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航空会社同士で「フライトを中断せざるを得ない迷惑行為を繰り返す乗客のリスト」を共有することをデルタ航空が提案


航空会社はフライト時に脅迫や暴力行為を繰り返し、フライトを中断せざるを得ないような状況を作り出す「手に負えない乗客」をブラックリストに登録し、飛行機に搭乗できないようにするための「搭乗禁止リスト」を作成しています。アメリカの大手航空会社であるデルタ航空は、各社が独自に作成している搭乗禁止リストを航空各社で共有するべきと提案しています。

Memos reflect Delta’s commitment to employee and passenger safety | Delta News Hub
https://news.delta.com/memos-reflect-deltas-commitment-employee-and-passenger-safety

Delta Airlines wants competitors to share info about unruly passengers - The Verge
https://www.theverge.com/2021/9/25/22693230/delta-airlines-share-no-fly-list-unruly-passengers-faa

アメリカで航空関連の規制を行うアメリカ連邦航空局(FAA)は、フライトを中断せざるを得ないような状況を生み出す迷惑客に関する報告が「年々増加している」と述べています。

こういった迷惑客に対処するため、FAAは2021年1月13日に「迷惑客に対してより厳格な法的執行方針を指示できるようにする」命令に署名しました。これにより、FAAは迷惑客に対して最大3万7000ドル(約400万円)の罰金を課すことが可能になっており、迷惑客は刑事告発される可能性もあります。

さらに、航空各社からFAAに寄せらせる迷惑客に関する情報をまとめた詳細なレポートも公開されています。このレポートによると、2021年1月1日以降、航空各社から「フライトを中断せざるを得ない迷惑行為を取る乗客」に関する報告を4385件受け取ったそうです。さらに、迷惑客に関する報告4385件のうち、3199件が「アメリカ政府によるフェイスマスク着用義務の遵守を拒否した乗客」に関する報告だったことも明らかになっています。


デルタ航空も「フライトを中断せざるを得ない迷惑行為を取る乗客」をまとめてリスト化しており、このリストには1600人以上が登録されていることが明らかになっています。また、2021年にはFAAに対して600人以上の迷惑客を報告したとデルタ航空は報告しています。

これ加えて、業界全体で航空業界で働く労働者を保護するために、デルタ航空が他の航空会社に対して「搭乗禁止リストを航空各社で共有すること」を提案したことが明らかになっています。搭乗禁止リストの共有理由について、デルタ航空は「顧客が別の航空会社でフライトに搭乗できてしまう場合、禁止リストは機能していないということになります」と説明しています。

デルタ航空はこれらの施策を、アメリカ連邦下院運輸・社会基盤委員会が開いた航空会社を対象とした公聴会の後に、従業員向けに送信した模様。なお、デルタ航空はアメリカ法務省が迷惑客に対して可能な限り深刻な措置を講じることを求めているそうです。

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in メモ, Posted by logu_ii

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