乗り物

イギリスで電動スクーターのレンタル事業が解禁へ、新型コロナウイルス対策で

by Elvert Barnes

キックボードのように立ち乗りする「電動スクーター」のレンタル事業が、2020年7月4日(土)からイギリスで合法化されます。その背景には、新型コロナウイルス対策として公共交通機関の利用が控えられている中、市民の新たな交通手段を確保する狙いがあります。

Rental e-scooter trials to be allowed from this weekend - GOV.UK
https://www.gov.uk/government/news/rental-e-scooter-trials-to-be-allowed-from-this-weekend

UK allows e-scooter rentals to aid transport in pandemic
https://apnews.com/a3004403ea13cc5b13a6a84c3f27837b

イギリス運輸省のレイチェル・マクリーン政務次官は2020年6月30日に、電動スクーターの試験的な運用を認める新制度が7月4日から施行されることを発表しました。これにより、イギリスの地方自治体やそれに準じた機関は、当該地域で申請されたレンタル電動スクーター事業の営業を許認可することができます。試験運用は12カ月間続けられ、その間に電動スクーターの安全性や有効性が評価されるとのことです。

by Ivan Radic

電動スクーターを使用できるのは16歳以上で、運転免許を取得している必要があり、制限速度は時速15.5マイル(時速約25km)と定められています。イギリス政府は当初、2021年中をめどに電動スクーターに関する法整備を進めていましたが、新型コロナウイルスにより公共交通機関に代わる交通手段の要請が高まったことを受けて、迅速な制度化に踏み切りました。

マクリーン氏は発表の中で、「ロックダウンから脱出しつつある今は、より環境に優しく、より持続的かつ健康的な方法で交通機関を再構築するまたとない機会です。電動スクーターは、便利でクリーンかつ費用対効果の高い乗り物として有望で、交通網への負担を減らし、ソーシャルディスタンスの確保に寄与してくれると期待されています」とコメントしました。

by QUT media

ただし、今回合法化されたのはレンタルの電動スクーターのみであるため、個人所有の電動スクーターが公道を走ることは認められていないとのこと。また、電動スクーターは自転車以上にシームレスに歩道と自動車道を走ることが可能なため、便利な反面歩行者やドライバーにとって危険との指摘もあります。

AP通信はイギリスにおける電動スクーターの解禁について、「イギリスは今回の合法化により、アメリカやヨーロッパ、アジアなど既に何年も電動スクーターのビジネスが展開されている地域にやっと追いつくことができます」と指摘しました。


なお、今回イギリスで合法化されたキックボードタイプの電動スクーターは、日本でも入手可能ですが、私有地のみで使用可能です。また、サドルやヘッドライトなどを装備し公道の走行も可能なものも登場しています。

折りたたんでどこでも持ち運べる公道走行OKの電動スクーター「ScootMan」に乗ってみました - GIGAZINE

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in 乗り物, Posted by log1l_ks

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