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Appleは純正以外のワイヤレス充電器の速度を半分に制限している


2020年に登場した「iPhone 12」シリーズには磁石が内蔵されており、背面にワイヤレス充電器モバイルバッテリーカードケースなどのMagSafe対応アクセサリーをピタッと貼り付けられます。この磁石に対応したワイヤレス充電器が各社から登場していますが、iPhone 12シリーズ本来の充電性能を発揮できるのはAppleに認証された少数のワイヤレス充電器に限られることをテクノロジー関連メディアのThe Vergeが指摘しています。

Apple’s been playing it too MagSafe - The Verge
https://www.theverge.com/2021/8/18/22629703/apple-magsafe-charging-mfi-standard-accessory

MagSafeに対応したワイヤレス充電器では最大15Wの電力で対応デバイスを充電できるとされています。しかし、The Vergeによると最大15Wでのワイヤレス充電が可能なのはAppleによって認証された少数のワイヤレス充電器に限られ、それ以外のワイヤレス充電器では最大電力が7.5Wに制限されるとのこと。実際にAppleの認証を取得したBelkin製ワイヤレス充電器「BOOST↑CHARGE PRO MagSafe 3-in-1磁気ワイヤレス充電器」の製品ページを確認すると、最大15Wでの充電が可能であると記されています。


それに対して、同じくBelkin製のワイヤレス充電器の「Appleデバイス用BOOST↑CHARGE 3-in-1ワイヤレス充電器」は最大電力が7.5Wとなっています。


充電に関する事柄を専門に扱うメディア「ChargerLAB」によると、Appleは最大15Wでの充電を可能にするモジュールを2021年6月22日から充電器メーカーに対して提供し始めたとのこと。The Vergeは「各メーカーは、モジュールを入手してから製品を開発し、Appleの認証手続きを通過した後に量産を開始します。これには、数カ月の期間が必要です」と述べ、今後数カ月以内に各メーカーから最大15Wでの充電が可能なMagSafe対応ワイヤレス充電器が登場すると推測しています。

The Vergeは2015年に登場した「Apple Watch」に対応した充電器が各メーカーから登場するのに約1年かかったことや、AppleがUSB Type-CとLightning端子を搭載したケーブルを発表してからサードパーティーメーカーが互換ケーブルを発売するまでに数カ月かかったことを例に挙げて、「Appleが数か月~数年間アクセサリを独占しているという事実は、ユーザーの選択肢を少なくしていることを意味します」と指摘しています。

なお、iPhone 12シリーズの中で最もコンパクトな「iPhone 12 mini」では、最大15Wでの充電に対応したワイヤレス充電器を用いても、充電時の出力が最大12Wに制限されることが公式サポートで説明されています。

iPhone 12 miniのみMagSafe充電器での出力が12Wに制限されることが明らかに - GIGAZINE

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by log1o_hf

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