取材

大泉洋さんから「『水曜どうでしょう』引退宣言」も飛び出した「騙し絵の牙」舞台挨拶レポート


2021年3月26日(金)から公開中の映画「騙し絵の牙」の舞台挨拶が大阪ステーションシネマで開催されました。登壇したのは主演・大泉洋さんと監督・吉田大八さん。サービス精神旺盛にしゃべり倒した大泉さんから「『水曜どうでしょう』をやめます!」宣言が出るなど、盛りだくさんな内容でした。

映画『騙し絵の牙』公式サイト | 3月26日(金)全国公開
https://movies.shochiku.co.jp/damashienokiba/

MC・津田なおみさん(以下、津田):
3月26日に「騙し絵の牙」が公開されてから、初めての舞台挨拶にお越し頂きました。ということで、今日は色んな裏話が聞けそうです。公開後のお気持ちも含めて、ごあいさつをいただければと思います。大泉洋さんお願いいたします。

主演・大泉洋さん(以下、大泉):
皆さん今日はありがとうございました。やはり舞台挨拶といいますと、どうしても皆さん東京でやりがちですよね。私はね、「大阪に行きたい!」と。この「騙し絵の牙」の感謝をね、どうしても私は大阪で伝えたいということでね、このためだけに今日大阪に来た!


津田:
なんか首振っている方もいらっしゃいますけどね。違う違うって(笑)。

大泉:
まあ、本当はね今、TEAM NACSの公演中で大阪にいるもんですからね。大阪でやれて本当によかったと思っております。「映画を見ていただいたお客さまだから、何を話してもいい」って言われたんですよ。でも、マスコミの方がいらっしゃるわけですよ。私が何でもしゃべってマスコミの方が全部しゃべったらネタバレになりますよね。

津田:
そうですね。ちょっと微妙な感じですね。

大泉:
ね。結局、何を話したらいいのか分からない。こんなに私がしゃべっていると、監督が何しに来たか分からなくなるので、私はこれで切り上げますけどね。本日はどうぞよろしくお願いいたします。


津田:
さて、怒濤(どとう)のごとく、だましだまされ合いの映画をお作りになった吉田大八監督です。お願いします。

監督・吉田大八さん(以下、吉田):
今日はどうもありがとうございます。公開してこうやっていろいろ心配な中、こうやって劇場に足を運んでいただいて映画を見ていただくっていうことが、実際に観客の皆さまを目の前にすると感謝の気持ちでいっぱいでございます。公開してから結構色んな人から感想を聞くんですけれども、今までになくストレートに「面白かった」って熱烈な感想を頂くことが多くてですね。その意味でも、届くべきところには届いているなという手応えを感じております。今日はよろしくお願いします。


津田:
ありがとうございます。今、いろいろ感想をお聞きになられたと監督が仰いましたけれど、大泉さんはどうですか?周りの方々からどういう反響がありますか?

大泉:
たくさんの方から頂きますね。どうしても関係者の人たちって、あんまり私に感想を伝えてもらえないことが多いんですけど、この映画では非常に多くて、「とにかく面白かった」って。後、取材を受けているときの記者の皆さんとかね。大体分かるんですよね、雰囲気で本気かどうかってのがね。「本当に面白くて」って人が多くて。あと、うちのオヤジですね。珍しくメールをよこしまして。「大変面白く拝見いたしました」って。

津田:
すごい。敬語ですね。

大泉:
最近ね、スマホに換えたんですね。だから、ひょっとしたらメールが打てるかどうか試してみた可能性があるんですけども。「とても面白かった」って言って、母も父も喜んでいましたけども。ちなみに母は、1個前に「新解釈・三國志」っていう映画があったでしょ。あの映画についてすごく怒りましてね。「なんにも面白くない。なんであんたあんなにふざけてんだ」って言われて、「そういう映画だ」って言ったんですけど。ちょっと母には「新解釈・三國志」は理解できなかったみたいですね。今回の映画は大変喜んでいました。「こういう映画に出なさい」ということで。

津田:
ちなみにですね、色んなTwitterのコメントがあるんですけども。ちょっと1つご紹介させて頂きます。「テンポがよくて、あっという間にラスト。一番の感想は、洋ちゃんかっこいい。髪の毛クルクルしてないし。氷魚君と並んでも負けてなかった」

大泉:
こういうのを書いちゃうと、見た人はね、「また、大泉洋のファンだ」と思っちゃうわけですよ。なかなか響かない。「『洋ちゃん』って書いちゃダメだ」って何回も言ってるんだけどね(笑)。「洋ちゃんかっこよかった」って書いたら「ファンが書いてるんだから、面白いって言うのは当たり前だ」って思って響かないんですよね。


津田:
(笑)。監督はTwitterとか見たりされるんですか?

吉田:
ああ、しますよ。

津田:
なんか最近、「これ、うれしかったな」とかは?

吉田:
やっぱり今回、特に俳優を褒めていただく声が凄く多くて、自分の映画でも一番手応えを感じる声ですね。


津田:
Twitterでは「面白かった」という声の嵐になっております。実は今日はですね、この会場にお越しになれなかったので、お手紙を書いてくださった方がおられるんです。松岡茉優さんです。

大泉:
あら、茉優ちゃんが。

津田:
愛があふれていますね。

大泉:
宣伝部に「書け」って言われたんでしょうけどね。

津田:
いやいや(笑)。

大泉:
どう考えてもそうですよね。

津田:
(笑)。ではちょっと読ませて頂きます。松岡茉優さんから「ご来場の皆さま。この度は舞台挨拶にお越し頂き、誠にありがとうございます。『もう、2度目だよ~』なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。今作の見どころは、どんでん返しのだまし合いバトルということで、2度目も3度目も楽しんでいただけるのではと思っています。そして、その後、ロングラン大ヒット舞台挨拶で大泉さんと北海道に行きたいのです。大泉洋さんを北海道の大地がどう迎えるのか目撃したいのです。監督も北海道行きたいですよね」というお手紙を頂きました。


大泉:
北海道ね。ぜひ来ていただいて、おいしいものとかを食べたいなと思うんですけども。あの……茉優ちゃんが言うほど私は北海道で熱烈に迎えられるかというと、そうじゃないんですよね。昔、私が東京でお仕事をして注目を集めたころに、「北海道の大泉さんを見たい」と。ちょうど私が映画か何かの舞台挨拶で色んな会場に行っているわけです。それで「わーっ」となるわけですよ。で、「大変な人気ぶりですね。北海道ではどうなるんでしょうか」ってカメラが来て、北海道、ものすごい静かだったんですよね。

津田:
(笑)

大泉:
つまり彼らにはですね、私を見た時のありがたみっていうのがそんなにないんですね。ずっと見てますから。「おお、来たぞ」ってなもんでね。「おお、洋ちゃん来た」って、親戚のおじさんみたいに見てますから。ですから、割と静かに、落ち着いて迎えられるという。


津田:
監督。だそうです。

吉田:
はい。でも行きたいですよやっぱり。北海道に限らずね。見ていただける人がいる所に行きたいです。

大泉:
いいと思いますよ。北海道ぜひ。

津田:
実はですね、この後、続きがありまして。茉優さんのお手紙。

大泉:
えっ?まだあんの?

津田:
はい。「大ヒットもおめでたいんですが、会場の皆さま、我らが主演大泉洋さんが4月3日にお誕生日を迎えられた」とのことです!

大泉:
あら、すみません。ありがとうございます。

津田:
声は時節柄出していただけないと思うので、ぜひ、温かい拍手でお祝いしていただけたらと思います。大泉さんおめでとうございます!

大泉:
ありがとうございます。あっ、いつの間に監督、なんか持ってるんですか。


津田:
おめでとうございます!


津田:
48歳におなりになったということで、監督からお祝いのメッセージを一言。

吉田:
はい。えっと、いくつになったんですか?

大泉:
48歳です。

吉田:
48歳。48は47と全然違いますから。頑張ってください。


大泉:
(笑)。ありがとうございます。

津田:
先週、4月3日に48歳のお誕生日をお迎えになりました。今一度大きな拍手を。おめでとうございます。

大泉:
何度もすいませんね。私ばっかりね。本当に。

津田:
お誕生日の日は何してらっしゃいました?

大泉:
お誕生日の日はですね、まさにあの、いま私がやってます、TEAM NACSの舞台「マスターピース〜傑作を君に〜」という舞台が公演中でございますけども、その日に大阪に入りました。ですから代わり映えしない馬鹿な4人と舞台の稽古してましたね。

津田:
その夜、何かちょっとしたサプライズがあったとか?

大泉:
いやあ……

津田:
(笑)

大泉:
彼らから特に何かは……

津田:
「おめでとう」とかなかったですか?

大泉:
「おめでとう」すら聞いてないかな(笑)。


津田:
(笑)

大泉:
まあ、その日もスタッフがね、ちょうど舞台のリハーサルしてたんです。そしたら、「ここで一回食事休憩入れます」って言って、「休憩入るのかな」と思ったら、ポッて突然僕にスポットが当たって、「なんだろう」って他のメンバ-も分からなくて。うちのリーダーとか「古畑任三郎みたいだぞ。お前、今」とか言って。「本当ですか」って言って、古畑任三郎のマネとかしていたら、「ハッピーバースデー」って曲がかかって、「ああ、そうか」みたいな。で、とてもかわいらしいケーキが来て、みんなでケーキを食べたってなもんで。

津田:
年男ですからね。

大泉:
あっ、そうですね。年男でございますよ。

津田:
ちょっとじゃあ、抱負だけお聞かせ頂いても。

大泉:
いいですか。とにかくね、いろんな所で抱負を語る男なんでね。

津田:
(笑)

大泉:
48歳ということでございましてですね。48歳になると大概の人が大人になるわけでございますけど、私は自分でもあんまり大人になってる感じがしないと言いましょうか。いまでも本当にね「うんこ・しっこ・ちんちん」で笑ってしまうような仲間と一緒にいるもんですから、どうも大人になれないんですけども、48歳こそはですね、立派な大人になって、「騙し絵の牙」みたいなカッコイイ映画にたくさんでて、かっこいい大人になろうと思います。後ろ指さされて笑われる人間にもうならないようにね。頑張りたいと思います。

津田:
(笑)。カッコイイですよね。大泉さんね。

大泉:
カッコイイ大人になります!「水曜どうでしょう」やめます!あの番組でるからだめなんだ。「水曜どうでしょう」をやめる。やめます!ありがとうございました!


津田:
(笑)。抱負を語って頂きました。またこの一年、大泉さんのご活躍を期待したいと思います。それでは最後にごあいさつを頂きたいと思います。では、大泉洋さんお願いします。

大泉:
今作が公開されてから何日かたちましたけど、本当にたくさんの方に見て頂いております。本編、だましだまされという物語ではありますけど、ストーリーの面白さももちろんなんですけど、一生懸命働く大人の物語かなという気がしまして。男性も女性も必死に自分のやりたいこと、面白いことを探して懸命に生きている大人たちの映画だと思います。見終わった後に、「清々しい」「頑張ろう」と思えるような映画じゃないかなと思いますので、多くの方に見てもらいたいと思います。これから働くという学生の皆さんなんかも刺激を受ける映画だと思いますので、色んな視点でこの映画をまだまだたくさん見ていただければと思っています。どうぞこれからもよろしくお願いします。今日はありがとうございました。


津田:
ありがとうございます。そして、吉田大八監督からも最後にごあいさつをお願いします。

吉田:
今見ていただいたように、こうやって舞台の上の面白い大泉さんとは違った、大泉さんの魅力がたくさん見られる映画だよということを周りの方にすすめていただければと思います。今日はどうもありがとうございました。


「騙し絵の牙」は2021年3月26日(金)から全国で公開中。いつもとは違った大泉洋さんの姿を、ぜひ映画館で見届けてください。

映画『騙し絵の牙』バージョンアップ版予告編 - YouTube

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in 取材, Posted by log1o_hf

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