のCEOが、仕事中のゲームを許可したことで生み出されたメリットについて説明しています。

The unexpected benefits of playing video games at work | TechRadar
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックに伴い、多くの職場でリモートワークやビデオ会議が導入されるなど、長年にわたり継続されてきた職場環境に変化が生じています。一部の職場ではパンデミックの終息後もリモートワークを継続する動きがありますが、中には生産性の低下やコミュニケーション不足を理由にしてオフィス勤務に戻す職場もあります。

「お金を賭けて真剣にゲームをやりたい人」同士をマッチングさせるモバイルプラットフォームを運営するスタートアップ・Stakesterのトム・フェアリーCEOは、パンデミックは「企業文化の実験」のための豊かな土壌を生み出したと主張。企業は単純に以前の労働環境に後戻りするのではなく、前向きな企業文化の変化は推し進めていくべきだとしています。「私たちは人々が9時に業務を開始し、昼休みを取り、夕方に家に帰るような文化を作りたくありません。従業員を最大限に活用したいのであれば、これはナンセンスです」と述べるフェアリー氏は、パンデミックの最中にさまざまな試みを試したとのこと。


Stakesterのゲームプラットフォームでは、1対1の対戦型ビデオゲームをプレイするユーザー同士がマッチングし、1ドル~25ドル(約114円~2800円)の範囲で賭け金を設定して対戦できます。Stakesterの役割はマッチングおよび金銭のやり取りの処理、プレイヤーが不正をしていないかどうか監視することだそうです。多くの人々が家で過ごすことを余儀なくされたパンデミックの中でStakesterは大きく成長し、フェアリー氏によるとアクティブユーザーは6万人いて、月間成長率は15~20%を記録しているとのこと。

フェアリー氏はユーザー数の傾向を調べる中で、「14時~16時はビデオゲームをプレイするユーザーの数が4500%も増加する」ことを発見し、この中には相当数のリモートワーカーが含まれているのではないかと推測しました。「仕事中にゲームをプレイすることで、平日もより健康的に過ごせるのではないか?」と考えたフェアリー氏は、実際にStakesterの社内で「1日1時間は仕事中でも自由にゲームをしてよい」という制度を導入し、従業員を被験者として効果を確かめることにしました。


今回の調査では正確なデータ測定が行われていないものの、フェアリー氏は新たなゲーム制度を導入して以降、従業員の生産性レベルが著しく高くなっていると語っています。また、従業員間の関係が強化され、問題解決の方法がより創造的になった他、従業員がより多くの時間をオフィスで過ごすことを選択するようになったとのこと。

フェアリー氏によると、従業員の大多数がシングルプレイのゲームではなくマルチプレイのゲームを選択しており、社内のSlackボットでランダムにマッチングした従業員と遊んでいるそうです。これにより、直接やり取りする部門以外の従業員とも緊密な関係が築けるようになり、従業員はいい気分で働けるようになっているとフェアリー氏は考えています。

また、マルチプレイのゲームに存在する「競争」の要素が、従業員の生産性を維持するカギになっているのではないかとフェアリー氏は主張しています。ゲームの中で競争するには集中力が必要となるため、脳内にある仕事関連の思考が整理され、身体活動と同様に心拍数を通常時よりも増加させるとのこと。「Stakesterは従業員にとって最高の会社になりたいと考えています。そのために私たちは、アスリートのマインドセットを作ろうとしており、『仕事+休息=成功』を前提に取り組んでいます」と、フェアリー氏は述べました。


Stakesterはゲーム関連のスタートアップという特殊な環境ではありますが、フェアリー氏は多くの企業で仕事中のゲームを認める制度がメリットをもたらすと考えています。「基本的に、ほとんどの企業は従業員の心身の健康を促進しようとするのではなく、生産性が落ちたという事実の後に問題を改善しようとする間違いを犯していると思います」「当然ながら、仕事からの逃避の仕方は人によって違います。しかし本当に私たちが従業員に伝えたいのは、『休憩してもいい』ということです」と、フェアリー氏は述べました。

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in メモ,   ゲーム, Posted by log1h_ik

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