ハードウェア

「TSMCが製造したAMDのチップがTSMCの工場に納入されている」との報道、生産ラインへのAMD EPYCプロセッサ採用で


アメリカの半導体大手・AMDが、同社のサーバー向けCPU「EPYC」を台湾の半導体製造ファウンドリ・TSMCに供給していることを明らかにしました。EPYCは、TSMCの7nmプロセスで製造されていることが知られています。

TSMC | AMD
https://www.amd.com/ja/case-studies/tsmc

TSMC is using the AMD EPYC processors that it manufactures | Windows Central
https://www.windowscentral.com/tsmc-using-amd-epyc-processors-it-manufactures


AMD EPYC CPUs Are Helping TSMC Manufacturer Next-Generation Chips Faster
https://wccftech.com/amd-epyc-cpus-are-helping-tsmc-manufacturer-next-generation-chips-faster/

AMD isn't just buying from TSMC, TSMC is buying EPYC chips from AMD | PC Gamer
https://www.pcgamer.com/amd-isnt-just-buying-from-tsmc-tsmc-is-buying-epyc-chips-from-amd/

AMDが、同社の公式サイト上で紹介しているEPYCのユースケースとしてTSMCの事例を掲載し、その中で「TSMCのチップ製造工場の制御サーバーにはEPYCが使われている」と発表しました。これについて海外メディアのWindows Centralは、「AMDは『TSMCはEPYCチップの製造元』と言及した上で、チップの売り手だけでなく買い手でもあることを明かしました。これは、ハイテクを燃料とする大きな循環です」とコメントしました。


TSMCのインフラストラクチャー担当ディレクターであるサイモン・ワン氏は、(PDFファイル)発表資料の中で「工場内の機械を自動化するには、稼働速度や電気・ガス・水の供給を制御するために、各機に1台のx86サーバーが必要です」と説明。そのサーバーのCPUに、AMDのEPYCが用いられていると話しました。

TSMCとAMDは、かねてから良好な提携関係を築いてきましたが、単にお得意様だから優遇されたというわけではないとのこと。ワン氏は、「当社に製造プラットフォームを提供している別の企業と徹底的に議論した結果、既存のアーキテクチャに直接組み込むことが可能な互換性と素晴らしいパフォーマンスを備えていているEPYC 7702Pが搭載されたサーバーの採用が決まりました」と述べました。特に、EPYC 7702Pを含む第2世代の「EPYC Rome」は、メモリ密度が優れているのがポイントだったとのこと。


TSMCは、EPYCが製造プロセスで良好なパフォーマンスを発揮したことを受けて、2021年に台湾の新竹市と台南市に設置するデータセンターにもEPYCを採用する予定としています。

AMDとTSMCが相互にチップを供給しているとの発表について、Windows Centralは「TSMCとの継続的で強力なパートナーシップにより、AMDはゲーム用のグラフィックカードを確実に生産し続けることができると期待されます」と述べました。一方、PCゲームを専門とする
ニュースサイト・PC Gamerは、「TSMCとの緊密な協力関係は、AMDの今後にとって素晴らしいことに違いありませんが、直接的な優遇につながるわけではないようです」と指摘しました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
世界最大の半導体ファウンドリTSMCの顧客第2位にAMDが浮上か、1位はやはりあの企業 - GIGAZINE

AMDのリサ・スーCEOがCPUやGPUの品不足やモバイル版Ryzen 5000シリーズについて語る - GIGAZINE

AMDがサーバー向けCPU市場でもIntelを駆逐しつつある - GIGAZINE

in ハードウェア, Posted by log1l_ks

You can read the machine translated English article here.