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ストーンヘンジ付近のトンネル建設計画をめぐる裁判で反対派の考古学者らが勝訴

by Highways England

イングランド南西部・ウィルトシャー周辺で予定されていたトンネル建設をめぐる裁判で、建設に反対する考古学者らが勝訴しました。この判決により、建設予定近くの世界遺産・ストーンヘンジの考古学的遺物は守られ、17億ポンド(約2600億円)の建設計画は一度見直されることとなりました。

High court victory for Stonehenge campaigners as tunnel is ruled unlawful | Stonehenge | The Guardian
https://www.theguardian.com/uk-news/2021/jul/30/high-court-victory-for-stonehenge-campaigners-as-tunnel-is-ruled-unlawful


問題のトンネルが建設される予定だったのは、イングランドを横断する幹線道路「A303」のうち、エイムズベリーからバーウィックダウンを結ぶ2車線の区間。この区間は毎日数千人が利用するために交通のボトルネックとなっており、運輸省主導で長さ2マイル(約3.2km)、4車線のトンネルを建設する計画が進められていました。

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しかし、建設予定地は世界遺産でもあるストーンヘンジからおよそ180mと近く、出入口が通る場所には未発見の遺物が眠っている可能性がありました。このため、考古学者や環境団体、ドルイドなどが「トンネル建設のために地下を掘ることが世界遺産を脅かす」として、建設の中止、あるいはトンネルを延長して出入口の場所を調整することを求めていました。

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今回判決を下した最高裁判所裁判官のデビッド・ホルゲート氏は、「運輸長官の意志決定プロセスでは、世界的に有名な史跡が被る影響が適切に検討されておらず、法律上問題がある」と指摘。運輸長官のグラント・シャップス氏が下した建設命令を却下しました。

ストーンヘンジを保護する団体「セーブ・ストーンヘンジ」の代表であるジョン・アダムズ氏は「建設計画をもう一度見直し、環境や文化遺産を脅かさないための行動を取るべきだ」と述べました。

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in Posted by log1p_kr

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