2020年06月25日 17時00分ハードウェア

Apple Watchの最新OS「watchOS 7」から感圧タッチ機能が削除されていることが判明

現地時間の2020年6月22日、Appleの年次開発者向け会議「WWDC 2020」が開催され、iPhone向けの「iOS 14」やiPad向けの「iPadOS 14」といった次世代OSや、Macで独自開発のプロセッサを採用する「Apple Silicon」といったプロジェクトが発表されました。この中でApple Watch向けの最新OSとなる「watchOS 7」も発表されましたが、WWDC中では言及されなかった変更点として「watchOS 7ではForce Touch(感圧タッチ)機能が削除されている」と報じられています。

watchOS 7 drops Force Touch support, likely ahead of Apple Watch Series 6 hardware changes - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2020/06/23/apple-watch-force-touch-watchos-7/

Apple Drops Force Touch Gesture in watchOS 7 - MacRumors
https://www.macrumors.com/2020/06/23/apple-drops-force-touch-gesture-in-watchos-7/

Apple is removing Force Touch from watchOS 7 | Engadget
https://www.engadget.com/apple-removing-force-touch-watchos-7-142522833.html

WWDC 2020の中ではwatchOS 7に登場したさまざまな新機能について言及され、文字盤の自由度の向上、ダンスなどのアクティビティによる心拍数データや消費カロリーの計測、睡眠に最適な音を鳴らしたり睡眠時の呼吸を読み取ったりする「就寝準備」モードなどが発表されました。その一方で、WWDC 2020では言及されなかったものの、watchOSの主要機能の1つである「感圧タッチ」機能がwatchOS 7ではサポートされなくなったとのこと。

感圧タッチ機能とは、Apple Watchの画面を強く押し込むようにタッチすることで、通常のタッチ時とは異なる動作を行うことができるというもの。Apple Watchの画面はタブレットやスマートフォンと比較するとかなり小さく、画面上に複数の要素を表示することが難しいため、感圧タッチはさまざまな機能にアクセスするには便利な方法でした。

ところが、watchOS 7では感圧タッチでアクセスすることができたメニュー画面が通常のインターフェイスに組み込まれることとなり、画面の押し込みではなくスクロールでアクセスできるようになりました。

感圧タッチ機能がwatchOS 7で削除されるという変更は、感圧タッチ機能を使用しているwatchOS向けのアプリにも影響を及ぼすため、開発者は別の操作方法を組み込まなくてはなりません。すでにwatchOS 7‌のベータ版に組み込まれたネイティブアプリでは、感圧タッチを使う機能が削除されているそうで、これまで画面の押し込みによって行われてきた操作は別の操作に置き換えられているとのこと。

2020年の秋に発売するとみられる次期Apple WatchではwatchOS 7が標準搭載されるものとみられるため、次期Apple Watchには感圧タッチに関連するハードウェアのTaptic Engineが搭載されない可能性があります。Appleが感圧タッチ機能を削除した理由については不明確なものの、感圧タッチ機能に必要なハードウェアが削除された分、より大きなバッテリーを搭載できるようになるかもしれないとMacRumorsは推測しました。